カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長兼CEO:高橋 誉則、以下「CCC」)が運営する共創型プラットフォーム「みんなのエシカルフードラボ」は、2026年8月27日(木)、Tokyo Innovation Baseにて、食品メーカー・流通・IT 企業など業界を超えた企業・団体が一堂に会する「食のサステナビリティフォーラム2026」第1回 Future Session「"エシカル"に代わる新しい言葉を考える」 を開催いたしました。
「みんなのエシカルフードラボ」

昨年度までの「食のサステナビリティフォーラム」では、業種・業界の垣根を超えたステークホルダーの皆さまにご参加いただき、日本の消費者がエシカルな商品を「社会的価値」だけで選ぶことは少なく、美味しさ・楽しさ・品質・健康・ブランド性といった商品そのものの価値と結びつけて訴求することで購買意欲を高めることが明らかになりました。
この知見を踏まえ、2026年は「生活者への訴求フェーズ」へと移行します。「エシカル」という言葉自体が持つ分かりづらさを超え、消費者がより自分ごととして捉え、購買につながるコミュニケーションのあり方を検証するため、「エシカル」に代わる新しいキーワードの開発と新しいキーワードの元での商品販売にチャレンジしてまいります。
■第1回「食のサステナビリティフォーラム2026」について
8月27日(木)、スタートアップ支援・イノベーション創出拠点である「Tokyo Innovation Base(TiB)」にて第1回を開催し、アクシアル リテイリング株式会社、 Agro Ludens 株式会社 、エシカル・スピリッツ株式会社、エスビー食品株式会社、一般社団法人MSCジャパン、カゴメ株式会社、株式会社グリーンエース、株式会社セブン&アイ・ホールディングス、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、太平洋ブリーディング株式会社、株式会社ニチレイフーズ、株式会社NINZIA、株式会社Beer the First、原信ナルスオペレーションサービス株式会社、株式会社日立ソリューションズ、プリマハム株式会社、株式会社Mizkan、明治ホールディングス株式会社、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社、株式会社YUMRICH/アカデミア・立教大学など、業界を超えた企業・団体より約50名の方にご参加いただきました。■開会のご挨拶
安田 秀敏(CCC ソーシャルデザイン事業管掌エグゼクティブオフィサー)
「CCCグループはこれまで、蔦屋書店やシェアラウンジ、図書館などの公共施設運営といった様々な場づくりを通じて、『そこでしか体験できない価値』『居心地の良い空間価値』を提供し、文化やコミュニティといった『ソフト的な循環』を生み出してまいりました。
昨今、持続可能な地域社会の実現が求められる中、我々が注力するライフスタイルジャンルの一つである『食』の領域においても、この循環の仕組みが重要だと考えています。食を起点に、つくる人、届ける人、食べる人、そして世界や環境とのつながりを見つめ直し、生活者に『暮らしのエシカル』や『サステナビリティ』を提案していく。この『食の循環』は、決して一社だけで実現できるものではありません。本日お集まりいただいた企業・団体の皆さま、そして地域や生活者の皆さまとの共創が不可欠です。
2026年度より『みんなのエシカルフードラボ』は、CCCへと事業移管されました。これまで培ってきたつながりや知見を活かしながら、今後も皆さまと対話・実験・検証を重ね、持続可能な暮らしにつながる新たな価値を一緒につくっていきたいと考えております。本日のアイデアセッションは、その意味でも大変重要な取り組みとなります。」

