「バイトテロ」を防ぐには?
過失から、故意による匿名発信(告発)へとシフトする「バイトテロ」。これを防ぐために、飲食店は何をすればよいか?白岩氏は以下の3つの対策を挙げた。
1.経営者がアルバイトをアルバイトとしてみなさないこと
「今後、バイトテロを防止していくためには、まず経営者・店長がアルバイトをアルバイトとみなさないことです。アルバイトが足りなければ店を営業することはできません。つまりアルバイトこそ、お店に時間を払ってくれるお客様という認識をもってもらいたいです。そもそも外食産業は非正規雇用であるアルバイトの存在なくして産業にはなれませんでした。だからこそ外食産業から、今までのアルバイトという概念自体を変えていって欲しいと願っています」
2.ミーティング・メールなどで売上などの情報を共有すること
「経営者・店長がアルバイトにも経営数値を共有することが、結果的にバイトテロの抑止になると私は考えています。具体的には、対面なら朝礼やミーティング、そして非対面なら日々の営業結果をメールで配信をすることです。その中で日々の売上の量(金額)はもちろんですが、質(満足度)についての情報も共有することが大切です」
3.アルバイト教育には会社が責任をもって取り組むこと
「これまでアルバイト教育の責任は店長にありました。しかし、今後はこれを変える必要があると思っています。なぜなら人手不足によって、これまでなら不採用にした人でも採用せざるを得なくなっている中でアルバイトの教育難易度が上がっているからです。上手にアルバイトを育てられなければ、結果的にバイトテロの火種を抱えることとなります。これからはアルバイト教育についても会社が責任をもって取り組むことが重要です」
悪ふざけの様子を投稿したアルバイトの行動は、決して許されるものではない。しかし、それを「最近の若者は」という認識だけで捉えるのは極めて短絡的だ。飲食店とアルバイトが相互理解を深め良好な関係を築き上げながら、時代に適応した次のステップへと進むための大いなる教訓としなければならないだろう。