飲食店マニュアルの作成と効果的な活用ガイド

飲食・宿泊2024.09.17

飲食店マニュアルの作成と効果的な活用ガイド

2024.09.17

飲食店マニュアルの作成と効果的な活用ガイド

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飲食店におけるマニュアルは、よりスムーズな業務の遂行や安定したサービス品質の維持に関わる大切な資料だ。しかし「どういった内容を盛り込むべきなのか」「導入してもあまり効果を感じられない」と悩みや疑問を抱いている方もいるだろう。

そこで今回は、飲食店マニュアルに必要な基本構成から、作成や導入までの様々なポイントについて解説していく。有効活用できれば、業務の効率化やコスト削減などにもつながるため、ぜひマニュアル作成や改善の参考にしてほしい。

目次

飲食店におけるマニュアルの重要性と目的

飲食店では、多岐にわたる業務をそれぞれの役割を持った従業員がこなさなければならない。しかし従業員によって取り組む内容は様々で、練度や経験も異なるため、サービス提供における品質がバラバラになりがちだ。

そこで重要になってくるのが業務の手順やルールなどを定めたマニュアルの策定である。ではどんな目的を持ってマニュアルを整備すればいいのだろうか。主に以下のようなことが挙げられる。

従業員教育と業務の効率化

マニュアルに沿った業務を行うことで無駄な作業やミスを減らせるため、業務の効率化につなげられる。加えて、業務の手順やルールといった基本的なことから、調理工程の注意点などをまとめておくことで、従業員教育の一環にも貢献するなどのメリットが多い。

例えば新人スタッフにとっては、「次にどの作業をすればいいのか」「どれくらいの盛り付けを行えばいいのか」「どの程度の調理時間が必要なのか」など作業中に様々な疑問が出てくる。それらの1から10まで全ての業務を口頭などで教えることは、既存スタッフの大きな負担にもなりやすい。そこでマニュアルを用意しておけば、指導や教育にかける手間を削減できる。

サービス品質の向上と一貫性の確保

従業員にやり方を任せてしまうと、スタッフや店舗ごとでサービスの内容や品質に差が生まれてしまう。そこでマニュアル通りに作業を進めることで、店舗ごとに生まれる独自ルールの発生を防ぎ、スタッフ独自の作業方法を矯正させて一貫性のある業務を実現できる。

また、手順や方法が最適化されたマニュアルがあれば、どんな人でも一定の水準以上で作業をこなしやすくなるため、結果的に業務の生産性やクオリティの向上に期待できる。しかし時が経てば、取り扱うサービスや設備が変わる可能性も高い。そのため適切なマニュアルを維持するには、定期的な更新や改善が求められる。

リスク管理と顧客満足度の向上

マニュアルを導入する目的には、従業員がより正確で安全な業務を遂行できるようにすることも含まれる。例えば飲食店では、設備の故障や厨房での怪我といった調理場での事故、料理や接客態度に対するクレームなど、様々なトラブルが想定される。

マニュアルを完備することで不測の事態を防ぎ、事故をできる限り減らすことで店舗全体のリスク管理につながる。 

また、マニュアルを通して店舗の経営理念やコンセプトを周知することで、従業員の行動に一体感が生まれやすい。これにより店内の雰囲気をより良いものに改善できれば、顧客満足度の向上にも貢献してくれるはずだ。

飲食店マニュアルの基本構成

飲食店では、調理や清掃、接客や在庫管理など、業務の種類が多い。調理1つとっても下処理から切り出し、加熱工程など多岐にわたるため、作業場や工程毎に分類して分かりやすくまとめる必要がある。では具体的にどのような内容を盛り込めばいいのか、詳しく解説していく。

接客マニュアル

接客対応は、お客様に気持ちよく食事をしてもらい、楽しい空間を過ごしてもらうために必要不可欠な業務となる。その方法が間違っていると、不満やクレームにつながってしまう恐れがあるため、基本的な接し方からテーブルマナーまでの細かい部分まで説明しておくことが大切になる。

