◆道民の暮らしとともにあった「ハスカップ」
かつて北の三大原野と云われた「勇払原野」を中心に、北海道に古くから自生していたハスカップ。祖国シベリアの地と同様、寒さ・濃霧・火山灰と、過酷な条件揃いの原野をタフに生き延びてきたハスカップは、まさに北国の特産果実。
かつての勇払原野--現在の苫小牧市や千歳市郊外において、ハスカップは人びとの生活のなかに生き生きと根づいていました。小学生は学校帰りにその実を摘み取り、母たちはそれを「塩漬け」にして梅干しの代わりにしていました。また当時、背中に背負った一斗缶(“ガンガン”)が一杯になるまでハスカップを摘む「ガンガン部隊」と呼ばれる人たちが荒野をにぎわせたといいます。
◆ひとの手による「危機」、「再生」の起点となった千歳市
昭和30年代から40年代にかけてのいわゆる日本の高度経済成長期、苫小牧千歳地域においても都市開発が急速に進みました。人による「開発」の陰で、野生のハスカップは生きる場所をしだいに失っていきました。
しかし、その果実を失わしめたのが人間なら、それを取り戻そうと声を上げ行動を開始したのもまた「ひと」でした。70年代の終わり、当時の道立林業試験場・樹木科長の中内氏はハスカップの復活を望む市民の声をすくい上げる形で、千歳市周辺の農家においてハスカップ栽培の指導を開始。また、同時期には新千歳空港の建設が始められようとしていましたが、千歳市農協と農家が建設予定地に自生していたハスカップ株を採取・移植して、組織
的なハスカップ栽培へとつなげました。千歳市はこのように、滅びかけた野生のハスカップを「栽培果樹」として再生させる中心地となっていったのです。
◆地元企業『もりもと』の想いが生んだロングセラー菓子〈ハスカップジュエリー〉
千歳市内に本店を構える老舗菓子店『もりもと』が《北のちいさなケーキ・ハスカップジュエリー》の販売を開始したのは1978年。創業以来、「地元の素材」にこだわり、菓子を通じて「幸せな地域社会を実現する」ことを理念としてきた『もりもと』が、古くから地域に深く根づき人びとに親しまれてきたハスカップの素材に眼をとめたのはいかにも自然なことでした。
『もりもと』の菓子を食べると故郷での思い出がふっと蘇ります--そんなお便りが時どき『スプレス』に寄せられます。「自らのルーツを決して忘れないこと」という三代目・森本真司社長の言葉通り、《ハスカップジュエリー》はまさに、ハスカップの原野に「ルーツ」を持つ人たちが、その原風景のなかにあった果実の再生を願う心に、地元企業『もりもと』が真摯に寄り添ったことから生まれた〈希望〉の菓子なのです。
■商品概要
6月下旬から7月下旬にかけてのごく限られた期間に、一粒ずつ「手摘み」される〈ハスカップ〉。今年獲れたての果実を素早く甘酸っぱいジャムに仕上げ、宝石のような菓子に仕立てました。産地の異なる3種のハスカップの味わいをぜひ食べ比べてみてください。
【ふるさと納税】 ハスカップジュエリー ・ヌーボー 6個入 《 北海道 千歳市 もりもと 》
https://item.rakuten.co.jp/f012246-chitose/ag050/
【株式会社Souplesse】
設立:2016年10月
代表取締役:加納 綾
事業内容:ふるさと納税事業を中心とした地域社会との連携強化
本社所在地:北海道札幌市厚別区厚別中央3条2丁目16-30 オリエンタルビル2F
HP:https://souplesse.jp/