飲食・宿泊2014.10.02

飲食店経営は価値の創出が命

2014.10.02

原島 純一(飲食店専門 中小企業診断士)

原島 純一(飲食店専門 中小企業診断士)

(相談者:レストランチェーンのエリアマネージャー)

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(相談者:レストランチェーンのエリアマネージャー)

目次

プレミアムメニューに注目!

 業界のトレンドを見ますと、昨年から高級食パンがブームになっていたり、一般のレストランでも単価の高いプレミアムメニューが売れ始めています。その理由は、アベノミクス効果で景気が回復傾向にあるからだけではありません。デフレ経済下で鍛えられ成熟した日本の消費者が、予算や状況に応じてプレミアムメニューとロープライスメニューを「使い分け」するようになったことのあらわれなのです。

 たとえば普段はお弁当を持参して食費を節約している人も、お金のあるときや自分を励ましたいときは、楽しみながら高額な外食を楽しむ。そんなライフスタイルが広がっているのです。その結果、高級店と大衆店、プレミアムメニューとロープライスメニュー、限定品と普及品といった二極化が起きているのです。

大衆店が高級メニューに挑戦して大成功!

 私がコンサルタントを担っている大衆的な中華レストランチェーンの例です。このお店では、先にお話しした「二極化傾向」を考慮したメニューの見直しを始めました。社内で検討を重ねた結果、定番メニューは価格も含め大衆的なお店でありながら、高級食材であるフカヒレを使ったメニューを提供する事にしました。

 テスト販売として、ある店舗で期間限定で販売したところ大好評。顧客から「一度フカヒレを食べてみたかった」という意見を聞き、手応えをつかんだそうです。この店は、大衆店というポジションを逆に利用して「高級店で給仕されるメニューを3割安い料金で提供する」というコンセプトで成功した例ですが、ポイントは顧客に価格以上の価値を提供した事ではないでしょうか。

「価格」ではなく「価値」で選ばれる店に

 競合他社との低価格競争にとらわれると、経費削減にばかりに目がいってしまいます。食材探しも「価格」だけの検討になったり、パート・アルバイトの人件費の削減に追われるなど、現場は疲労するばかりです。職場に疲弊感や閉塞感が漂い、業界内で問題となっているスタッフの定着率にも影響します。

 中華レストランの新メニューのように、発想を転換し、様々な方向性にチャレンジしていきましょう。再び予想される2015年後半の消費税増税を見据え、「価格」ではなく「価値」で選ばれるお店に変えていくのです。

 また新しいメニュー開発だけではなく、現状と同じメニューや価格体系でも、顧客一人ひとりの好みを注文に反映させるオーダーの取り方や接客の方法など、
「新しい仕掛け」に取り組んでみることも面白いと思います。

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