お客様対応の基本からクレーム対応

飲食店における接客の基本は、「お客様に喜んでもらうこと」と言える。いくら料理のクオリティが高くても、接客態度が悪いとそれだけで食事が不味くなり、お店の雰囲気もマイナスになってしまいかねないからだ。

まず最低限守るべき事項として、以下のような心構えを覚えてもらう。

  • 笑顔で明るく接する
  • はっきりと分かりやすい声出し
  • 丁寧な言葉遣いや態度

言葉遣いや態度については方法を知らないと実践が難しいため、マニュアルで以下のような基礎知識を学ぶ機会を作る。

接客7大用語姿勢やお辞儀
・「いらっしゃいませ」
・「かしこまりました」
・「少々お待ち下さい」
・「お待たせいたしました」
・「申し訳ございません」
・「恐れ入ります」
・「ありがとうございました」
・背筋を伸ばし上体はまっすぐ
・肩の力を抜く
・お辞儀の角度は約30度

クレーム時の対応には、お客様の目線に立って考えられるような項目を盛り込む。具体的には、以下のようなものが挙げられる。

  • 言い訳をしない
  • 感情的にならない
  • 言葉や態度に注意する
  • お詫びの方法(返金対応など)を決めておく
  • 責任者不在時における代理人の設定や連絡先の記載

注文受付や配膳、会計や予約管理

お客様に接する機会が多いポイントとして、注文の受付や料理の配膳時などが挙げられる。何度も繰り返し行う動作になり、できる限り洗練された接客を目指したい部分とも言えるため、より具体的な内容を書き記しておくべき場所と言えるだろう。

マニュアルを作成する際には、一連の業務の流れで記載しておくとイメージしやすい。例としては以下のようなものだ。

【注文を伺う場合】

  1. 「ご注文はお決まりでしょうか」
  2. (お客様からのご注文)
  3. 「ありがとうございます、ご注文を繰り返します」
  4. 「○○(注文内容の復唱)、以上でお間違いないでしょうか?」
  5. (お客様からの返答)
  6. 「かしこまりました、少々お待ちくださいませ」

【料理を配膳する際】

  1. 「こちら、○○(料理名)になります」
  2. 「ご注文はお揃いでしょうか?」
  3. 「ごゆっくりどうぞ、失礼いたします」

料理の簡単な説明や作法などの細かい部分は、注釈(※)などを用いて記載しておくことも必要だ。

【会計時】

  • 「ありがとうございます。伝票をお預かりします」※伝票は両手で受け取る
  • 「合計で○○円になります」
  • 「○○円、お預かりします」
  • 「○○円のお返しになります。お確かめください」
  • 「ご来店ありがとうございました。またお越しくださいませ」

近年では、キャッシュレス決済を導入している店舗も多い。そのため、飲食店によっては支払い方法の確認、クレジットカードや電子マネー決済などの対応方法もマニュアルに盛り込むべきだ。

またお客様の中には、電話などで予約するケースもある。同様に会話形式で業務フローを作成したり、予約表などの取り扱い方の記載も忘れずに盛り込んでおきたい。予約管理する方法としては、以下のようなものが挙げられる。

  • ノートや手帳に手書き
  • エクセルなどのPCソフトで管理
  • 予約管理システムを導入する

客数が少ない場合、ノートなどへの手書きでも対応できるが、予約数が多いならPCソフトや管理システムを利用した方が効率的に行える。

テーブルマナーとサービス提供の基礎

丁寧な接客を心がけるのであれば、テーブルマナーなどにも注意したい。特に料理をお出しする時などは、最もお客様の感情が動くタイミングになりやすいため、その時の接客が強く印象に残るシーンとなる。そうした大切な場面での接客は、お店の評価にも大きく関わるのだ。

具体的には、以下のような点が挙げられる。

メニューを渡す時・メニュー表を開いた状態で渡す
・上座の人から提供
・一人1冊になるよう用意する
料理の配膳時・基本的に料理は左手に乗せて運ぶ
・お客様の左側から両手を添えて提供する
・テーブルにはゆっくり音を立てないよう置く
・お客様の頭上や背中越しに渡すことは避ける
・お客様の正面に料理を配置する
食事中や食後の対応・空いているお皿を下げる際にはお声がけする
・ドリンクが少なくなった際に次のオーダーを伺う
・グラスに水を注ぐ際には手元に持ってきて行う

