【忍野八海】能登半島地震から学ぶ観光地の防災、山梨県内初の出張輪島朝市も

更新日: 2024年07月02日 /提供:忍野spark team

輪島朝市から学ぶ観光地の防災対策!忍野村で防災フェアを開催。 - 忍野村の観光業に災害は打撃を与える?未来への対策を学ぶイベント。


忍野八海イメージ写真
外国人観光客が多く訪れる「忍野八海」を有する山梨県忍野村で2024年7月27・28日の両日、能登半島地震で被災した輪島朝市の方々を招いた防災フェアを行います。また、村の未来を担う中学生たちを中心に、復興に必要なリーダーシップ論や観光地における防災まちづくりについて学びます。
当日は山梨県で初めて「出張輪島朝市」も開催し、被災地復興の一助になればと思います。
ぜひ、当日の様子を取材していただき、観光地が抱える防災問題について取り上げていただきたいと考えています。




忍野村とは…  山梨県東南部、富士山の麓にある忍野村は約9700人が暮らす小さな村です。富士山の伏流水を水源とした8つの湧水池からなる「忍野八海」は1934(昭和9)年、国の天然記念物に指定され、2013(平成25)年には富士山の構成資産の一部として世界遺産に登録されました。その透明度の高い神秘的な湧水池と富士山を望む雄大な景観を見るため、国内外から多くの観光客が足を運んでいます。



たくさんの観光客が訪れる忍野八海イメージ
大勢の外国人観光客のためにも大規模災害に備える観光業で栄える一方、忍野村は多くの災害リスクを抱えています。「南海トラフ地震」と「富士山噴火」の2つの大規模災害の発生が危惧されています。近年、全国各地で猛威を振るう「異常気象」も見過ごすことはできません。もし、災害が発生した場合、忍野八海を訪れる外国人観光客の避難場所の整備、誘導方法、言語問題など、多くの問題が起こる懸念があります。さらに、富士山噴火では噴石や火山灰の飛来、村内に流れる一級河川である新名庄川と桂川は豪雨による氾濫の危険性があります。 




観光業の防災・減災を考える防災フェアに  
 今年1月1日に発生した能登半島地震での石川県輪島市の被災は、同じく観光業が基幹産業の1つになっている忍野村にとって人ごとではありません。地震が起きた際に多くの観光客の安全を守るため、忍野村の住民たちの自然災害に対する意識を高めるきっかけにするため、防災フェアを企画しました。主催する地元団体「忍野 spark team」(リーダー:天野武彦)は、「忍野村をさらに活気づけ、輝く村にしていきたい」という思いで活動する忍野村で生まれ育った有志の集まりです。
   
防災フェア1日目には、能登半島地震で実際に被害を受けた方々を講師として迎え、生々しい被災体験をお話いただきます。また、出張輪島朝市の発起人の1人で朝市通りで食堂を営んでいた橋本三奈子さんに「被災からの復興・リーダーシップ論 」を、前橋工科大学にて都市計画を軸として防災、災害避難・復興について研究する辛島一樹准教授には、観光地における防災まちづくりに関する講演をお願いしています。輪島市での被災状況を被災者本人から直接、中学生が聞くことで、今回の大規模災害を教訓に、将来の悲惨な被害を少しでも軽減できるように防災意識を高めていきます。




今年5月に愛知県豊川市で行われた出張輪島朝市の様子
持続可能な出張輪島朝市の形を提案1200年の歴史を誇り、日本三大朝市の一つとして知られる「輪島朝市」ですが、能登半島地震で大規模な火災が発生し、多くが焼失。朝市通りでの営業再開は叶ってはいないものの、ようやく7月に地元の商業施設で復活するほか、「出張輪島朝市」 として日本各地へ出向いており、復興に向けて一歩一歩、歩みを進めています。  








 今回、輪島朝市の方々を招くに当たり、わざわざ遠く山梨県まで来てもらうのは資金面でも体力面でも不安があると考えました。そこで、事前に1000食分の干物を忍野 spark teamで一括仕入れしました。仕入れた干物は忍野村の住民たちに4枚2000円で予約販売します。これにより、資金面での不安を補います。さらに、ボランティアの派遣を計画しているので、輪島市朝市組合は金銭的な不安なく、少人数での開催が可能となり、負荷の少ないかたちで県外で経済活動を行うことができます。


出張輪島朝市では能登の干物販売
7月27・28の両日、忍野八海・湧池からすぐの向の家駐車場で開催する出張輪島朝市では、屋台で炙り焼きにした干物や加工海産物、輪島の伝統工芸品である輪島塗や漆塗りアクセサリーなどを販売。歴史ある輪島朝市の雰囲気を楽しみながら、被災地支援が行えるイベントになっています。


災害に強い観光地になるために
 防災フェアにより、被災者の実情を直接聞くことで、住民の防災意識の向上につなげ、今後、観光地として災害に強いまちづくりをしていきたいと考えています。さらに、多くの観光客が訪れる忍野村の宿泊施設や飲食業者に輪島の味覚の魅力を売り込むことにより、今回できた輪島市との縁を大切に育て、継続的な支援につなげていきたいと思います。ぜひ、皆さまのお力をお貸しください。

出張輪島朝市in忍野村防災フェア
出張! 輪島朝市in忍野村防災フェア主催:忍野 spark team

【トークセッション】
日時:2024年7月27日(土)午後4時~午後6時
場所:忍野生涯学習センター2階集会室 (山梨県南都留郡忍野村忍草1423-1)
内容:「被災からの復興・リーダーシップ論」
(出張輪島朝市発起人の橋本三奈子さん)
   「観光地に於ける防災まちづくり」
(前橋工科大学辛島一樹准教授)    
「防災Q&A」
(輪島朝市にて被災された方々)
対象者:忍野村の中学生、観光事業者など

【出張輪島朝市】
日時:2024年7月27日(土)・28日(日)午前9時~午後3時
場所:忍野八海・向の家駐車場(山梨県南都留郡忍野村忍草366)
内容:出張輪島朝市特製炙り焼き干物の販売、加工海産物・輪島伝統工芸品の販売





問い合わせ先 忍野 spark team 事務局
電話:090-2659-6942(担当大森)
メールアドレス:spark.oshino@outlook.jp


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