サントリーホールディングス(株)は、清涼飲料の製造を行う木曽川工場の水源涵養エリアにあたる森林で、水源涵養力と生物多様性の向上を目的とした森林整備活動をさらに拡大するため、国立大学法人東京大学大学院農学生命科学研究科(以下、東京大学)と森林整備に関する協定締結式を4月5日(金)に実施します。これにより「サントリー 天然水の森」は、全国16都府県・23カ所に拡大しました。現在、1万2千haを超える規模の森林で活動を行っています。
同プロジェクトでは、より高い水源涵養機能を長期にわたって発揮できる森づくりを目指して森林整備を進めるとともに、東京大学への研究助成を行います。研究成果については、両者が積極的に情報発信することで、森林保全や林業再生を目指す全国の森づくりに貢献していきます。
昨年活動開始20周年を迎えた「サントリー 天然水の森」は、すべての森林で植生や地質等の詳細な調査をしたうえで30-100年後を見据えた長期活動計画を策定し、水文学から鳥の専門家まで40名を超える多彩な分野の第一人者と連携しながら、針葉樹人工林での間伐や作業道の開設、獣害対策等を実施することで豊かな土壌をつくり、雨水がその土壌に保水・浸透することで良質な地下水を育むことを目指しています。現在、国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養しています。
この取水量以上の水を水系に育む「ウォーター・ポジティブ」の活動は、生物多様性の減少傾向を食い止め回復を目指す「ネイチャー・ポジティブ」の取り組みに繋がっており、これまで、森林の中で猛禽類が営巣する様子や、環境省・都道府県の「レッドリスト※1」登録種を含むさまざまな鳥・動植物が生息する様子を確認してきました。
※1 絶滅の恐れがある野生生物種のリスト
サントリーグループは、自然と水の恵みに生かされる企業として、「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命(いのち)の輝き』をめざす。」をパーパスとし、創業以来、持続可能な社会の実現を目指してきました。
自然界における水の健全な循環への貢献、すなわち「水のサステナビリティ」に関しては、人々の生命や生活を支えるうえで貴重な資源であり、サントリーグループの企業活動の源泉である水を守り育てるため、私たちはグループ環境基本方針の最上位に「水のサステナビリティの実現」を掲げています。グループ全体で共有する「水理念」のもと、自然環境の保全・再生活動など、さまざまな取り組みをグローバルに推進しています。
当グループは今後も、「水のサステナビリティ」を事業活動における最も重要な課題と認識し、自然環境の保全・再生につながる活動にグループ一丸となって取り組み、サステナビリティ経営を推進していきます。
― 記 ―
●「サントリー 天然水の森 東京大学犬山研究林プロジェクト」
▼所在地:愛知県犬山市
▼敷地面積:約275ha
▼活動内容:針葉樹人工林の間伐、広葉樹の植栽・除伐、下刈り、作業道・歩道の開設、「育林材※2」の有効利用、水源涵養力・生物多様性向上のための調査・学術研究、森林整備体験研修など
※2 サントリーグループでは、持続可能な水と森を育むための活動から生まれた木材を「育林材」と呼んでいます
●「サントリー天然水の森」一覧はこちら
https://www.suntory.co.jp/news/article/mt_items/14575-2.pdf
▼サントリーグループのサステナビリティ
https://www.suntory.co.jp/company/csr/
▼サントリーグループの「水資源」
https://www.suntory.co.jp/company/csr/env_water/
▼サントリーグループの「生物多様性」
https://www.suntory.co.jp/company/csr/env_biodiversity/
▼「サントリー 天然水の森」ホームページ
https://www.suntory.co.jp/eco/forest/
以上