エースホテル京都(所在地:京都市中京区、総支配人:池内 志帆)は、新進気鋭のアーティストを発掘・支援することを目的としたプログラム「アーティスト・イン・レジデンス(AIR)」を2023年夏にスタートしました。第3弾はインスタレーションアーティスト渡邉 光子(Mitsuko Watanabe)の作品を、2024年1月30日(火)から5月7日(火)の期間にホテル1階ロビーギャラリーで展示します。
アーティスト 渡邉 光子 | Mitsuko Watanabe photo (c) Kingy Hsu
「アーティスト・イン・レジデンス(AIR)」に参加するアーティストは、2023年の春に東京ビックサイトにて開催された世界的現代美術家の村上隆氏が率いるカイカイキキによる新人アーティス トアインキュベーションイベント「GEISAI #22」から、「エースホテル京都賞」を受賞した4名です。エースホテル京都は、それぞれのアーティストの展示期間をホテル1階のロビーギャラリーに順次設け、2024年の夏まで同プログラムを開催します。
第3弾のアーティストである渡邉 光子のアートは、自ら拾い集めた石と短歌を組み合わせたインスタレーション作品で、ストーリー性に富み、ノスタルジックな世界観を持ちます。それは渡邉の幼少期の思い出と、成長する過程で支えられた”人”が大きく影響しています。ASD(自閉スペクトラム症)、注意欠如・多動症(ADHD)、聴覚情報処理障害(APD)の障害を持つ渡邉は、小さい頃から他の子と比べて自分には難しいこと・できないことが多かったと語ります。そんな渡邉が唯一得意だと感じるものが「絵」でした。ある日の美術の授業で先生に「あなたの絵はダイナミックね」と一言褒められたことが、最初の大きな自覚でした。また当時、同居していた寝たきりの祖母に自作の絵本を描き、即興で物語を読み聞かせしていたこと、そして多くの時間を祖母の部屋で遊び過ごしていたこと、これらの経験と記憶が現在の創作スタイルの根源にあります。
渡邉の作品は、短歌をつくることから始まります。その短歌に見合う石をシーグラス(ガラス)や顔料などで装飾し、人に見立てて短歌で命(名)を宿します。今回の展示テーマは、「In living, we find love「生きてることが、愛だった」。祖母の部屋で遊んでいた遠い記憶。回想するたびに思い出す古い家具の置かれた部屋、畳のにおい、そしておままごとに使った石たち。祖母の部屋をエースホテル京都のロビーギャラリーで再現します。エースホテル京都の客室のドアは幼少期の回想に繋がる扉。京都で拾った石は祖母との思い出のかけら。「昔の思い出を回想し、幸せと愛について向き合う時間。エースホテル京都での展示を通して、幸せと愛について五感に訴える空間にしたい」と渡邉は意気込みます。
またギャラリーには短歌が記載されたおみくじを設置します。願わくば、おみくじを引き持ち帰ることで、それが幸せの記憶を想い出すためのお守りになること。また、おみくじを展示場に結ぶことにより、一緒に新しい共同作品を生み出す参加型の展示となります。
アーティスト紹介
アーティスト 渡邉 光子 | Mitsuko Watanabe photo (c) Kingy Hsu
渡邉 光子 Mitsuko Watanabe
1997年茨城県生まれ。
ASD(自閉スペクトラム症)、注意欠如・多動症(ADHD)、聴覚情報処理障害(APD)の障害を持つ。幼少期から独り遊びが好きで、おもちゃやゲームを買ってもらない代わりに、お気に入りの石を庭や近所から収集し、おもちゃと友達に見立てて遊んでいた経験が現在のインスタレーションスタイルに展開する。
2022年 アーティスト活動開始
2022年 グループ展「つゆこおる。」(gallery TOWED)
2023年 個展「あいのことばのうちのひとつ」(gallery TOWED)
GEISAI#22&classic 出典 エースホテル京都賞受賞
松戸市美術展示会 新人賞・奨励賞受賞
グループ展「八王子芸術祭 PO-OL! PopでCoolな仲間たち!!」
Instagram:https://www.instagram.com/32o_watanabe/
X:https://twitter.com/32wata_gihe
30日間エースホテル京都で過ごした様子
展示タイトルとテーマについて
展示タイトル:
In living, we find love
「生きてることが、愛だった」
テーマについて:
今回の展示タイトル「生きてることが、愛だった」は自作の短歌
