もうFAX受注には戻れない。IT化で従業員の負担軽減し、改正育児・介護休業法に対応~コーゲツ

卸・メーカー2026.02.17

もうFAX受注には戻れない。IT化で従業員の負担軽減し、改正育児・介護休業法に対応~コーゲツ

2026.02.17

もうFAX受注には戻れない。IT化で従業員の負担軽減し、改正育児・介護休業法に対応~コーゲツ

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静岡県沼津市に本社を構える業務用食品卸の株式会社コーゲツ。学校や事業所、老健施設の給食部門や飲食店など約2,000軒と日々取引をしている。

以前は電話とFAXでの受注が主で、1日のFAX受信枚数は1,000枚を超えることもあった。基幹システムへ手入力する事務員の負担が増していたが、受発注システムを導入したことで大幅に軽減。属人化も解消され、販促機能による新規注文も増加している。

目次

幅広い業務用食材を静岡・山梨全域へ。フットワークの軽さが強み

【Q】事業内容について教えてください。

株式会社コーゲツ 執行役員管理本部長
執行役員管理本部長

執行役員管理本部長(以下同):当社は、調味料、冷凍野菜、魚介類、冷蔵商品、デザートなど、幅広い業務用食材を扱っています。

取引先は学校や老健施設の給食部門、外食産業、スーパーの惣菜部門、仕出し弁当など多岐にわたります。静岡県と山梨県全域をカバーする4つの拠点を持ち、フットワークの軽さが最大の強みです。

【Q】IT導入前は、どのような受注対応をされていましたか?

受注の8割がFAXで、1日1,000枚を超える対応が従業員の大きな負担となっていました。FAXは手書きが多く、商品の判別に時間がかかったり、電話で再確認したりと、午後のピーク時の作業負荷をいかに軽減するかが長年の課題でした。以前はOCRでFAX用紙を読み込むことも試しましたが、最終的に人の目によるチェックが必要で、期待した成果は得られませんでした。

効率化を模索する中で出会ったITツール

【Q】受発注システム導入の決め手は何でしたか?

これまでは、受注は取引先側の発注方法に合わせてこちらが対応するものと考えていました。受注のデジタル化は不可能という雰囲気だったのです。

そんな時、インフォマートから受発注システム『TANOMU』の提案を受けました。そこから、「自分たちから使いやすさを提案する」という逆の発想に気付かされたのです。『TANOMU』は非常にシンプルな操作画面で、これなら取引先にとっても負担が少なく始められそうだと感じ、2023年11月に導入しました。

スモールスタートで取引先の反応を確認

【Q】導入をスムーズに進めるために、どのような工夫をされましたか?

まずは特定のお取引先様に協力をお願いし、スモールスタートで始めました。私が営業担当に同行して、お取引先様の事業所内で直接説明会を実施しました。2~3軒同行すれば営業も自分自身で説明できるようになります。また、社内向けにはWebを活用した定期的な勉強会を開催し、いつでも質問できる窓口も創設しました。

【Q】独自の運用マニュアルを作成されたと伺いました。

当社の業務フローに合わせた社内運用マニュアルを、あえて業務に慣れていない新入社員に作成してもらいました。ベテランが作ると「これは書かなくても分かるだろう」と省略してしまうことがあるためです。細かい点を網羅し、新しい担当者が気づいたメモを書き加え、常に改修して最新の内容にしておき、誰が担当してもミスが起きない体制を確立しました。

【Q】販促機能(カタログ掲載・チラシ配信)はどのように使い分けていますか?

全社的に販売する商品は、本部が「カタログ」に登録しています。一方で、営業が個別に特定の商品を売りたい場合は「チラシ配信」を活用して、LINEを使って配信するといった棲み分けをしています。また、『TANOMU』に掲載した新商品に注文が入った際は、その日のうちに通常商品としてシステム登録を済ませるルールを徹底し、リピート注文に繋げています。

カタログ機能
季節のオススメや期間限定商品、特定の企業向けの販促など、用途にあわせたカタログを作成できます。
チラシ配信機能
オススメ商品や新商品をピックアップして、チラシとしてお取引先様のLINEに直接配信できます。

【Q】導入後の効果はいかがでしたか?

受注全体の3割に当たる月間7万行をデータ化でき、デジタル受注率が前年比20%アップしました。取引先からも「もうFAXには戻したくない」と非常に高い評価をいただいています。

最大の成果は、ピーク時の作業負荷が軽減されたことです。また、属人化が解消されたことで休みが取りやすい環境になり、改正育児・介護休業法にも対応できるように労働環境の改善を図ることができました。仕事とプライベートの両立もしやすくなり、以前から取り組んでいる働き方改革がより加速したと実感しています。

地域密着スタイルで、地域のDXを牽引したい

【Q】今後の展望についてお聞かせください。

今後はCSV連携機能の活用を進め、受発注システム利用率50%を目指します。また、病院や高齢者福祉施設の給食のような現場もDX化を望んでいるはずです。地域に密着してきた当社だからこそできる提案で、お取引先様のDX化に貢献していきたいですね。

もちろん、ネット環境がないお取引先様もいらっしゃるため、FAXをゼロにすることは難しいでしょう。しかし、デジタル化できる部分は進め、そこで生み出した余剰時間を使って、お取引先様へのサポートサービスの向上に取り組んでいきたいと思っています。

株式会社コーゲツ

本社所在地:静岡県沼津市大諏訪559番地
設立:1967年5月2日
代表者:代表取締役社長 加藤 和彦
企業公式HP:https://www.kk-kougetsu.co.jp/

 

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