地元のお客様に愛されて70年
― 昭和26年の創業と、歴史が長いですね。
本店 店長 星 昌巳氏(以下、星店長):当社は昭和26年の創業以来、江東区の大島を拠点に営業しており、2021年に70周年を迎えました。調べたら、第1回の紅白歌合戦が開催されたのがちょうど70年前だそうです。
同年11月にはその記念として、地元の方々を招いて70周年イベントを開催しました。お店を縁日のようにして、ゲームや食事でおもてなしして、お土産も持って帰っていただいていて。本当に、この地元でお客様に育てられながらやってきたと思います。2006年には墨田区で、五分利屋江東橋店もオープンさせました。江東橋店は錦糸町駅の近くということもあり、売上の9割以上が業務用のお酒です。一方、大島の本店では約6割が業務用で、店売りは4割ぐらいです。
毎朝1時間半かけて、留守電やFAXを処理
― 雲岡様の業務内容について教えてください。
営業事務 雲岡 友美氏(以下、雲岡氏):私は営業事務を担当しています。納入された仕入れ品の伝票を見て、数量をパソコンに入力するのが主な仕事です。ほかには、お客様から注文を受けてその伝票を作成したり、在庫の確認や発注をかけたりすることもあります。
また別の社員が、朝までに入っていたFAXや留守番電話の内容を書き起こして、伝票に打つ作業をしています。この作業が終わらないと配送ドライバーがピッキングに入れませんから、朝9時までに1時間半かけて集中して行っています。
星店長:この作業が属人化してしまっているのが課題でした。電話の内容は、お客様ごとにその人なりの言い方があります。たとえば「いつもの○○」という注文があったり、「猫△本」といったら猫のラベルのついたワインのことだったり、外国人の取引先だと発音が聞き取りづらかったりもします。受注の業務はまさに職人芸で、毎日やっている社員は聞き取れるのですが、他の人がやると何枚も伝票を打ち直さないといけない場合もあります。新入社員のうちは、しばらく電話が取れないほどです。
雲岡氏:お取引先も忙しいのでこちらが何度も聞き直すのは失礼になりますし、受注はできるだけ短時間で済ませたいところです。電話だけでなく、FAXもお取引先によっては略称で注文をいただいたり、印刷がかすれていたりと大変です。こうした課題を抱えていたところ、インフォマートさんからスマホで受注ができるシステム『TANOMU』をご案内いただきました。
星店長:朝の時点で、業務用の注文だけでも40~50件、家庭向けも入れるとピーク時には毎日70~80件になります。お取引先にとっても、スマホやLINEで簡単に発注できるのであればいいですね。それに新商品や特価品などの案内をスマホでできるという販促機能に期待もあって『TANOMU』の導入を決めました。
スマホによる受発注で受注処理時間を削減
― 導入の効果はいかがですか。
星店長:『TANOMU』でスマホ受注していただいているお取引先は54件あり、毎朝受注のチェックをすると40件ほど注文が入っています。この40件の分は確実に時間が削減できました。特に電話での対応に時間を取られてしまっていたので、助かっています。
雲岡氏:留守番電話での注文も減りました。導入当初は特に、配送ドライバーにチラシをお取引先に持参してもらってご案内したので少し大変な部分もありましたが、今は配送ドライバーが直接注文を受けることも減ったので、楽になったと思います。
― スマホでの販促機能を活用したいそうですね。
星店長:今後はさらなる受注業務の改善に加え、『TANOMU』の販促機能を使いこなしていきたいです。季節のお酒やボジョレーヌーボーの早期予約など、スマホで発信できるのが魅力的ですね。
今は配送ドライバーのマンパワーで、お取引先一人一人にチラシでPRしているので、回りきれていないところもあります。毎日ご注文をいただくお客様はフォローできても、1、2週間に1度のお客様はどうしても営業機会が少ないですから、PRの機会がないままに期間限定の販売が終わってしまうこともよくあります。在庫商品は店頭で販売するしかありませんでしたが、『TANOMU』を使ってスマホで案内できれば販売チャネルが増えます。システムを活用して手間を減らしつつ、営業に注力していきたいですね。
株式会社五分利屋
設立:1951年11月
本社所在地:東京都江東区大島7-22-12
事業内容:酒類卸、業務用・ご家庭用酒類の販売や配達、ビールサーバーレンタル・お米の販売や配達
公式ホームページ:https://www.goburiya.co.jp/