日 時:令和5年6月7日(水) 10:00~10:46
場 所:502会議室
出席記者:15名、テレビカメラ5台
1 記者会見の概要
広報広聴推進課長開会の後、知事から1件の発表があった。
その後、代表・フリー質問があり、知事が答えて閉会した。
2 質疑応答の項目
発表事項
(1) さくらんぼトップセールスの実施について
代表質問
(1) 北朝鮮による弾道ミサイルに関する今後の対応について
フリー質問
(1) 小川瑛次郎選手の FIBA U19 ワールドカップ 2023 日本代表選出について
(2) 台湾でのトップセールスの実施結果について
(3) 台湾との国際定期チャーター便の運転再開について
(4) さくらんぼ園地の強風被害について
(5) 代表質問に関連して
(6) 令和 4 年出生数、合計特殊出生率等の公表に伴う所感について
(7) 政府の「次元の異なる少子化対策」への評価について
(8) 「やまがた紅王」の販売戦略について
(9) リスキリング(学び直し)の支援について
(10)新型コロナの 5 類移行後の状況について
<幹事社:朝日・荘日・NHK>
☆報告事項
知事
皆さん、おはようございます。
先週 6 月 2 日に、四国地方から、近畿、東海、関東地方で非常に激しい雨が降り、死傷者や
行方不明等の人的被害、家屋の全壊など、甚大な被害が発生しました。
亡くなられた方や御遺族に対し深く哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた皆様に心
からお見舞い申し上げます。
これから、大雨が懸念される時期を迎えますので、県民の皆様には、改めて御自身が住んで
いる地域のハザードマップや避難経路の確認を行うなど、日頃から災害に備えていただきます
ようお願いいたします。
次に「福祉マスクドライブ」について申し上げます。
4 月 12 日から 5 月 31 日まで取組みを行っておりましたが、計 44,952 枚、箱にしますと 931
箱のマスクをお寄せいただきました。県内外から、個人のほか企業単位での御提供もいただい
たところです。多くの皆様からの善意に改めて感謝を申し上げます。
集まりましたマスクにつきましては、高齢者施設や障がい者施設を対象に、現在、希望をま
だ募っております。今後、福祉・介護の現場に順次お届けをしてまいります。
なお、福祉マスクドライブでご提供いただきましたマスクに加え、これまでの県の備蓄や寄
附分も含めて配布してまいる予定でございます。
次に大神お お が雄子ゆ う こ氏について申し上げます。
山形市出身で、女子バスケットボール日本代表の主将として活躍し、現在トヨタ自動車女子
バスケットボール部監督の大神雄子氏が、国際バスケットボール連盟(FIBA)の殿堂入りを
果たしたことにつきまして、心よりお祝いを申し上げます。
日本人で 3 人目、女性では初めてということであります。これまでの選手としての活躍やバ
スケットボール界の発展に貢献した功績が高く評価されたことを大変喜ばしく思っておりま
す。
今後ますます、日本のバスケットボール界をリードされることを期待しております。
次に、台湾でのトップセールスについて申し上げます。
先月 29 日から今月 1 日までの 4 日間、台湾を訪問して、トップセールスを実施してまいりま
した。
台北市では、県産品の輸出拡大に向けて、現地の農産品輸入企業や地元メディアに対し、本
格デビューを迎えた「やまがた紅王」のプロモーションを行いました。やまがた紅王の試食も
していただき、大変好評でありました。また、現地農産品輸入企業の代表や台湾山形県人会会
員など、発信力のある 9 名の方を「やまがた紅王応援大使」に委嘱して、幅広い場面でやまが
た紅王を PR いただけることとなりました。
また、台北市、桃園市では、中華航空、タイガーエア台湾の航空会社 2 社のほか旅行会社 2
社の幹部とお会いをしまして、コロナ禍で運航が中断していた台湾との国際定期チャーター便
の運転再開について、積極的に働きかけを行いましたところ、中華航空から、本年 10 月上旬
から 11 月上旬の秋季、秋に 16 往復・32 便の運航を計画する意向が示されたところでありま
す。引き続き樹氷など台湾の方に人気のある冬季、冬につきましても運航を計画していただけ
るよう、働きかけてまいります。
宜蘭県では、平成 30 年 5 月にオープンしたホテルの「山形閣」というのがございますけど