安田 秀敏(CCC ソーシャルデザイン事業管掌エグゼクティブオフィサー)
■「みんなのエシカルフードラボ」の歩みと2026年の展望
瀧田 希(CCC みんなのエシカルフードラボ リーダー)
「持続可能な食という大きな社会課題に対し、一地域・一企業では成し得ないソーシャルインパクトを生み出すため、2021年に『みんなのエシカルフードラボ』は発足しました。
2024年にスタートした本フォーラムでは、日本において『エシカル』という社会的価値だけでは消費者価値になりにくい現状を踏まえ、美味しさや健康、個人の満足感といった『生活者にとっての価値』へと翻訳する検証を重ねてまいりました。 これまでの実証実験から、30~50代女性は価値の翻訳によって購買意向が高まる一方、若年層はエシカルそのものを価値として捉えているなど、具体的なインサイトが見えてきています。
いよいよ『生活者への訴求フェーズ』となる2026年は、『エシカル』という言葉に代わる新しい訴求キーワードを皆さまと共創し、実際の店舗での展開を通じて、持続可能な食の選択肢が当たり前に広がっていく社会を目指してまいります。」

瀧田 希(CCC みんなのエシカルフードラボ リーダー)
■エシカルに代わる新しい言葉を考える「Future Session」
ファシリテーター:アーティクル株式会社 代表取締役 有福 英幸さま
「本日のセッションは、単にその場で綺麗でかっこいい言葉を決めることだけが目的ではありません。エシカルフードが当たり前になっている未来の姿を想像しながら、今皆さんが感じている『エシカルにまつわる本質的な価値』を多面的に言語化・可視化していく試みです。
大企業からスタートアップ、有識者まで多種多様な方々が集まる場だからこそ、一人ひとりの想いやお互いの違いを大切にし、対話の中で生まれた気づきを引き出し合っていく。そうして生み出される数多くのヒントや原石こそが、これからの生活者に届く新しいキーワード開発への大切な一歩になると確信しております。」

ファシリテーター:アーティクル株式会社 代表取締役 有福 英幸さま
アーティクル株式会社の協力のもと、創造的な対話手法「Future Session」を活用し、「エシカルにまつわる本質的な価値を多面的に言語化する」ことを目的に、以下のアイデアセッションを実施しました。
・グループ対話(1)エシカルの目指すところは?
一人ひとりが実現したい「食の未来」や生活者と共有したいビジョンを描き、そこに「エシカル」がどのように関係・貢献できるのかについて、参加者それぞれの原体験や思いを交えて対話を深めました。・グループ対話(2)エシカルの課題とは?
「まじめ→たのしい」「他人事→自分ごと」「小難しい→やわらかい」のように、現在のエシカルが抱える課題と、その「反対の概念(あるべき姿)」を対にして言語化するワークを行いました。・グループ対話(3)エシカルフードの本質的価値とは?
「社会的価値」「組織的価値」「個人的価値」の3つの視点から、理想や客観的な言葉ではなく、自分ごととして語れるエシカルフードの本質的な価値について対話を深めました。・全体共有・個人ワークによる総括
各グループからの発表では、単なる理想論にとどまらない、生活者の生々しい購買心理やマーケティング現場での課題感、持続可能なビジネスモデル構築に向けた多角的なインサイトが共有されました。
ワークショップの様子
■各グループの主な発表内容
グループ1:本質は「美味しさ」との両立(エシカル=美味しくなきゃダメ)どんなに社会価値や健康意識が高くとも、「商品として美味しくなければ浸透しない」と結論づけました。個人の健康や企業のイメージ向上、社会的価値もすべて「美味しさ」という商品本来の魅力が前提にあってこそ成立するという本質が提示されました。
グループ2:長期的な「三方よし」の循環構造
社会的価値・組織的価値・個人的価値が長期的につながる「三方よし」の概念を提示しました。目先の課題を乗り越えて取り組み続けることが、地球環境の保全、企業の持続的な存続、生活者の健康で豊かな人生につながるという構造を整理しました。
グループ3:企業価値と社会価値の間に存在する「断絶」の直視
個人のポジティブな消費体験と、企業の社会的貢献(環境配慮・児童労働撲滅等)の接続における課題を指摘しました。グリーンウォッシュのリスクや、個人の喜びが本当に社会課題解決につながっているかを証明する難しさなど、実効性のあるモデル構築への問いが投げかけられました。
グループ4:すべてのステークホルダーをつなぐ「安心」の創出
個人的・組織的・社会的価値を貫く軸として「安心」を定義しました。食の安全や健康(個人)、環境に配慮し誇りを持って生産を続けられること(生産者・企業)、自然環境や生態系が守られること(社会)という、循環型の安心の重要性が語られました。
グループ5:生活者の「私って素敵」という自己承認とマーケティングの生々しさ
「これを買っている私って素敵」と思える自己承認や、応援したくなる消費価値に着目しました。同時に、企業側にとっては「後発メーカーの差別化ポイント」にもなり得るという実利的なマーケティング視点も含めた多面的な対話がなされました。
グループ6:「意識させないカッコよさ」と押し付けへの危惧
エシカルの押し付けや正義感の暴走が招くネガティブな反発リスクについて議論しました。「あえてエシカルを強調せず、さらっと当たり前にやるスマートさ」や、PRしすぎないコミュニケーションの絶妙な線引きが求められている点が示されました。
グループ7:自己肯定感を高める「ポジティブな言語化」
行動を通じて「社会に貢献できている」「イケている」という自己肯定感を醸成するアプローチを提案しました。ポジティブで共感できる言葉に置き換えることが、購買を促し、企業の寿命を延ばし、より良い未来の創出につながるとまとめました。
グループ8:概念の具体化と「経済的価値」の創出
「わかりにくさ」による関心の低さを課題視し、将来世代のため(社会)、事業としての成長や採用強化(企業)、貢献感(個人)という具体的なイメージの提示を提唱しました。社会的・組織的価値を両立させる共通軸として「経済的な成長・価値創出」の重要性が確認されました。



