株式会社メタジェンと株式会社大商金山牧場は、ブタ腸内環境の変化が免疫機能に与える影響を明らかにするため共同研究を開始しました。本共同研究により、淘汰の少ない安定的な養豚の実現や、消費者のニーズに合った商品開発に繋げるための研究開発を推進することで、今後の有機畜産の発展にも貢献したいと考えています。
腸内環境を適切にデザインすることで病気ゼロの実現を目指す株式会社メタジェン(本社:山形県鶴岡市、代表取締役社長CEO 福田 真嗣。以下、「当社」)と、ブランド豚「米の娘ぶた」を中心に食肉の生産から加工・販売を手掛ける株式会社大商金山牧場(本社:山形県東田川郡、代表取締役社長:小野木重弥。以下、「大商金山牧場」)は、この度、ブタ腸内環境の変化が免疫機能に与える影響を明らかにするため、共同研究を開始しました。
<研究開始の背景>
国内養豚における課題の一つとして、感染症リスクを軽減し疾病を予防する新たな肥育技術開発が挙げられます。しかしその一方で、疾病予防目的で抗生物質を使用しない有機畜産(オーガニック)(※)の需要の高まりも見られます。
疾病予防と有機畜産の両立を図るには、ブタ本来の免疫機能の底上げが重要であり、これは腸内環境を適切にコントロールすることにより可能になると考えています。
そこで、山形県に拠点を置き最先端の腸内環境解析技術を持つ当社と、県内屈指の総合食肉企業である大商金山牧場が連携し、腸内環境を介したブタの免疫機能の向上を目的とした共同研究を開始することといたしました。
※有機畜産:薬剤に頼らず、有機栽培された飼料を与え、密飼いなどのストレスを与えずに、家畜の行動要求に沿い十分留意した飼育方法を行う畜産業(JAS認証 オーガニック認証機構OCOより)(http://oco45.net/publics/index/34)
<研究の概要>
本共同研究では、妊娠したブタと仔ブタを対象として独自に調合したオリジナル飼料(以下、当飼料)を与え、当飼料摂取時にブタ腸内環境へ与える影響について、当社独自の腸内環境評価手法「メタボロゲノミクス(R)?」を駆使して腸内環境の解析を実施します。
さらに、当飼料の摂取による腸内環境の変化が免疫機能(感染抵抗性)に与える影響を可視化するため、感染症予防に重要な役割を担う「免疫グロブリンA(IgA)」を測定し、腸内環境データと合わせて統合解析を行います。
●IgAをはじめ、腸内環境と免疫機能についての解説はこちら(https://metagen.co.jp/service/gut-immunity.html)
<今後の展開>
本共同研究により、ブタ腸内環境の変化が免疫機能に与える影響のメカニズムを明らかにすることで、淘汰の少ない安定的な養豚を実現したいと考えています。また、食の安全・安心が求められている昨今、消費者のニーズに合った商品開発に繋げるための研究開発を推進することで、今後の有機畜産の発展にも貢献したいと考えています。
今後も、当社および大商金山牧場は、生活を豊かにする「食」にサイエンスの視点からアプローチし、地元山形を起点に人々の健康に貢献することで「病気ゼロ」実現を目指します。
●リリースPDFはこちら(https://metagen.co.jp/news/assets/b7fe9f34dfbffcfa0dd289dc347f67e98b48a4a1.pdf)