またお客様に喜んでもらう接客を心がけるには、常日頃から気をつけるべきポイントもある。サービス提供の基礎としてマニュアルに盛り込むことで、従業員の意識改革につなげたい。具体的には、以下のような点が挙げられる。

気配り顧客目線に立って親切な気持ちで接することができるか。
正確さオーダーの内容や会計時の計算など、1つのミスでお客様に迷惑をかけてしまいかねない。
公平さ常連客だけを贔屓せず、新たな来店客にも同じような接客を心がける。
スピード感 お客様を待たせることは大きな不満につながりやすいため、店内の案内からオーダー、料理の提供や会計時の対応といった様々な場面で迅速さは大切になる。
清潔さ飲食店での清潔さは店舗の印象に大きく関わるので、従業員の身だしなみから店内の清掃など隅々までしっかりとチェックすることが重要。

調理マニュアル

飲食店において、料理の質はお店の売上や集客に直結するとても大事な部分である。多くの店舗や従業員がいる中でそれらの業務を高い水準で維持するには、以下のような業務に応じたマニュアルの完備が必要不可欠だ。

基本的な調理手順とレシピ標準化

調理手順やレシピを記載したマニュアルは、正確かつ効率的に作業を行う上で必要な資料となる。そのため、仕込みから完成までの業務フローや調理器具の使い方まで、幅広く網羅した内容にしておきたい。

具体的には、以下のような点を盛り込んでいくと良いだろう。

  • 調理器具の適切な使い方、清掃方法
  • 仕込みに使う食材の種類や分量、切り出し方など
  • メニューごとの調理方法や手順
  • 盛り付け方

仕込みや調理に使う食材の分量は、正確に求められる方法を記載すること。目分量や感覚による教え方だと、調理スタッフによって味や見た目に差が出てしまいやすい。はかりや計量カップ、大さじ小さじなど、使う食材や調味料によって細かく明記しておくべきだ。

他にも調理工程では、火加減や加工時間などまでしっかりと記載し、盛り付けでは見本となる写真をいつでも見られるようにしておく。誰が作業しても同じ手順や工程になるようなマニュアルを作ることで、レシピの標準化につなげることが重要だ。

食材と衛生管理

食材の保管方法や衛生管理は、料理の品質だけでなく、食中毒などを防止する上で欠かせない項目である。「この食材は冷蔵庫か冷凍庫なのか」といった保管方法や、冷蔵庫内のどの位置に置くかまで細かく記載しておく。

特に調理品や仕掛品などの食材と、生の肉や魚介類といった食材を同じ場所に保管しないよう注意しておきたい。生モノに付いている菌が調理品などに付いてしまい、二次汚染となる可能性があるからだ。

そのため調理品は上段で生モノは下段にするなど、適切な定置管理をマニュアルに記載し、調理作業中でも確認しやすいよう庫内の保管場所などにも表示しておく必要がある。

また賞味期限や消費期限は、食材の鮮度や品質を保つために必要不可欠なので、すべての材料に対して入荷日や期限を明記する。加えて保管場所での先入先出を徹底し、古い食材から使用するようマニュアルに盛り込んでおく。

衛生管理マニュアル

食材を取り扱う飲食店では、店内の衛生面に気を付けなければならない。食中毒などで店舗の信用を落としてしまわないよう、衛生管理マニュアルでしっかりと従業員への周知や意識付けを行う。

厨房清掃と食品保存などの衛生管理項目

厨房の衛生管理を徹底するためには、厨房の清掃や器具の洗浄消毒、食品の保存方法や従業員の身だしなみなどの項目をマニュアルにまとめておく。

厨房の清掃・調理前後の清掃方法や頻度
・コンロやフライヤーなど器具の洗浄や消毒方法
・皿やお箸などの食器の洗浄と片付け
・生ゴミの取り扱いやゴミ出し
食品の保存・冷蔵庫や冷凍庫内の温度管理
・賞味期限や消費期限の確認
・食材ごとの定置管理
従業員の身だしなみ・頭髪を整える(髪が長い場合はくくるなど)
・爪を短くする
・装飾品を身につけない
・服や靴が汚れていないか確認
・入場時などには手洗いや消毒をする

