松本洋平文部科学大臣記者会見録(令和8年5月15日) - キーワード:著作権法一部改正法案の閣議決定、横浜市への視察、高校教育改革促進基金…

掲載日: 2026年05月15日 /提供:文部科学省

松本洋平文部科学大臣記者会見録(令和8年5月15日)

令和8年5月15日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ、文化

キーワード

著作権法一部改正法案の閣議決定、横浜市への視察、高校教育改革促進基金への第2回申請の採択結果、東京都町田市で発生した虐待事案に関する学校・市教委の対応への所感、「学校活動安全確保対策推進本部」での今後の検討方針、危機管理マニュアルの作成・運用実態の把握状況と危機管理に関する統一的なルール設定の意向、部活動における児童生徒の移動にかかる予算措置の意向、経団連提言「科学技術立国戦略」に対する見解、自治体独自で採用する安全確保のための取組の横展開に関する見解、レコード演奏・伝達権に関する法整備までの長期化と飲食店・小規模事業者等からの意見の受け止め

松本洋平文部科学大臣記者会見映像版

令和8年5月15日(金曜日)に行われた、松本洋平文部科学大臣の記者会見の映像です。

令和8年5月15日松本洋平文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

松本洋平文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
冒頭、私からは3件となります。先ほどの閣議におきまして「著作権法の一部を改正する法律案」、これが閣議決定をされました。本法律案には、音楽CDや配信音源などの商業用レコードがレストランのBGMなど公の場で利用された場合にアーティストなどの実演家やレコード製作者が対価を求めることができる権利であります、いわゆる「レコード演奏・伝達権」を創設するものであります。この権利は、国際条約に位置づけられて広く海外で導入をされているものであります。しかしながら、日本においては導入されていないことから、我が国の実演家などは商業用レコードが諸外国で公に利用された場合でありましても、相互主義により適切な対価を得ることができないという課題が生じていたところでもあります。今回の権利の導入によりまして、アーティスト等への望ましい対価還元を図りまして我が国の音楽やアーティストの海外展開の一層の促進を図ってまいりたい、そのように考えているところであります。今後、国会審議を通じまして本制度改正の趣旨や必要性を丁寧に説明いたしまして速やかな成立を目指してまいります。
続きまして、2件目です。一昨日になりますけれども、横浜市の地域の日本語教室「あいうえお つづき」、横浜市立港中学校及び日本語支援拠点施設ひまわりを視察してまいりました。地域の日本語教室「あいうえお つづき」では、ボランティアと外国人受講者の1対1で行われております日本語教育の様子、港中学校や日本語支援拠点施設ひまわりでは外国人児童生徒等への日本語及び教科の指導の様子や、プレクラスによる初期日本語指導の様子を視察するとともに、それぞれの関係者との意見交換を行いまして日本語教育の重要性や必要性の高まりを改めて認識をしてきたところであります。文部科学省としては、今回の視察も踏まえまして引き続き地域日本語教育の体制整備や外国人児童生徒等への教育体制の強化、これらに取り組んでまいります。
続きまして、3件目となります。高校教育改革促進基金の第2回申請に対する採択結果について御報告をいたします。高校教育改革促進基金におきましては、本年3月末を第2回申請期限としておりましたけれども、富山県と静岡県の2県から合計八つの改革先導拠点の申請がありまして、外部有識者による審査を経て富山県2拠点、静岡県4拠点を採択することとなりました。採択された拠点につきましては、地場産業の強みを生かした取組、大学・産業界等との具体的な連携方策、具体的な生徒の学習希望に基づく地域性を生かした支援の構築方策といった点が評価されたとの報告を受けているところであります。今回採択をされました改革先導拠点は、高校改革の実現に向けたパイロットケースとして選ばれたものであります。それぞれの県で高校を進化させる一歩となるものであると考えております。これからの未来を担う高校生の皆さんが夢や希望を持って学ぶことができますように、文部科学省としても様々な関係者と連係をしながらスピード感を持って改革に取り組んでまいります。なお、残念ながら今回採択に至らなかった申請に対しましては、文部科学省から改善を要する点などにつきまして県に対しまして丁寧に説明を行うこととしております。今後、追加公募として採択に至らなかった計画等の提案を受け付けることを検討しておりまして、県におきましてはそれに向けた準備を進めていただきたい、そのように考えております。冒頭、私からは以上となります。

記者)
東京都町田市で中学校3年生の生徒さんが家族に拘束されていたということで、家族が逮捕されるという事件がありました。この生徒さんは学校に通っていなかったということで、先生たちは頑張って家族にアプローチはされていたようですけれども、面会ができなかったと。児相のほうでも迅速な接触がなかなかできなかったということですけれども、事件の受け止めと学校や市教委の対応に問題、課題がなかったのかどうかお考えをお聞かせください。

