-●お値段もお安いですよね!
それがお好み焼きのいいところで、いろんな層を獲得できている理由でもりますよね。店舗によってばらつきはありますが、だいたい客単価は1,600円から2,000円前後です。飲み放題つきのコースでも2,500円から4,000円でプランがありますので、学生さんからファミリー層までお気軽にお楽しみいただけます。
ただ、600円台のお好み焼きというのは、今では京都内でも安いほうに入ります。最近は700円台が増えて、ミックス焼き的なものだと1,000円台も多くなってきました。それに比べて弊社は、豚べた焼きなどベーシックなメニューに関しては、創業当時から値段は変わっていません。
観光で京都にいらしたお客様は財布の紐もゆるむので値上げを考えたこともあります。でも、お客様の立場で考えたら難しいですよね。私自身もそうですが、これだけ外食産業が増えている中で育っているので儲けようとすると必ずバレます。「適正なものを適正な価格で、なるべくリーズナブルに提供する」。これを守り続けているのが、支持されている理由ではないかと思います。
-●ちなみにメニューは全店舗共通ですか?
基本的に共通ですが、季節ごとに各店舗のスタッフが考えたメニューやオリジナルメニューも差し込でいます。やはり飲食店なので、料理することに腕をふるいたいスタッフもたくさんいます。やる気をだしてもらうためにも、自信をもってもらうためにも、自分たちが作ったメニューというのは大事なのです。まずは自分たちが自信を持ってお店を好きになる。それが前提にないと、お客さんに感動してもらったり喜んでもらったりすることは難しいと思います。
-●今後の展望を教えてください。
最近ではお好み焼きの食べ方も様々になり、具材もどんどん豪華になっている中で、“昔から食べられている食べ方を取り戻す”という意味でべた焼きはとても大事です。そして、今の時代では逆に新しいのではないかと思います。特製たぬき焼きは、まさに温故知新ですよね。
今のところ我々が知っている限り、べた焼きでチェーン店というのは他にないんです。もちろんお好み焼き屋でべた焼きも置いているというお店はありますが、べた焼きを前面で押しているチェーン店はないと思います。だからこそ、我々がべた焼きを京都のソウルフードとして伝承していかないといけないのではないかと。自分たちが勝手に背負っているだけなんですけどね(笑)。
実際、今では特製たぬき焼きを入り口にして、実はべた焼きっていう文化があるんだよ、と多くの方に知っていただいているのではないかと思います。今後はこの京都の食文化を全国の方にも知っていただくために、4年後を目指して東京に進出し、日本の中心から全国に発信していければと考えています。
-●お話を伺っていると、仕事に対してすごく強い意志や誇りを感じます。何より楽しそうですね。
仕事は楽しいですよ、とても(笑)。もともと弊社はチャレンジ精神をとても大事にしている会社なのですが、その社長の思いがわかりやすく表れているのが、会社理念である「志事(しごと)」という言葉です。「しごと」とは、人に「仕える」のではなく、自分たちの「志」をまっとうしていくことだ、と。そのためには日々精進し、チャレンジしていくことが大事なのだという意味が込められています。
こうした会社理念をスタッフにもきっちり伝えて教育し、ただおいしい料理を出すだけではなく、お客様に感動や幸せを与えられる「志事」をできるお店にしていきたいなと思っています。
モンテステリース有限会社
【お話】エリアマネージャー青木喜雄様
【店名】花たぬき 伏見店
【住所】京都市伏見区下鳥羽平塚町148
【電話】075-602-8838
【営業時間】11:00~15:00(ラストオーダー14:30)
17:00~4:00(ラストオーダー3:00)
※土、日、祝は11:00~4:00
【定休日】無休