衛生管理には、マニュアルだけでなくチェックシートを運用することも必要不可欠と言える。一般衛生管理からHACCP制度で求められる重要管理項目などのチェックリストについては、こちらの記事を参照。
参考:「飲食店に必要な衛生管理・コロナ対策チェックリスト項目

人事・労務マニュアルと緊急時対応マニュアル

飲食店では、働く人材の管理も重要な項目となる。加えて緊急時には、従業員同士の連携や連絡などが求められるため、これらのマニュアルも作成しておきたい。

採用プロセスや研修、健康管理

人材を採用するには、応募者を募ることから書類や面接による選考、合否の連絡までの一連の流れがある。こうした過程をマニュアル項目にすることで、スピーディな人材獲得につながるはずだ。

入社後には、従業員に応じた研修や配属、シフトなどを説明しなければならない。研修を例に挙げると、以下のようなマニュアル項目となる。

  • 出勤や退勤時のルール
  • タイムカードの打刻方法
  • 調理場やホールなどの配置に応じた基礎研修
  • 休憩中の過ごし方や休憩室の利用方法
  • シフトの希望や変更ルール
  • 欠勤や遅刻の際の連絡方法

また飲食店では、従業員の健康管理も衛生管理に関わる重要な部分となる。日頃の確認を怠らないよう、以下のような項目を盛り込む。

  • 出勤前の検温
  • 腹痛や体調不良の報告
  • 手指に切り傷がある際の処置(絆創膏や使い捨てビニール手袋の支給)
  • 定期的な検便の実施

緊急時の対応手順

予期せぬトラブルや緊急時の対応は、予めマニュアルに定めておくことで速やかに取り組むことが可能になる。マニュアルを作る上では、様々なシーンを想定することが大切なので、場面に応じた内容や事前準備をしておこう。

【地震や台風などの災害時】
まずは周辺地域の確認として、自治体が定める避難場所やルートの確認をしておく。店内においては、非常口までの経路に邪魔なものがないか、落下物がないかをチェックする。

また、懐中電灯や救急セットなどの防災グッズが常備されているかの確認も忘れずに行うこと。暴風警報などで閉店する場合には、従業員への連絡をしなければならないので、緊急連絡網の構築は必要不可欠になる。

【食材の納品遅れ】
材料の納品が遅れている場合などの不測事態に遭遇するケースもある。主な対策としては、代わりになる食材を他店で購入する、メニュー自体を変更する手段が挙げられる。

【従業員の当日欠勤や責任者不在時の対応】
急な人手不足の場合、スタッフの配置変更や出勤可能な従業員への連絡などがある。また責任者が不在時には、その場で判断できる代理の人員を決めておく。

マニュアル作成で気を付けるべき点

マニュアルを作る際には、いくつか気をつけたいポイントもある。具体的には、以下のような点に注目して作成してほしい。

目的と対象の明確化

マニュアルは、あくまで業務の効率化やサービス品質の向上、教育コストの削減などの手段として使われる。しかしマニュアルに依存しすぎると、記載されている内容を覚えること自体が目的になりかねない。

そのため、マニュアルで行う行動にはどんな意味があり、なんの目的で行うかを明確にすることが重要だ。例えば、責任者による定期的なチェックや従業員へ聞いてみるなど、きちんと目的が達成されているかを注目して見ておく必要がある。

もし従業員が独自の考えで間違った方向に行っている場合、状況に応じて注意したり、業務の説明を行うなどの丁寧な教育も実施しておきたい。

オペレーションの現状分析

現状の業務を分析することで、何が足りないのか、どういった方向で改善するべきなのかが見えてくる。順を追って説明するので、マニュアル作りの参考にしてほしい。

・業務の書き出し
まず1日の業務をすべて書き出すことで、どのようなマニュアル項目を設けるべきなのかを選定する。どこまで明確に説明するかは、工程や作業の重要度に応じて設定していこう。さらに書き出した内容を複数人でチェックすることにより、記載漏れがないかの確認にもなるはずだ。