大臣)
御指摘の事案につきましては、現在、警察におきまして捜査が行われていると承知をしているところでありまして、現時点で具体の見解を述べることは差し控えさせていただきたい、そのように考えております。その上で、一般論として申し上げれば学校・教職員は虐待を発見しやすい立場にあることを自覚した上で虐待の早期発見に努めなければならず、日常的な観察や健康診断、家庭訪問などを通じて虐待の兆候を把握する必要があると考えております。文部科学省におきましては、虐待対応に当たっての学校・教職員等の役割や虐待リスクのチェックリスト等について示した「学校・教育委員会等向け虐待対応の手引き」でありますとか、具体的な虐待対応のケースを取り上げまして必要な対応のポイント等を解説した「学校現場における虐待防止に関する研修教材」を作成の上、全国の教育委員会などに周知を実施をしておりますほか、スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーの配置による教育相談体制の充実に取り組んでいるところであります。文部科学省としては、本事案について注視を続けるとともに、こども家庭庁をはじめといたします関係省庁とも連携をしながら引き続き虐待の防止、早期発見、早期対応に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。まずはこの捜査の状況というものを見守りながら、その内容というものも我々としてしっかりと受け止めつつ、関係省庁とも連携をして今後どのように対応していくのかということを今後考えていくということになろうかと思います。

記者)
3点伺いたいのですけれども、辺野古の事故と福島でのバスの事故、両方に関して先日、局長級の方々を集めて大臣のほうから指示をされたと。基本的には各部署で対応するのではなくて省として一体的に取り組むべきというようなお話があったというように伺っていますけれども、今後、これは出口として例えば何かに向けて通知を出すとか、何かに向けているのか、スケジュール感等があればまず教えていただきたいです。2点目が学校での基本的な危機管理、安全確保のためには学校ごとにマニュアルを今は作っているという立て付けになっていると思います。このマニュアルが実際に機能しているのかということを文科省としてどこまで把握されているのかというのを伺いたいです。本当に各学校で作っているのかと、あと作った上でそれをちゃんと運用しているのかの2点、もしチェックされているのであればどういうチェックをされているのかというのを教えてください。最後に各学校でマニュアルを作るという立て付けの中でもやっぱりこういう児童生徒の命に関わることとか基本的な安全性に関するどの学校も取り入れるべきものというのがやっぱりあるとは思っていて、そういうものは省としても一律で発出するなりということは可能なのか、お考えなのかということを教えてください。

大臣)
今、御紹介をいただきましたように、「学校活動安全確保対策推進本部」におきましては、先日、関係の局長の皆さんに大臣室に集まってもらいまして私から指示を出すとともに意見交換をさせていただきました。児童生徒の安全確保について一体的な取組となるように局を越えて情報共有、施策の連携などを図りつつ検討を深めるということを趣旨としたところでありますけれども、その結果の個別の対応策については適宜お知らせをさせていただきたいと存じます。ちなみに、私の指示を受けまして次官をヘッドといたしましたそうした検討の場というもの、協議体というものを設けまして、文部科学省としても一体となったこれから検討を進めていくということにしているところであります。また、学校保健安全法に基づきまして各学校に作成が義務付けられている危機管理マニュアルの作成状況やその内容につきましては、学校設置者が確認をして改善の必要がある場合には適切に指導・助言などを行うものということであります。ですけれども、文部科学省の「学校安全の推進に関する計画に係る取組状況調査」、直近では令和6年度に令和5年度実績を調査しているところでありますが、そちらにおきましても危機管理マニュアルの作成状況などについて調査をしておりまして、ほぼ全ての学校で作成されていることを確認をしております。さらに、先月発出した通知におきましても、特に校外活動における事前の安全確保の徹底の観点から、学校の設置者に対しまして各学校における危機管理マニュアルの点検と必要な改定などを求めているところであります。学校における安全の確保のためには、それぞれの学校における状況も踏まえた主体的な検討や取組が重要と考えております。このため、文部科学省として各学校における危機管理マニュアル作成に向けてガイドラインなどを作成するなどの支援を行っているところでありますが、先ほど最初のほうにも申し上げましたけれども、先日の局長に集まってもらっての会議、そして私の指示を受けて次官をヘッドにいたしましたそうした今検討を省内でも進めていただいているところでありますので、そこの検討というものをしっかりと行った上で我々としては必要な対応というものをとってまいりたい、そのように考えております。

記者)
今の安全の件に関連して、特に北越高校のバス事故についてですけれども、安全対策といったら通知とかガイドラインなど、ルールを徹底するように求めるようなものもあると思うのですけれども、一方で安全を考えて貸切バスなどを使いたくても金銭的に余裕がない場合ですとか、地域や学校によっても差があるのではないかと思います。国として部活動などの移動に関して予算的な支援をすることなどはお考えでありますでしょうか。