も、その中に開業当初 5 年間との期限付きで設置された山形県の PR コーナーがございます。
このコーナーを引き続き設置して PR していただけることとなりました。
県としましては、これまでの成果を活かし、今後とも本県の魅力を更に発信して、インバウ
ンド拡大や県産品の輸出促進、交流拡大に取り組んでまいります。
それから、「やまがた紅王」は今こんな感じです。これでございます(補足:知事が、現在
のやまがた紅王の生育状況を映した写真フリップを提示)。
やまがた紅王の果実が、だいぶ色づいてまいりました。果実の大きさは、500 円硬貨より大
きくなりました。来週の収穫までに、もっと大きく、色つやが良くなりますので、大変楽しみ
であります。
今年はですね、昨年に比べて約 4 倍、20 トン程度の収穫を見込んでおりますので、県民の
皆様も楽しみにお待ちいただきたいと思います。
県内では「佐藤錦」の収穫期を迎えております。ただ今月 4 日の日曜日に強風がありまして、
村山地域全域で雨よけハウスのビニールが破損するなど、生産者の皆様は、大変忙しい中でそ
の対応に追われ御苦労されているところであります。
生産者の皆様には、農作業事故にくれぐれもご注意をしていただきながら作業してください
ますようお願いいたします。
ここで私から発表が 1 点ございます。
今週 9 日金曜日に東京都中央卸売市場「大田市場」、そして 10 日土曜日に大阪市中央卸売市
場におきまして、JA 全農山形の折原(敬一)会長と一緒に、さくらんぼのトップセールスを
行ってまいります。
市場関係者の方々に、本格デビューを迎えた「やまがた紅王」、そして、日本一の「山形さ
くらんぼ」、これを強力にアピールしてまいりたいと考えているところであります。
私からは以上です。
☆代表質問
記者
荘内日報の元木です。よろしくお願いします。
北朝鮮による弾道ミサイルに関する今後の対応についてお伺いします。先月 31 日に「衛星」
と称する物体の打ち上げがありましたが、事前通告のあった 11 日までに 2 回目の打ち上げが
示唆されています。
そういった警戒が高まる中で、昨日、高畠町で行った 3 回目となる国との共同訓練を受けて
の知事の所感と本県の今後の対応について、お聞かせください。
知事
はい、北朝鮮の度重なる弾道ミサイルの発射は、国連安全保障理事会決議に違反し、自制を
求める国際社会の声を完全に無視した行為であります。また、県民に大きな脅威を与えるもの
でありますので、強く非難するものであります。
県では、昨日 6 日、高畠町を会場とし、弾道ミサイルがわが国に飛来することを想定した住
民避難訓練を、政府、高畠町と共同で実施したところであります。
訓練の実施により、迅速な避難行動の大切さや、具体的な避難行動が改めて確認できたと考
えております。この訓練には、高畠町住民の方や職員が参加したほか、周辺の自治体職員、米
沢市とか飯豊町とかですね、そういった周辺自治体の職員なども参観をしておりまして、有事
の際の適切な避難行動の呼びかけにつながるものと期待をしております。
秋、11 月 14 日には、山形市でも同様の訓練を実施する予定としております。こうした訓練
なども通して、緊急時に取るべき行動のほか、緊急一時避難施設につきまして、県民の皆様に
広く周知をしてまいります。
県としましては、引き続き、政府からの情報収集や市町村・関係機関との連携に努め、県民
の安全確保に万全を期してまいります。以上です。
☆フリー質問
記者
ありがとうございます。もう 1 点、ちょっと話題変わりますが、男子バスケットボール U19
ワールドカップ、6 月 24 日からハンガリーで開催されます。そちらに本県の羽黒高校の小川
瑛次郎選手、3 年の選手が出場されますが、小川選手に対するそういった期待などを知事のほ
うからもしあればお聞かせください。
知事
そうですね、ワールドカップというので世界の舞台であります。そこにですね、本県の選手、
高校生が出場されるということは、本当に喜ばしいことだと思います。日頃の修練と言います
か、精進しておられますその成果を存分に発揮してですね、大活躍してきていただきたいとい
うふうに思っております。
記者
ありがとうございます。代表社からは以上です。
記者
山形新聞の鈴木です。おはようございます。
国際チャーター便についてお聞きします。台湾からの本県への海外旅行客というのは、2019
