農家の未来と子供の笑顔を作りたい。「お米」主体の新ブランドで描く未来投資型店舗戦略

飲食・宿泊2025.12.25

農家の未来と子供の笑顔を作りたい。「お米」主体の新ブランドで描く未来投資型店舗戦略

2025.12.25

農家の未来と子供の笑顔を作りたい。「お米」主体の新ブランドで描く未来投資型店舗戦略

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餃子居酒屋、おでん居酒屋、ラーメン酒場など31店舗を展開するJ-Connectは、自店舗を業態転換する過程で勘や経験のみに頼った従来の経営手法では利益確保に限界があると痛感したという。

そこで、同社は経営のDXに着手。店舗ごとの売上や原価、人件費を日次集計し、店舗間で数値比較できる体制を構築した。これにより、コスト上昇の課題を即座に把握し、仕入れや販売価格、コースメニューの構成などを調整することで利益改善につなげている。

目次

多店舗展開と新業態「米屋」が描く飲食業の未来

【Q】全国に様々な専門居酒屋を展開されていますね。

代表取締役 磯貝 拓麻氏
代表取締役 磯貝 拓麻氏

代表取締役 磯貝 拓麻氏(以下同):北海道、関東、北陸、九州などの都市に31店舗を展開しています。実は、コロナ禍を機に大きな決断をしました。大人数宴会をターゲットにした総合居酒屋から、少人数需要を見込んだ専門居酒屋へと、業態転換したのです。

今後、我々の核となるのは、餃子居酒屋の他、おでん、ラーメン、海鮮、そして新ブランド「米屋」の五業態です。この五つの柱を確立し、さらなる飛躍を目指します。
 

【Q】新ブランドの構想を教えてください。

「米屋」は、お米を主役にした居酒屋業態です。お米の素材、炊き方を徹底的に追求するのはもちろんのこと、当社の強みである地場の事業者様との強い繋がりを活かします。北海道の鮭や博多の明太子など、お米が際立つような最高の名産品を揃えたメニュー構成を考えています。

お米は日本人にとってのエネルギー源であり、尊いものです。そして、日本は地震や洪水など有事が多い国。食料不安が必ず出てくる中で、当社が少しでも安心材料を備えられればと考えています。

最終的に、グループ全体で世界100店舗展開を目標にしています。ニューヨークやパリといったコンクリートジャングルの都心部で生活する人々は、豊かな食環境の中で食へのありがたみを忘れがちです。そのような方々にこそ、「米屋」で日本の美味しいお米を食べていただきたい。

そして、最も重要なのは、お米の価値を高め、農家さんへ正しく還元することです。今、5kg5000円は高いと騒がれますが、それでも農家さんは苦しい状況にある。お米はもっと価値を高めてよいはずです。そのための努力を、我々外食産業が率先して行うべきだと考えています。

このビジョンを実現するため、現在はまず既存店で確実に資金を稼ぎ、店舗展開の基盤を作る戦略に注力しています。

店舗管理システムを活用した利益改善

【Q】どのような戦略で資金を蓄積しているのでしょうか?

餃子居酒屋 「餃夢中」

スケール展開しやすい餃子居酒屋などの低価格業態の出店を進める一方で、店舗の人件費、原価といった変動費を日々コントロールし、ムダな部分をそぎ落としています。

そのためには、改善点に早く気付ける仕組みづくりが必要です。我々は、POSの売上データ、『BtoBプラットフォーム 受発注』の原価データ、勤怠の人件費データを、店舗管理システム『FLARO』を使って日々自動集計しています。

以前は営業終了後に店長が紙の台帳とレシートを見ながらPCへ手入力していた非効率な作業を、このシステムで軽減しました。

店舗管理システムに『FLARO』を選んだ理由は、使いやすさと見やすさです。前システムはPCとWi-Fi環境が必要でしたが、『FLARO』はスマホでいつでもどこでも確認できる。全国の店舗を飛び回る私にとって、移動中のスキマ時間に全店舗の状況を把握できることは非常に重要でした。

当社が最も重視するKPIはFL(原価+人件費)ですが、『FLARO』の画面で各店舗の状況がひと目で分かる。迅速に経営判断できる環境になるのです。

【Q】具体的な利益改善効果はありましたか?

おでん居酒屋「せろり」

導入から約1年で、導入前後と比べFLは5%ほど改善できたと分析しています。これは、ムダに気付かずに放置していた5%のズレを、システムが可視化してくれたおかげです。

例えば、メニュー変更をした際、原価率がリアルタイムでどう変わったかをすぐに把握できます。その場で要因を分析できるため、改善への行動スピードが格段に上がりました。

直近の事例では、原価率が上がった際、『FLARO』のデータと集客媒体別の客層データを突き合わせました。結果、原因はメニュー自体よりも、アラカルト利用客の比率が上がったことにあると判明。すぐにアラカルトメニューのABC分析を行い、高原価率の商品については1,000円以上の値付けにするといった社内規定を迅速に設け、利益確保の施策に繋げることができました。

【Q】一方で、自動化によるデメリットはありますか?

業務は楽になりましたが、逆に数字を見なくなったというデメリットも感じています。以前は店長がPCに手入力することで、「この作業で原価率が20%から25%に変わった」という変化を強制的に見ていた。自動化されたことで、数字意識が薄れ、再びムダが発生してしまう可能性があるのです。

便利なツールを導入するだけでなく、現場に数字意識を浸透させ、ツールを使いこなす制度作りが重要です。

来年4月からの導入を目指し、新たな評価制度を作成しています。この制度と『FLARO』のFL指標などを結びつけることで、数字を追うことが苦手な従業員であっても、ある一定のレベルまで意識を高められるよう、仕組みでモチベーションを引き出すことを進めていく予定です。

食が灯す未来~農業と子どもの笑顔のために

【Q】今後の展望をお聞かせください。

ラーメン酒場「伸輔」

短期的には、スケール展開しやすい業態で店舗運営の基盤を固め、堅実な経営を続けます。この取り組みで得た力を、社会貢献に繋げていきたいです。

将来的には、子ども食堂の展開や、児童養護施設の子供たちへ接客や料理といった職業体験の機会を提供したいと考えています。

食に興味を持つきっかけを作り、未来の日本を担う子供たちを育む。食を通じて、農業や子どもの未来を明るくする一助となることが、我々の最終的な使命だと考えています。この思いを胸に、未来へと挑戦を続けてまいります。 

株式会社J-Connect

本社:東京都葛飾区新小岩1-56-7
設立:2014年12月
代表者:代表取締役社長 磯貝 拓麻
公式HP:https://www.j-connecthld.com/

 

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