令和3年度堅果類豊凶調査の結果をお知らせします
長野県(林務部)プレスリリース 令和3年(2021年)10月8日
ツキノワグマ(以下、「クマ」という。)は、秋の餌の状況により人里周辺への出没が増加する場合があることから、主な餌となるブナ、ミズナラ、コナラ等の堅果(どんぐり)類の豊凶調査を実施しましたので結果をお知らせします。
1 豊凶調査の結果(別紙1参照)
ブナ:大凶作~並作
ミズナラ:大凶作~豊作
コナラ:大凶作~大豊作
樹種、地域によりばらつきが大きいものの、県全体では一定程度の結実量が見込まれます。
2 クマ出没への影響
○ 堅果類に一定程度の結実が見られることから、全県的なクマの大量出没の可能性は低いと考えられますが、地域、樹種、単木ごとに差があるため、餌を求めてクマの行動範囲が広くなる可能性があり、クマとの遭遇に十分注意する必要があります。
○ ナラ類の着果が少ない北信、長野、諏訪、上伊那地域では、餌を求めてクリ、クルミやカキの多い里山に出没する可能性があります。
○ 近年は人里周辺での目撃数が多い傾向が続いており、集落近くでクリ、クルミの着果が多い場所は出没・遭遇の可能性があるため注意と対策が必要です。
○ 越冬中のクマの出産が一定程度見込まれ、来春は子連れグマ出没に注意する必要があります。
3 ツキノワグマの目撃件数及び人身被害件数(令和3年度4月~8月分)(別紙2参照)
目撃件数 775件(前年同期892件、△117件)
人身被害件数(人数) 8件(8人)(前年同期5件(5人)、+3件(3人))
4 県民の皆様へのお願い
○ クマは、なわばりを持たず広範囲で移動するため、県内の森林のどこにでも出没する可能性があります。
○ 一番重要なことは「クマにあわない」ことです。森林内やその周辺で行動する時は、複数で行動したり、鈴、笛等の音を鳴らしながら行動したりするなど、人の存在を知らせながら行動してください。
○ 朝夕の薄暗い時間帯や見通しの悪い藪の多い箇所では、不意の遭遇に注意してください。
○ 人里での餌を覚えたクマは出没を繰り返します。柿など不要な果実や野菜、生ゴミ、油脂類等は適正に処理して、クマを誘引しないよう注意してください。
○ 万が一遭遇してしまったときは、クマから目を離さず、ゆっくりとその場を離れてください。背を向けて走って逃げるものをクマは追いかける習性があります。
※長野県ウェブサイト「ツキノワグマによる人身被害を防ぐために」を御参照ください。
関連資料 |
(参考)中部森林管理局による県内国有林の堅果類豊凶調査結果について
令和3年度 堅果類(ブナ・ミズナラ・ナラ)の豊凶調査結果について(長野県)(別ウィンドウで外部サイトが開きます)
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