年で全体の半数以上を占めるというすごく大きなインバウンドの対象国だったわけですが、ま
ず台湾からのチャーター便の復活、運航再開を知事はどのように受け止めているのかというこ
とと、これを継続されるには県としてどのような取り組みが必要かということをお聞きします。
知事
はい、インバウンド再開ということで、全国的に盛り上がっていると思います。そして、本
県の一般インバウンド、外国人の、海外からのお客様は、コロナ前はですね、半分が台湾から
のお客様だったというふうに記憶をしております。大変重要な誘客先でありますので、今回も、
「コロナ後」と言っていいかどうかわかりませんけど、「5 類」に移行して初めて、台湾を訪問
してチャーター便の働きかけを行ってきたところであります。
そこで、秋ですね、10 月から 11 月までの 1 か月間で 32 便というお話をいただいてまいり
ました。まずは、そこが皮切りだと思っておりますし、その後の冬、さらにはその次の来年の
春、夏、秋というふうにずっと継続して山形県と台湾とのですね、チャーター便が運航される
ということが非常に強い期待を持っておりますし、観光業界も同じ思いだというふうに考えて
おります。
冬につなげるためには、やはり秋のチャーター便をですね、成功させるということが大事だ
ということをおっしゃっておりました。やはり山形県、県民全体で、温かくお迎えするという
ようなことは、非常に重要なことだなというふうに思っております。観光産業界はもちろん、
県民みんなでですね、温かくお迎えをしていきたいというふうに思っております。
そして、なんと言いましても、他県との競争みたいなことにもなっております。そういう中
で、山形県としての強みというものをしっかり PR していくということが大事だと思っており
ます。
見るだけということではなくてですね、伝統文化を体験したり、農作業を体験したりとか、
県民の皆さんと触れ合ったりとか、様々な需要、ニーズがあるのではないかと思っております
ので、そういったこともしっかりと把握をしながら、皆さんに喜んでいただける、リピーター
になっていただける、そういう山形県の観光を進化させると言いますか、そういったことにし
っかり取り組んでいく必要があるのではないかなというふうに思っております。
記者
ありがとうございます。もし分かればですが、この 16 往復 32 便というのは、基本的にはイ
ンバウンド専用のもの、台湾の方が乗ってきて台湾の方が乗って帰るというようなイメージだ
ということですか。
知事
はい、今のところそうですね。できれば、空(から)で帰すというようなことではなくて、
大体は、乗ってきて、先に来ていた方が帰りの便で帰るというふうになるのですけれども、た
だ空の便というのも何便か出るわけでありますので、そういうところを相互交流みたいにして
こっちからも行けるというようなことも大事になってくると思うし、長い目で見ますと、やは
り一方通行で台湾の方をお呼びする、来ていただくということだけではなくて、双方向で、こ
ちらからも行く、行ったり来たりという往復が私は長持ちさせる秘けつなんだというふうに思
っています。
旅行会社の方からもご意見いただいてきましたけども、台湾の方は、50%近くの方がパスポ
ートを持っているのだそうです。日本の方は、非常にパスポートを所得している人が少ないと、
2 割に満たないというようなことで、台湾から日本へ訪れる方と比べると日本から台湾に訪れ
る方は半分だというようなことを言われました。やはり、相互に、双方が win-win になるよう
にですね、お互いに交流するというようなところにもっと力を入れていくというのが、定期的
に空便が運航されるようになることを目指す上ではね、そういうことが大事なのかなというふ
うに改めて実感をしているところです。
記者
ありがとうございます。もう 1 点、台湾では紅王のプロモーションもされてきたわけですけ
れども、その反応などはいかがだったのでしょうか。
知事
はい、台湾ではさくらんぼを見たことも食べたこともないっていう人がたくさんいらっしゃ
います。それで、プロモーションした時はですね、男性も女性もおりましたけど、特に若い女
性が結構多かったかなというふうに思いますが、歓声が上がっておりました。そのくらい喜ば
れたということです。小さくて赤くてかわいい、それで、食べてみたら美味しいというような
