丸石製薬株式会社
帝 人 株 式 会 社
「目黒研究所」の株式譲渡契約の締結について
丸石製薬株式会社(本社:大阪市鶴見区、社長:井上 勝人)と帝人株式会社(本社:大阪市北区、社長:内川 哲茂)は、医薬品・健康食品原料、飼料添加物向けに乳酸菌および納豆菌を製造・販売する株式会社目黒研究所(本社:大阪市中央区、社長:井上 信之)について、丸石製薬が保有する同研究所の発行済み全株式を帝人にすべて譲渡する契約を8月8日付けで締結しました。
1.背景・経緯
(1)丸石製薬は、1888年に日本薬局方医薬品(ベーシックドラッグ)メーカーとして創業し、医薬品の製造・販売並びに研究・開発を行っています。近年では、周術期医療領域、および感染対策領域において、国際的にも一定の評価を得るスペシャリティファーマ(新薬開発企業)へと成長を遂げ、新たに急性期・救急医療や支持医療(がんサポーティブケア)への展開も進めています。また、目黒研究所については、1997年に経営権を譲り受け、人的、財務的側面から事業基盤の強化を支援してきました。
(2)一方、帝人のヘルスケア事業は、腸内細菌のエサとなって腸内の環境を整える食品成分であるプレバイオティクスに着目し、2016年からスーパー大麦「バーリーマックス」、2018年からは水溶性食物繊維「イヌリア」を販売してきました。さらに、2020年にはプロバイオティクス(*1)にも展開拡大し、そのリーディングサプライヤーであるクリスチャン・ハンセン社と販売代理店契約を締結して乳酸菌やビフィズス菌などの素材および製品を販売しています。
(*1) 腸内フローラのバランス改善を通じて健康に有益な働きをする微生物。主なものに乳酸菌やビフィズス菌がある。
(3)目黒研究所は、北里研究所やパスツール研究所で学んだ細菌学者・免疫学者である目黒庸三郎博士により「大阪実験治療研究所」として1925年に創立されました。1937年に目黒研究所に改称し、現在は医薬品・健康食品原料、飼料添加物に向けた乳酸菌および納豆菌の製造・販売、受託事業を行っています。これら細菌を独自製法によって培養する優れた技術を有し、それに基づく菌体の高い製造品質と安定供給に強みを持っています。
(4)帝人は、プロバイオティクス事業における競争力を確保し、開発・製造拠点を含めた事業基盤の強化を早期に実現していくこと、また、丸石製薬は、帝人のプロバイオティクス事業に目黒研究所の強みが生かされると考え、今般の譲渡契約締結に至りました。
2.今般の株式譲渡契約について
(1)丸石製薬は今後、2022 年10 月までに保有する目黒研究所の発行済み全株式を帝人にすべて譲渡し、帝人は目黒研究所の事業並びに人員および設備を引き継ぎます。(2)帝人は、プロバイオティクス事業における開発・製造拠点として位置づけ、これまで目黒研究所が培ってきた乳酸菌や納豆菌の研究・製造・販売事業を継続しながら、帝人発の新たな有用菌を開発すべく、さらなる事業拡大を図っていきます。
【目黒研究所 概要】
社 名 株式会社 目黒研究所
本社所在地 大阪府大阪市中央区
設 立 1925 年
資 本 金 3,520 万円
従業員数 25 名(2022 年5 月現在)
事業内容 医薬品・健康食品原料、飼料添加物
等の製造販売および輸出入
売上高 7.3 億円(2021 年度)
以 上
【 当件に関するお問合せ先 】
丸石製薬株式会社 広報グループ TEL:(06)6964-3150
帝人株式会社 コーポレートコミュニケーション部 TEL:(03)3506-4055
目黒研究所 加西工場