■今後の「食のサステナビリティフォーラム2026」について
本フォーラムのセッションで生まれたアイデアのヒントをもとに、明治大学 商学部 准教授 加藤拓巳氏とともに調査・分析を実施し、「エシカル」に代わる新しいキーワードおよびショルダーコピーを複数案開発・選定いたします。さらに、開発したキーワードを用い、2027年1月中旬~2月末にかけて、湘南T-SITE、柏の葉T-SITE、奈良 蔦屋書店、TSUTAYAみなとみらい等の店舗においてエシカルフードフェア(仮称)を展開し、参加企業様や地域のエシカル商品の販売・提案を通じて、消費者への浸透を目指してまいります。(※内容は変更する可能性がございます)
CCCは、生活者、メーカー、流通など「食」に関わるあらゆるステークホルダーの皆さまと共に、エシカルフードが社会に少しでも浸透していくこと、そして「みんなのエシカルフードラボ」の活動ひとつひとつが、未来につながる持続可能な食の循環をつくることに貢献してまいります。
<「食のサステナビリティフォーラム2026」第1回開催概要>
・開催日時:2026年8月27日(木)15:00~18:00・開催場所:Tokyo Innovation Base(東京都千代田区丸の内3-8-3)
・主催:みんなのエシカルフードラボ(カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社)
・実施協力:アーティクル株式会社
・研究協力:明治大学 商学部 准教授 加藤拓巳氏
・参加企業
アクシアル リテイリング株式会社、 Agro Ludens 株式会社 、エシカル・スピリッツ株式会社、エスビー食品株式会社、一般社団法人MSCジャパン、カゴメ株式会社、株式会社グリーンエース、株式会社セブン&アイ・ホールディングス、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、太平洋ブリーディング株式会社、株式会社ニチレイフーズ、株式会社NINZIA、株式会社Beer the First、原信ナルスオペレーションサービス株式会社、株式会社日立ソリューションズ、プリマハム株式会社、株式会社Mizkan、明治ホールディングス株式会社、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社、株式会社YUMRICH/アカデミア・立教大学
「みんなのエシカルフードラボ(https://ethical.ccc.co.jp/)」について
「みんなのエシカルフードラボ」は、2021年よりスタートした共創型プラットフォームです。“持続可能な食”という社会課題に対し、生活者、メーカー、小売、団体など、業界を超えた多様なステークホルダーとともに、「エシカルな食の選択」を社会に広げる取り組みを行っています。