ことで、私は、人気が出るということを非常に期待感を持ったところです。
紅王はですね、従来の品種よりも、「紅秀峰」も大丈夫なんですけども、他の品種に比べま
すと日持ちがするということも、大きさだけじゃなくて日持ちがするということもありますの
で、輸出も視野に入れております。今回の紅王も、ちょっと時間がかかって先に送っておいた
ものだというふうに担当から聞いたものですから、農林水産部のほうから後でお聞きしたんで
すけどね、やっぱり日持ちするんだね、ということでまったく傷んでいなかったということが
ありましたので、やはり自信を持って山形県の紅王を台湾の多くの皆様に将来的には、楽しん
でいただけるようにしたいなというふうに思っているところであります。
記者
ありがとうございました。
記者
山形放送の大矢です。よろしくお願いします。
ビニールハウスの強風被害についてお伺いしたかったんですけれども、昨日の県の発表で
800 件確認されたというところだったんですけれども、この数この後増える感じなのか、あと
県として、どういうふうに今後、支援とかを視野に入れてらっしゃるのかっていうのを 2 点お
伺いしたいと思います。
知事
本当に急な突風でありまして、816 件ぐらいだったかな、把握できたんですけれども、割合
ですね、聞いたところによりますと、そんなに大掛かりなというよりは軽微なものが大変多か
ったというふうにも聞いているところです。昨日さくらんぼのイベントがありまして、組合長
さんとかそういう方々からちょっとお話を聞いてきたんですけども、さくらんぼが間もなくシ
ーズンを迎える観光果樹園でありましたり、また販売というようなことで、シーズンを目の前
にしている大事な時に被害に遭ったということで、さくらんぼそのものに大きな被害というの
は、まだ確認されていないと聞いてますけど、大きくなって色づいたところに雨が降ると実割
れが生じるというようなことで、大変心配をしているということでありました。ただ、本当に
幸いなことに、この 2、3 日雨が降っておりませんので、まずなんとか助かっているというよ
うなお話でありました。ですから、そのビニールを直すということもあるし、できるだけ早く
直すようにということは組合長さんたちも農家の方々におっしゃっているということであり
ます。農家の方々にとっては直すということと、あと直す前にもうもいでしまうというような
ことも非常に有効だというふうにおっしゃっている方もおられるそうで、次の雨が来る前に収
穫しているというようなこともお話としては聞いてきました。
県の農林部でどういうふうに把握しているかというのは、後ほど聞いていただきたいという
ふうに思っております。
やっぱりどのぐらいの程度の被害であったのかということは、調査中なんだろうと思います
ので、その調査を見て、どういう支援ができるのかということを考えていかなければと思って
おります。
記者
ありがとうございます。
記者
読売新聞の仲條です。
ごめんなさい、台湾のほうに戻ってしまうんですけども、チャーター便が見込まれる時期が
10 月の上旬から 11 月の上旬というタイミングでございまして、その時期の山形の魅力といい
ますか、台湾の方に、久しぶりにいらっしゃる方多いと思うんですけども、どういうところを
ご覧になっていただきたいと思われますか。
知事
そうですね、台湾の方にとって魅力を感じられるのは、やはりモミジですね。秋の紅葉、冬
の雪というのは大変な魅力なんだそうでありますので、まず紅葉を楽しんでいただければとい
うふうに思っております。
あとはやはり、各地の自然豊かな景色でありましたり、秋ですから、収穫の秋でありますの
で、美味しいお米、またフルーツ、それから芋煮ですね、そういう食文化ございますので、そ
して、それ以外にもラーメンとかそばも山形県は大変美味しいので、温泉もありますね。本当
にいろいろなものがありますので、しっかりと山形県を満喫していただければなというふうに
思っております。
記者
共同通信の中村と申します。
話は戻るんですが、北朝鮮のミサイルの件で、山形市でも政府と共同の避難訓練は予定され
ていると思うんですが、昨日の訓練で内閣官房の方が、今後も各自治体で地道に訓練をしてい
くということが住民の方への周知につながるというふうにおっしゃっていたのですが、今後、
県のほうで自主的に訓練をするとか、そういった予定はありますか。
知事
そうですね、自主的にどういう訓練を考えているかということについては、担当から聞いて