・評価基準の設定
業務ごとに評価基準を設定し、どこまでの水準で求めるかを決める。この工程を曖昧にしてしまうと、従業員によって作業の質にばらつきが出てしまうため、場合に応じて何度も調整していくことが必要だ。

お客様のコップへ給水するという項目を例に挙げると、「20分に1回」「全ての客席へ声をかける」などの頻度や行動を明確にする。するとどこまで行動すればいいかのラインが明確になり、従業員が迷わず業務を行えるようになるだろう。

わかりやすい言葉遣いと視覚資料の活用

マニュアルを導入しても、難しい言い回しや専門用語の羅列があると、従業員が理解できなくなる。そして結局は先輩や上司へ質問することになるため、マニュアル作成の意味が薄れてしまう。

特にアルバイトやパートの中には、初めて飲食業に従事する方もいる。そのため、わかりやすい言葉遣いや言い回しを使い、誰が読んでも把握できるような内容を心がけよう。特に日頃から使っている専門用語は、誰でも理解できるものとして扱ってしまいやすいため、飲食店関係者以外の知人や家族などに確認してもらうことも方法の1つだ。

また飲食店では、調理工程ではフライパンの振り方や料理の盛り付け方、接客時の身振り手振りなど、口頭やテキストだけだと伝わりにくいことが多い。そうした言葉だけで説明しづらい工程や作業などの場合、画像やイラストなどの視覚的に納得しやすい資料を用意しておくことも必要だ。

マニュアル導入のポイント

実際にマニュアルを導入する際には、きちんと効果があるのか、どういった改善を促せるかなどの検証もしておきたい。実践すべき内容としては、以下の通りだ。

マニュアルを使用したトレーニングの実施

完成したマニュアルを導入するには、まず実際に使用してもらうことから始まる。そしてどの程度の業務を覚えられたか、定めた目標は達成できたかなどの確認を行うことが重要だ。

例えば、既存のやり方で新人スタッフを教育した場合、業務に慣れるまでの期間がおおよそ3ヶ月だった。マニュアルを導入することで、「どの程度、教育にかかる手間やコストが減ったか」「どれくらいの期間で業務をこなせるようになったか」などを確認する。

また既存の業務であれば、これまでと比べて作業時間を短縮できたか、従業員の負担は増減しているかも把握しておくことが必要だ。一定の期間を設けて行い、業務の改善や教育に貢献するのであれば本格的に導入してみよう。

定期更新と現場からのフィードバックの重要性

実際に作業する従業員からは、フィードバックをもらう機会を設けることも重要となる。なぜなら、マニュアル作成者では気づけない細かい注意点が見つかったり、店舗ごとに設備が異なるケースがあるからだ。

例えば、「左右のガスコンロで微妙に火力差がある」「設備の新調で使い方が変わった」「重い荷物や器具を持った際にぎっくり腰になった従業員がいる」など、現場の従業員でないと分からないが、重要と言える項目は探せばいくらでも出てくる。

様々なフィードバックをもらい、必要な項目の追加と不必要な内容の削除を繰り返し、定期的にマニュアルを更新することで、より洗練されたマニュアルに仕上げることができる。

効果的な飲食店マニュアルを作成できればメリットも大きい(まとめ)

より効果的にマニュアルを作成するには、飲食店の業態や業務内容に応じて作ることが必要になる。まずは基本的な項目を中心に構成し、業務の中で必要と感じた項目や現場の意見を参考に追加や見直しを行おう。

適切なマニュアルがあれば、接客や調理の業務効率化だけでなく、新人教育にかかるコストや負担を削減できるなどメリットは数多く存在する。業務プロセスの可視化により、改善のきっかけや課題解決の糸口にもつながるため、ぜひともマニュアルの導入や更新を実践してみてはいかがだろうか。

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