新球場のテナントからの受注を『TANOMU』で一本化。マンパワーをかけずに効率的な運営が可能に~国分北海道

卸・メーカー2024.05.14

新球場のテナントからの受注を『TANOMU』で一本化。マンパワーをかけずに効率的な運営が可能に~国分北海道

2024.05.14

新球場のテナントからの受注を『TANOMU』で一本化。マンパワーをかけずに効率的な運営が可能に~国分北海道

  • bnr_tanomu_300.png 売り手
  • bnr_aiocr_300.png(売り手)

創業300年を超える老舗の食品卸「国分グループ」の一員として、北海道における食品・酒類の卸売を担う国分北海道株式会社。以前から『BtoBプラットフォーム 受発注』などを活用し、受注業務のシステム化を進めている。

このほど屋内型ドーム球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」での業務展開をきっかけに、スマホから24時間発注できる受発注システム『TANOMU』を導入し、効果を実感している。

目次

北海道エリアの国分グループ、受注のシステム化に取り組む

【Q】道内の食品・酒類の卸業者として事業展開されていますね。

物流・システム部 物流運営課長
物流・システム部
物流運営課長

物流・システム部 物流運営課長(以下同):当社のルーツは、1941年に国分グループが北海道の拠点とした函館出張所にあります。2016年1月に、国分グループが全国の卸事業を7社のエリアカンパニーに再編したのをきっかけに、「国分北海道株式会社」として再スタートしました。創業300年を超える国分グループの北海道エリアを担う販社として、“地域密着 全国卸”という立場から北海道の豊かな食文化をお届けしています。全国各地のエリアとの連携もあり、グループ内では人材交流も行っています。

取扱商品は酒類が約半数、その他は食品、加工食品、チルド品などです。そのほかにも、道産食材を活かした缶詰「K&K缶つまJAPAN」や酒類ブランド「島梟(シマフクロウ)」など、オリジナルの商品開発も行っています。

【Q】物流・システム部の業務内容について教えてください。

主な業務内容は、グループ本社が開発した庫内管理システムを利用する社内ユーザーの管理や運用、物流の庫内業務、配送の最適化などです。お客様からいただいた注文は庫内管理システムで管理し、集荷、配送します。倉庫は自社物件で、その運用と物流は外部に委託しています。また、受注システムやFAX、電話からの注文を管理するシステムも当社で管理しています。

納品先は道内2500社にのぼり、量販店やスーパー、GMS(総合スーパーマーケット)、ドラッグストアなどの組織小売業が売上の約7割を占めています。外食産業を含めた業務用卸と、一般小売店がそれぞれ15%ずつです。

【Q】御社のシステム化の歴史について教えてください。

組織小売業との取引は、1980年代頃からEDI(Electronic Data Interchange=電子データ交換)が主流になっていました。一方でそれ以外の一般小売店、業務用卸、飲食店との取引は電話・FAXなどアナログなツールが中心だったので、その部分をシステム化するための取組みを今までも進めてきました。
現在の受注件数は、受注行数でいうと月間200~250万行、1日あたり7~8万行ほどです。このうち、93%ほどは自社システムおよび、一部取引にインフォマートの『BtoBプラットフォーム 受発注』を導入して、デジタル化が完了しています。

加えて自社でもFAXのOCR化や、コールセンターシステムを作って電話受注をデータ化するなどの取組みを進めてきました。しかし残りの約7%、1日あたり5000~6000行分はまだアナログ受注です。そのうち半数を一般小売店や飲食店が占め、1日約3000件の電話やFAXを受けている状態でした。ここをどうシステム化するかが長年の課題だったのです。

実は以前にも、個店の飲食店からデータで受注するサービス『BtoBプラットフォーム 受発注ライト』をインフォマート社よりご提案いただいていました。しかし当時は、受注金額に応じた料金体系だったため、ビールの樽などケース単価の高い商品が多い当社としては、コスト面から導入を断念した経緯があります。