みたいというふうに思っています。
やはり日頃からその訓練を身につけておく、しかも小さい頃から体に覚えさせておくと言い
ますか、その時になってからでは遅いと言いますかね、やっぱりすぐ体が動けるようにしてお
くということが大事だと思いますので、やはり小さい頃からの、例えば小学校くらいからのね、
防災訓練というのは非常に重要だというふうに私は考えておりまして、常々担当にもそういう
ふうに話をしているところであります。
この訓練のほかにどういう訓練をしているかというようなことについては、担当のほうから
聞いてみたいというふうに思っております。
記者
緊急一時避難施設とか、地下施設が既に多く指定されていると思うんですが、今ある施設で
十分で、特に今後増やす方針は今のところはないという感じでしょうか。
知事
そうですね、緊急一時避難施設というのが県内に908施設ありますので、まずやはりそこを、
その地域の皆様にしっかりと周知していくということが大事なんだろうと思っております。
緊急時に取るべき行動、そしてその避難施設ですね、この避難施設についてどういうふうな
周知をしていくのかということを私も担当に聞いてみたんですけれども、ホームページはもち
ろんのこと、各市町村と連携してですね、回覧板というような手法もしっかり使って、県民の
皆様、やはり全員に広く周知をしていきたいというようなことでありました。
記者
ありがとうございます。ちょっと話は変わって、また、先日厚労省から人口動態が公表され
て、県内は(合計特殊)出生率が1.32という数字が出たと思うんですが、この過去最少になっ
たという数字への受止めと、今後の対策があれば教えてください。
知事
はい。本県の令和4年の出生数は5,674人でありました。対前年比で224人、率にして3.8%の
減となりました。前年と比べ、減少率は鈍化(補足:令和3年の対前年比は5.1%の減)してい
るんですが、若い女性の減少、それから未婚化・晩婚化による従来からの出生数の減少傾向に
加え、新型コロナによって、妊娠・出産を控える動きもみられたという、これも影響している
と考えております。
また、本県の令和4年の合計特殊出生率は、記者さんがおっしゃったように、1.32となりま
した。これは前年と同じ数字です。全国平均は1.30から1.26へ低下しているんですね。そうい
う中で、数値が上昇したのは2つの県(補足:鳥取県・富山県)でありますし、現状維持とい
うのは本県を含んでやはり2つの県だけ(補足:本県・石川県)でありました。本県の全国順
位は33位から29位へと上昇し、東北・北海道では1位となりました。全国的には低下傾向にあ
る中、踏みとどまったと言えると思いますが、一方で、若い女性は減少しております。依然と
して憂慮すべき状況であるというふうに考えております。
このたびの出生数・合計特殊出生率について、改めて危機感を持って受け止め、人口減少の
克服に向けて、若者の県内定着・回帰や、結婚から妊娠・出産、子育てまでの切れ目のない支
援など、実効性のある施策に、なお一層しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
また、本県の令和4年の婚姻数ですが、3,184組でありました。これは対前年比で202組、率
にして6.0%の減であります。この理由としましては、人口減少もありますし、未婚化の進展
もあります。そのほか、やはり新型コロナの影響による出会いの機会の減少などもあったもの
と考えております。婚姻数の減少は、今後の出生数の減少に直結しますので、引き続き、やま
がたハッピーサポートセンターを中核として、市町村や関係団体とも連携しながら、結婚支援
にも注力していきたいというふうに思っております。
記者
ありがとうございます。最後に、政府のほうでも「異次元の少子化対策」といったような対
応を取ると言っていますが、それの評価と、財源として今、社会保険料の値上げなんかも検討
されているところではありますが、それの受止めを教えてください。
知事
はい。少子化対策というのは、まずは政府が全国一律に、強力に推し進めていくべき課題だ
というふうに考えております。日本全体がそういう状況であります。政府が6月1日に公表した
「こども未来戦略方針」案によりますと、3月末に「次元の異なる少子化対策」として示され
