ソーシャルリスニングでわかる消費行動の口コミ分析 ~「おうち時間 × 飲料」編~

更新日: 2023年12月13日 /提供:NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション

ソーシャルリスニングによるトレンド分析

「おうち(家)」または「在宅」のキーワードを含むTwitter投稿数について、2020年10月から2021年9月の1年間で集計したところ、1,952万件にも及ぶ投稿量となりました。ハッシュタグ上位には飲料や食品に関連したキーワードが多く言及されていることがわかりました。今回は、おうち時間による飲料のカテゴリーにおける利用シーンの把握を目的として、Twitter投稿データを分析しました。


新型コロナの影響により、通勤や外出の機会がこれまでにないほどに減ってから1年以上が経ちました。在宅時間が増えることで、生活者の消費スタイルに少なからず変化がみられます。これから経済活動が正常に戻っていく過程で、一部は定着・派生していく可能性もあり、企業ブランドにとって、把握しておきたいテーマの一つではないでしょうか。

こうした消費行動の変化を探るヒントは、膨大なSNSの投稿データの中にも潜んでいます。本レポートでは、ソーシャルリスニング(SNS分析)によって、おうち時間による飲料のカテゴリーにおける利用シーンの把握を目的として、Twitter投稿データを分析しました。

緊急事態宣言発令後に「おうち時間」の投稿数が急増

「おうち(家)」または「在宅」のキーワードを含むTwitter投稿数について、2020年10月から2021年9月の1年間の期間において集計したところ、1,952万件もの投稿となりました(図1)。また、日別の推移でみると、都市部を中心とした緊急事態宣言後にピークが発生していることがわかります(図2)。

【図1:「おうち」「在宅」のTwitter月別投稿数 *RT等を除く】

【図2:「おうち」「在宅」のTwitter日別投稿数 *RT等を除く】



幅広い飲料を在宅で楽しむ


次に、ハッシュタグ(#タグ)投稿数を分析したところ、飲料や食品に関する#タグが多く投稿されているため、今回は飲料にスポットを当ててソーシャルリスニングを行いました。飲料系のキーワードを掛け合わせた#タグランキングをみると、在宅ならではの消費スタイルが浮き彫りになってきます。

酒類系では、「おうち居酒屋」「家飲み」「宅飲み」「晩酌」が上位となり、これまで居酒屋など外出先でお酒を飲んでいた方が、自分に合った在宅での飲み方や楽しみ方を模索していることが見て取れます。

具体的なアイテムとして、「ハイボール」や「クラフトサワー」「フルーツとハーブのお酒」など幅広い嗜好製品の投稿があり、酒類メーカーやコンビニなどの販売会社のキャンペーンや家飲みプロモーションへの参加や言及のほか、一人の消費者として口コミを積極的に発信・拡散する例も多くみられます。また、「カフェ」「カフェオレ」「ドルチェグスト」「アイスメニュー」などの非アルコール飲料のSNS投稿も活発になされています(図3)。

【図3:「おうち」「在宅」の#タグの飲料系ワード投稿数のランキング】

さらに、個別のアイテムの投稿例として、「ハイボール」「ソーダストリーム」「ノンアルコール/微アルコール飲料」が特徴的に見られたのでピックアップしました。

【ハイボールの投稿例】
「おうち時間」「おうち居酒屋」「晩ごはん」「晩酌」などと共に言及されています。外食が減る中で、自宅で手軽に楽しめる飲み方として定着している様子が窺えます。揚げ物や餃子などの料理と併記される投稿も多く見られており、ハイボールのお供となる食材をいろいろ試しながらに楽しんだり、飲み過ぎを気にする例も見られます。

【ソーダストリームの投稿例】
ハイボールの投稿分析から派生して、在宅での炭酸水の普段使いから、節約やエコの観点から一定の投稿量のあった「ソーダストリーム」を抽出しました。ハイボールの割りものとしての使い方のほか、ノンアルコール炭酸水としての消費や、ペットボトルの炭酸水から自家製炭酸水に変更することで、「節約」「コスパ」「ゴミ削減」といったキーワードと共に書き込まれる例も散見され、「SDGs」の言及も見られます。

【ノンアルコール/微アルコール飲料の投稿例】
ノンアル・微アルと共に言及されるキーワードは、「ノンアルビール」 「オールフリー」 「サイダー」「断酒中」「梅ジュース」などが見られました。おうち時間でアルコールが増えすぎないようにしたいけれども、ソフトドリンクでは物足りないという心理が見て取れます。
また、ノンアルコールビールについて、仕事の合間の気分転換や、ランチなどの日中帯での需要も窺われました。

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レポートでは、詳細な投稿例やソーシャルリスニングで分かることなどについてご紹介しています。
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(注)本レポートが分析対象としたTwitterデータは、商品キャンペーンの影響が大きいキーワードやリツイート(RT)を除いて集計しています。


ソーシャルリスニング オンラインセミナーのお知らせ


2021年11月9日(火)13:00より「在宅時間で変わる消費者行動を分析!ソーシャルリスニング実践講座」と題してオンラインセミナーを開催します。
実際のTwitterデータから、飲料や食品のカテゴリーを中心に、ソーシャルリスニングの実践アプローチを解説します。
ぜひ、ご参加ください!

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ソーシャルリスニングについて


ソーシャルリスニングは口コミ分析やSNS分析ともいわれ、上述のように、最近の市場動向から商品カテゴリーを絞ってソーシャルリスニングを行うことで、今起きている消費行動の変化や生活者やユーザーの意識変容を生の声から発見することができます。

NTTコム オンラインでは、法人のお客さま向けにソーシャルリスニングツール「Buzz Finder」や関連サービスを提供しています。ソーシャルメディア上の生の声(VOC)をリアルタイムに把握したり、ネットやSNS上のリスクを早期に検知したりすることによって、ブランドセーフティの強化や製品・サービスの改善をご支援します。

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