今回、北海道日本ハムファイターズ様の新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」へのアルコール類の卸を当社が担うことになり、テナントさんからの受注方法を模索するなかで新たに提案いただいたのが『TANOMU』でした。

球場の各テナントの受発注をスマートな設計でシステム化

【Q】エスコンフィールドでの業務展開がきっかけとなったのですね。

国分北海道の 国産ブランデーオリジナルブランド 「島梟」
国分北海道の
国産ブランデーオリジナルブランド
「島梟」

もともと当社では、札幌ドームのアルコール販売を手がけていました。当時は担当者がドームに常駐し、毎日の試合前後に各テナントに注文を聞いて回っていました。札幌ドーム時代はテナント数も10程度だったため、対応できていたのですが、エスコンフィールドではテナント数が40にものぼるため現実的ではありませんでした。

また各テナントにはFAXを置く環境もありませんし、電話線も引けません。ナイターの時間帯など夜間の注文も想定されますが、夜遅くに動ける人材を確保するのは難しいと考えていました。『TANOMU』なら24時間受注が可能ですし、受注金額ベースではなく受注回数に応じた料金体系でコストも抑えられます。エスコンフィールドでの展開にぴったりだと感じました。

海道日本ハムファイターズ様と各テナント事業者には、『TANOMU』の利便性を含めてしっかりとご説明しました。「テナントさんのメリットにもなるため、ぜひ導入してほしい」とお伝えしたところ、スマートフォンでの発注という点を高く評価いただき、すんなりご納得いただきました。

【Q】『TANOMU』の効果はいかがですか?

QRコードを読み取るだけで注文画面が表示され、非常にユーザーライクな設計だと感じています。ソフトドリンク系は北海道コカ・コーラボトリング株式会社様が担っておられますが、一緒に『TANOMU』を導入いただくことで、注文方法を統一することができました。40テナントへ一気に展開しましたが、飲食店の方にもスマートフォンでの発注がしやすいようで、利用に関する問い合わせやクレームは一切ありません。

札幌ドームでは試合が終わるまで担当者が必ず常駐し、全ての注文を担当者が聞き取り、合間に打ち込んで翌日に配送していました。手入力によるミスも生じていましたが、『TANOMU』ではほぼゼロです。注文内容の修正機能もあるので、テナント側で修正できるのもいいですね。現在、テナントからの受注数は月間500~600行で、中1日でお届けできるような体制を整えています。

もし導入しなかったら、担当者が朝までにFAXや留守電で受注を受けて手入力しなければならず、マンパワーをはじめとするコストは相当なものになっていたでしょう。『TANOMU』を入れて非常に良かったと感じています。

システム受注の対象を拡大し、さらなる展開へ

【Q】今後の展望をお聞かせください。

これからは外食事業者だけではなく、一般小売店や業務用卸事業者にもご提案、展開するつもりです。アナログ受注率を減らし、デジタル化率を現在の93%から大手卸売業の全国平均98%に近づけたいですね。

TANOMU』の販促機能も活用していきたいと思っています。これまでは営業担当がメールや対面で新商品のご案内などを差し上げていましたが、広い北海道のお客様を隅々まで訪問するのは難しい現状があります。メールも見ていただけるかどうか不明瞭な部分がありますから、スマホの受発注ツール上で販促できるのは大きなメリットだと思います。

当社では今後も、北海道の食のインフラを支え、卸売業として社会貢献をしていきたいと考えています。“縁の下の力持ち”として、将来的には商品だけでなく、システムや物流のプロデュースなども手がけていきたいですね。 

国分北海道株式会社

設立:1952年
本社所在地:北海道札幌市中央区南6条西9丁目1018番地3
事業内容:酒類・食品卸売業
公式ホームページ:https://www.kokubu.co.jp/hokkaido/

注目のキーワード

すべてのキーワード

業界

トピックス

地域