た具体的施策について、児童手当の拡充や保育士の配置基準改善、また、男性育休の取得促進
など、そのほとんどが盛り込まれたということは評価したいというふうに思います。財源論も
ありますが、それはしっかりと国会で議論をしていただきたいというふうに思っております。
また、少子化対策というのは、政府が全国一律で行う施策と、それから、地方がそれぞれの
実情に応じてきめ細かに行う独自の施策とが組み合わさることで効果的なものになると考え
ております。政府におきましては、引き続き、地方の声を十分にお聴きいただいて、地方自治
体の長期的・安定的な少子化対策財源の確保・充実につきましても、「こども未来戦略会議」
の中でしっかりと議論していただきますよう、そのようなことを期待しているところでありま
す。
記者
ありがとうございます。
記者
河北新報の奥島です。よろしくお願いします。
紅王についてなんですが、知事からもお話ありましたとおり、9日、東京へトップセールス、
10日には大阪へということで、首都圏だと「佐藤錦」の知名度というのが圧倒的に高くて、あ
る意味での新品種が入り込む難しさというのもあるのかなというふうに思うんですが、これは
どう差別化して売り込むかというところを教えていただきたいです。
知事
はい。そうですね、やはりさくらんぼイコール佐藤錦という、非常にその佐藤錦の名前が浸
透しておりまして、そういう中で紅秀峰だったり、やまがた紅王、山形ではいろいろな種類の
品種をですね、開発・育成しているんだということをしっかりPRをして、特にやまがた紅王
に関しては今年が本格デビューでありますので、新しい品種だということ、しかも大玉、新し
い品種なんだということをやはり声高にPRすることが大事なのではないかと思っております。
それをさまざまなツールでPRしていくということが大事でありますし、特になんと言って
も人間の力は大きいと思っておりますので、紅王応援大使をですね、私は台湾でも任命してま
いりましたけども、つや姫の時の「つや姫大使」の皆さんも本当にいろいろ名刺を配っていた
だいて応援していただきました。紅王に関してもですね、例えばそういった手法でもしっかり
使って、一人でも多くの方に名前を覚えていただいて、そしてファンになっていただく。それ
でお買い求めいただくのはもちろんですけれども、山形県においでいただいて、もいで楽しん
でいただくというようなことにもつなげていければというふうに思っております。
やっぱり大玉の新しい品種だと、20年以上かけて開発した素晴らしい、おいしい品種だと、
大型新人だということでPRをしてまいりたいというふうに思っております。
記者
ありがとうございます。
記者
読売新聞の藤本です。よろしくお願いします。
私から2点で、まずインバウンドについてだったんですが、台湾でのトップセールスを行っ
たということだったんですけれども、先ほど秋の山形の魅力、知事からお話ありましたけれど
も、(新型コロナの)5類移行後、向こうの旅行会社の方とお話されて、向こうの方の嗜好、ど
ういうことを望んで旅行されるかとか、そういうのは変化があったかどうかということについ
て、それで、もしそういうのがあれば、他県との競争という話になっていましたけれども、山
形として、その5類移行後、新たにどういう観光PRを考えていかなければならないかというこ
とについて、まず1点お願いいたします。
知事
はい。コロナ前とコロナ後との、どういう変化があったかというところは、まだ担当のほう
で把握の途中なのではないかというふうに思っています。向こうでもコロナ前とコロナ後とい
うようなことはちょっとお聞きしたことはないと言いますか、あちらのほうからいろいろお話
もあったんですけども、特にそこのところについてのお話はあまり聞かれなかったと思います。
ただ、「山形県に行きたいという方はたくさんいるんです」と。行かれなかったので、3年間
ですね、「どんどん行きたい人はいると思います」というお話はいただきました。
そして、昨年の5月、6月頃にも行きたかったんですが、日本側の事情で行けなかったんだと
いうような、大変残念だったというような、こっちの受入れ態勢ですね、日本側の受入れ態勢
というようなことも整わなかったということに対してのお声もちょっと聞いてまいりました。
今年は、昨年の秋から水際緩和、政府でやってくださいましたので、少しずつインバウンドも
戻ってきているという状況だと認識をしております。