「ああそうか。生きてることが、愛だった あなたも少しの幸でできてる」から引用されている。
祖母の部屋で遊んでいた遠い記憶。回想するたびに思い出す古い家具の置かれた部屋、畳のにおい、そしておままごとに使った石たち。エースホテル京都の客室のドアは幼少期の回想に繋がる扉。京都で拾った石は祖母との思い出のかけら。彼女の短歌は、現在と過去(回想)を結ぶ。展示を通して幸せと愛について自分と向き合い、そして紡がれる言葉はやさしく、どこか懐かしい。
展示場には短歌の記載されたおみくじを設置。願わくば、おみくじを引き持ち帰ることで、それが幸せの記憶を想い出すためのお守りになること。また、おみくじを展示場に結ぶことにより、それは一緒に新しい共同作品を生み出す参加型の展示となる。
代表作品
「ただひとつぶいちばんのさいわいに出会う事悲しみの奥地を塗りつぶさないこと」 2023
「ひかりというあいのことばのうちのひとつ一番短い詩をくちにする」2023
「仏間から見たあの時のおままごと」2023
アーティスト・イン・レジデンスとは
2014年にエースホテル・ニューヨークで開始した「アーティスト・イン・レジデンス(AIR)」は、クリエイティブ集団やアート機関とのパートナーシップのもと世界中のアーティストを各地のエースホテルに招き、一ヶ月間作品制作のスタジオとしてホテルの一室を提供し、創作のための時間と空間を与えられたアーティストの作品は、滞在するエースホテルに展示され、一般公開するアーティスト支援プログラムになります。
エースホテルは長い間、先見性を持ち、創造性と反骨精神でその土地に命を吹き込むアーティストや作家の方々-を称えてきました。数年にわたり、このプログラムはニューヨーク以外のエースホテルにも拡大し、幅広い分野から何百人ものアーティストが参加するようになりました。参加アーティストは、このプログラムの一環として、エースホテルの客室で音楽の制作や録音、詩や手紙、短編小説の執筆、スケッチ、写真撮影、映像撮影、絵画、彫刻などを行ってきました。
京都、パームスプリングス、ニューヨーク、ブルックリン、ダウンタウン・ロサンゼルス、ニューオーリンズ、トロント、シドニーの各ホテルは、それぞれ別の施設、団体、組織と提携し、2023/2024 「アーティスト・イン・レジデンス(AIR)」の共同キュレーションを行っております。
エースホテル京都について
名 称:エースホテル京都(日本語表記) / Ace Hotel Kyoto(英語表記)
住 所:京都府京都市中京区車屋町245-2 新風館内
開 業 日:2020年6月11日
総 客 室 数:213室(客室部分2階~7階、保存棟26室、増築棟187室)
料 飲 施 設:レストラン3店舗、コーヒーショップ1店舗
その他施設:オリジナルグッズショップ、ギャラリー、宴会場1、会議室3、ルーフトップ、屋上庭園、フィットネス・ジム、フォトブース
駐 車 場:なし
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<ホテル概要>
1999年アメリカのシアトルで若いクリエイター集団によってスタートして以来、現在全世界に10店舗をホテルを展開。アートや音楽を軸に、クリエイティビティあふれるインテリアデザインや、広く開かれたロビースペースの活用などで、旅行者だけでなくコミュニティと結びついたそれまでになかった形のホテルとして日本でも注目を浴びてきたホテル。エースホテル京都は初のアジア及び日本出店となる。
エースホテル京都は、著名建築家・隈研吾氏、長年のパートナーであるコミューンデザインとのコラボレーションにより、「East Meets West(イースト ミーツ ウエスト)」というコンセプトのもとデザインされた。日本とアメリカ西海岸のアーティストや職人によるクラフト、自然、地域の素材、カスタムアートなど「美的哲学、アイデアと伝統」がバランスよく融合された、新しい感覚の空間・アート作品を、宴会場、客室だけでなく館内のいたる所に配置する。そのほか、エースホテルのリテールショップと専用アートギャラリーを含むインスピレーション溢れるロビー、受賞歴のあるパートナーシェフ、ウェス・アヴィラ、ケイティ・コール、マーク・ヴェトリ率いる3つの個性的なレストラン、ホワイトオーク材を使用した広々としたグリッドや庭園の中庭を見渡せる全面ガラス張りの壁など、細部にまでこだわったフレキシブルなイベントスペース、日本初のスタンプタウン・コーヒー・ロースターズのカフェ、緑豊かな中庭など、エースホテル京都は、地元の人々や観光客に友情、発見、文化交流の場を提供する。
エースホテル京都