大臣)
今、御指摘がありましたように、部活動における生徒の移動につきましては移動の距離や乗車人数、各地域の公共交通の状況等、多様な実態というものがございます。それらに応じて様々な移動手段が用いられていると承知をしております。ただ、前提として安全よりも費用が優先されるというようなことは決してあってはならないというふうに考えているところでありまして、どのような形態での移動でありましても事故防止等に万全の措置を期すことが必要である、そのように考えているところであります。文部科学省としては、今般の磐越道でのバスの事故を受けまして、関係省庁とも連携を図りながら地域の実情なども踏まえつつ、学校外における児童生徒の活動の安全確保に向けた配慮について周知に努めてまいりたいと考えておりますし、先ほど来お話をさせていただいておりますとおり、児童生徒の安全に関しましては今、次官を中心にして検討をしていただいているところでもありますので、こちらのほうでの検討というものをまずはしっかりとやっていただいて、その結果を私としても受け止めてまいりたい、そのように考えているところであります。

記者)
先日、経団連が科学技術立国について提言を公表しました。科学技術省創設などを盛り込まれているのですけれども、大臣としての受け止めをお願いします。

大臣)
先日、今御紹介をいただきましたとおり、経団連が「科学技術立国戦略」と題した提言を発表されまして、そして13日に高市総理へ手交されたというふうに承知をしているところであります。その提言でありますけれども、2040年には官民研究開発投資を対GDP比5%、年間投資額50兆円へと引き上げることや、研究者・技術者等の価値創造人材の厚みと多様性を拡大すること、時代に合わせた大学・国研・政策推進体制の改革を通じまして、研究力強化から社会実装加速を図るための制度基盤を再構築することなどが記載されているところであります。こうした提言というものはまさに我々が目指している方向と軌を一にするものでありまして、大変心強く感じているところであります。お尋ねの「科学技術省」に関してでありますけれども、これは行政組織の在り方は政府全体の中で議論をされるべきものだというふうに承知をしているところでありまして、文部科学大臣としてのコメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても文部科学省としては先般、閣議決定されました「第7期科学技術・イノベーション基本計画」を踏まえまして、関係府省と連携をいたしまして研究力の抜本的強化などに取り組んでまいりたいと思いますし、我々も全力を尽くしてまいりたい、そのように考えております。

記者)
磐越道のバス事故についてです。自治体によっては部活の遠征でバスを運転する教職員向けの講習、設備を含めた講習を毎年実施している自治体もあります。そうした取組を全国に広げていくというのも一つの考えとしてはあるかなと思いますけれども、そうした具体的取組を例えば例示して何か指針に盛り込むですとか、統一的なルールとして何か示すとか、そういったものを自治体に向けて通知を出すとか、そういった対策についての考えをお聞かせいただければと思います。

大臣)
今、御紹介いただきましたように、部活動の引率業務で運転を行う教職員に対しまして安全運転に関する講習を受講してもらうというような取組をしております。そういう自治体もあるというふうに承知をしているところであります。先ほど来お話をしておりますけれども、文部科学省ではこれまでもガイドライン等につきまして、安全確保に向けましてお示しをしてきたところであります。重ねてのお答えになって大変恐縮でありますけれども、現在、文科省内におきましても次官をトップといたしまして今検討を進めているところであります。その検討状況というものを、検討というものを進めながら我々といたしましては必要な対応というものをとってまいりたい、そのように考えております。

記者)
著作権法改正、レコード演奏伝達権についてお伺いします。この権利は1961年にローマ条約が採択されてから多くの国で整備されていて、OECDでは日本とアメリカ以外は全て導入されているというような状況になっていたと思うのですけれども、日本でここまで法整備に長い時間がかかったことの受け止めと、あと飲食店、旅館業などの事業者団体から懸念とか反対の声も出ていると思うのですけれども、こちらについての受け止めについても教えていただければと思います。

大臣)
まず、これまで未整備であったことにつきましてでありますが、昭和45年に我が国が現在の著作権法を全面改正した際に「レコード演奏・伝達権」を定めるかどうかが議論をなされたところでありますが、当時の国際状況や利用の実態などから、将来の国際的な動向の進展も踏まえて再検討することが適当とされてきたところであります。今般、これらの状況に変化が生じたことや、おっしゃられたとおり、海外では多くの国々が導入をしているということもそうでありますし、また我が国の音楽やアーティストの海外展開の促進、実演家などへの対価還元の促進といった観点等を踏まえまして、文化審議会著作権分科会において御審議をいただきまして、その報告を踏まえまして今国会、本法律案を提出することにしたということであります。また、飲食店などの団体も含めた様々な団体からの御意見でありますけれども、本当に様々な団体から文化審議会著作権分科会においてヒアリングを行ってまいりました。権利の導入に賛成をするという御意見もありましたし、また趣旨は理解するものの、金額や徴収への負担に配慮してほしいなどといった御意見も寄せられているところであります。二次使用料の額などにつきましては、本法律案成立後、指定団体において具体的に検討をいたしまして利用者側との協議などを経ることとなっております。その際には、権利者側において利用者からの意見を丁寧に聞くとともに、小規模事業者の負担にも配慮すること等とされた文化審議会の報告書を踏まえて検討をしていただく必要があるというふうに考えているところでありまして、文部科学省、文化庁といたしましても、あくまでもこの法律案というものが国会でお認めをいただければという前提ではありますけれども、その暁には文化庁といたしましてもしっかりとそのあたりのところというものは目配りをしてまいりたい、そのように考えております。

(了)

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