コロナ前とコロナ後でどういうふうに変わったかと、もう一度しっかりと把握していければ
というふうに思っています。
コロナに関係なくですね、例えば10年前とそのあとというようなことで、このぐらいのスパ
ンで考えると、団体旅行が少なくなって、個人旅行が増えているというのは台湾とかタイとか、
本当にアジア全般的にそのことは旅行会社からもお聞きをしたところです。やはり個人の皆さ
んがご自分で調べて、今スマホとかそういうツールがありますので、もう自分で調べて「ここ
に行ってみたい」とかですね、そういった個人のお客さんが多くなっているというふうに聞い
ていますので、やはりどういったニーズがあるのかということは常に把握をしていく必要があ
るなというふうに思っています。
記者
ありがとうございます。もう1点、話は変わるんですが、昨日、岸田内閣が掲げる「新しい
資本主義」の原案というものが出されたんですけれども、そちらで学び直しという、リスキリ
ングの話が出ていたんですが、県としても今年度予算にも計上されていますけれども、県とし
てリスキリングの支援というところをどういったふうに行っていきたいかというのをお聞か
せください。
知事
そうですね、やはりこのコロナ、3年間のコロナの状況の中でね、特に目ざましく進展した
のがやっぱりデジタル化だと思うんですよね。DXということがあります。急に進んだという
印象もあります。
ですから、もちろん県庁とか市町村ということで、そこを連携してですね、スキルアップと
いいますか、リスキリングというようなことをしっかり一緒になって取り組んでいくというよ
うな体制を整えていると思いますし、あと、海外派遣というようなことにつきまして、民間企
業ともタイアップしてですね、将来のリーダーを養成するというようなことで、海外派遣とい
うことにも県もサポートするということも取り組んでいると思います。
あとは、やはり県民皆さんの底力を上げていくということも非常に重要でありますので、そ
れぞれの企業でどういうことをなさるのか、また、これから就職、あるいは再就職しようとい
う方々のためのね、スキルアップという、その場面でのリスキリング、このことにもやはり大
いに力を入れて取り組んでいく必要があるというふうに捉えているところであります。
記者
NHKの都倉と申します。よろしくお願いします。
明日でですね、コロナが5類に移行されて1か月が経つということになるんですけれども、知
事、この1か月間を振り返ってみて、どのように受け止めているかということが1点と、トラブ
ルなどがあったらとか、そういう部分があればお話を伺いたいというところです。
知事
はい、わかりました。
今年の5月8日から新型コロナが5類に移行しました。そのことに伴って、新規感染者数の動
向ということについては、定点医療機関(43か所)における1週間の合計を把握して、毎週水
曜日に公表しております。
先週公表までの3週間の状況をみますと、公表した1定点当たりの新規感染者は、概ね横ばい
で推移をしているところであります。
医療提供体制につきましては、まず、入院に関してですが、先週水曜日公表時点の入院患者
数は50名でした。前の週の同じ曜日(5月24日)と比べて増加しております。前の週は39名であ
りました。一方で、入院調整は医療機関の間で概ね順調になされているとお聞きをしておりま
す。一部では院内感染も見られますが、総じて病床が逼迫するような状況にはないものと捉え
ております。
また、外来は、現時点で471箇所の医療機関で対応していただいております。移行前は457
箇所でありましたから、少し増えております。新たにコロナの診療を開始する医療機関から申
出も届いており、今後段階的に拡大してまいります。
総じてこの約1か月間は、相談窓口の対応を含め、大きな支障や混乱は見られず推移をして
おります。今後も感染状況等を注視しながら、引き続き5類移行後の円滑な対応に努めてまい
りたいと考えております。
加えまして、ワクチン接種ですけれども、重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある方な
どを対象とした追加接種が、各市町村において、5月以降開始されております。希望される方
はなるべく早く接種されますようお願いいたします。
また、発熱などの体調不良時に備えて、抗原検査キットや解熱鎮痛薬などをあらかじめご準
備されることをお勧めいたします。









