日 時:令和5年5月25日(木) 10:00~10:42
場 所:502会議室
出席記者:14名、テレビカメラ5台
1 記者会見の概要
広報広聴推進課長開会の後、知事から2件の発表があった。
その後、代表・フリー質問があり、知事等が答えて閉会した。
2 質疑応答の項目
発表事項
(1) やまがた紅王デビュー記念イベントについて
(2) 台湾でのトップセールスの実施について
代表質問
(1) 電気料金値上げへの対応について
フリー質問
(1) 令和4酒造年度全国新酒鑑評会の結果等について
(2) やまがた紅王の海外輸出について
(3) 国際チャーター便の誘致について
(4) 山形県におけるチャット GPT の活用方針について
(5) マイナンバーカードに係る誤登録等のトラブルについて
(6) 女川原発再稼働差し止め訴訟の判決について
(7) 日本海側の津波対策について
<幹事社:朝日・荘日・NHK>
☆報告事項
知事
皆さん、おはようございます。
まずですね、令和 4 酒造年度全国新酒鑑評会で、山形県産酒が金賞 20 点、入賞 27 点となり
まして、都道府県別の順位ですが金賞数は 1 位、そして入賞数が 4 位でありました。
これもひとえに、各酒蔵の皆様が高品質・高付加価値の酒造りに取り組んでいただいた賜物
であり、大変喜ばしく思っております。
今後は、この鑑評会の結果が弾みとなって、県産酒のさらなる取引拡大につながるよう、6
月 3 日、4 日に行われる「日本一美酒県 山形フェア」の開催などをはじめ、関係機関と連携
して、「日本一美酒県 山形」のブランド確立にしっかりと取り組んでまいります。
次に、「福祉マスクドライブ」について申し上げます。
4 月 12 日から実施しているんですけれども、これまでに約 35,000 枚(697 箱)のマスクが
寄せられております。県内外から、個人のほか企業単位での御提供もいただいておりまして、
多くの皆様からの善意に改めて感謝を申し上げます。
引き続き、来週 5 月 31 日まで、県庁、各総合支庁、各地域振興局で実施しておりますので、
県民の皆様、県外の皆様の善意の御協力をお願いいたします。
なお、集まったマスクにつきましては、今後、6 月以降に順次、福祉施設へ配布できるよう
進めてまいります。
それから、「やまがた紅王」の、現在の状態なんですけれども、今、このぐらいです(補足:
知事が、現在のやまがた紅王の生育状況を映した写真フリップを提示)。昨日の映像なんです
けども、青々と成長しておりまして、500 円玉よりもちょっと小さいぐらいになりました。順
調に生育しているようでありますので、期待していただきたいというふうに思っております。
生産者の皆様には、くれぐれもですね、農作業事故などに注意をしていただいて、美味しい
さくらんぼを生産していただければというふうに思っております。
☆発表事項
知事
私から 2 点、発表がございます。1 点目が、今申し上げた「やまがた紅王」のデビュー記念
イベントについてであります。
いよいよやまがた紅王が本格デビューいたします。
県では、6 月 6 日から 30 日まで最上川ふるさと総合公園におきまして、「やまがた紅王デビ
ュー記念イベント」を開催いたします。
6 月 6 日、これ「さくらんぼの日」としているんですけれども、その日に開催する「山形さ
くらんぼキックオフイベント」、それから 17 日土曜日の「やまがた紅王デビュー記念トークシ
ョー」というものを行いますが、これに私も出席する予定であります。このほか、山形のさく
らんぼ栽培 150 年パネル展、流しさくらんぼ、さくらんぼのパフェづくりなど楽しい企画が盛
りだくさんであります。
本県のさくらんぼシーズンの到来とやまがた紅王の本格デビューを、県を挙げて盛り上げて
まいりますので、ぜひ多くの方に足をお運びいただきたいと考えております。
2 点目は、台湾でのトップセールスについて申し上げます。
来週、5 月 29 日から 6 月 1 日までの 4 日間、私を団長として台湾を訪問し、トップセール
スを実施してまいります。
今回の訪問は、「やまがた紅王」の認知度向上を図りますとともに、山形ブランドを強力に
発信するため、プロモーションを行うものであります。
また、令和 2 年 2 月以来となる、台湾とのチャーター便の再開に向けた誘致や本県への観光
誘客に向けて、航空会社や旅行会社にトップセールスを実施いたします。
このたびのトップセールスにより、県産品の輸出拡大やインバウンドの誘客拡大に結び付け
てまいりたいと考えております。
私からは以上です。
☆代表質問
記者
幹事社、朝日新聞から代表質問させていただきます。
東北電力のほうが、先週、家庭向けなどの規制料金について値上げを国に申請しまして、認
可されました。来月使用分から適用されますけれども、値上げ幅は平均 25.47%と大幅になっ
ています。
これを受けて、家計への影響をどのように捉えてらっしゃるか、また、県としての対応を、
何か独自の支援策などをですね、検討するお考えがあるかについてお伺いいたします。
知事
はい、昨年 11 月に、東北電力が規制料金の値上げ申請を行って以降、経産省において審査
が行われ、値上げ幅の圧縮が行われたのちに、値上げ申請が認可されたことは承知をしており
ます。県民生活への影響を懸念しております。
今回の値上げにつきましては、燃料調達コストの高騰などから、苦しい経営状況が続く中で
の判断であったとのことでありますが、東北電力には、経営の合理化・効率化等について、引
き続き最大限の企業努力を行っていただくとともに、県民に対し丁寧な情報提供や説明を行い、
理解を得られるよう努めていただきたいと思います。
また、電気料金は政府の「電気・ガス価格激変緩和対策事業」によりまして、今年 1 月以降、
一定程度の負担軽減が図られております。標準的な家庭で 1,820 円軽減されているということ
であります。ですがこれは、この激変緩和対策事業は、9 月使用分までの時限措置であります
ので、今後の動向を注視してまいりたいと考えております。
県では、5 月の臨時会におきまして議決された低所得の子育て世帯に対する生活支援特別給
付金の速やかな支給や、本日、5 月 25 日から開始する「省エネ家電買換えキャンペーン」、8
月 31 日までであります。内容はですね、省エネ性能が高いエアコン、冷蔵庫、電気給湯器を
買い換えた方、先着 888 名に 5,000 円相当の県産品カタログギフトをプレゼントするというも
のであります。こういった県民への支援も行います。加えまして、省エネ住宅普及セミナーの
開催や、地球温暖化防止活動推進員による地域住民等を対象とした出前講座など「徹底した省
エネ」の普及啓発により、家計への影響を軽減できるよう取り組んでまいります。
また、こうした電気料金値上げの影響を強く受ける生活者や事業者に対する支援につきまし
て、政府の地方創生臨時交付金を活用した支援を検討してまいりたいと考えております。
以上です。
記者
ありがとうございました、幹事社からは以上です。
☆フリー質問
記者
河北新報の奥島です。よろしくお願いします。
先ほど、知事からもご発言があった新酒鑑評会の結果についてなんですけど、今回、県産酒
米の「雪女神」が 20 銘柄中 10 銘柄程度を占めたということで、この県産酒米の躍進について
は、どのように受け止められてますでしょうか。
知事
そうですね、全国で様々な酒米があると思いますけれども、本県も、酒米について大変研究
開発、熱心に行っておりまして、その「雪女神」っていうのはですね、山形県が開発した酒米
であります。非常に当初から有望な酒米だというふうに聞いておりまして、酒造組合から名前
を決めてほしいというようなこともあったりして、結局、「雪女神」という名前を付けた経緯
があるんですけどね。
それを使ってのお酒が多数金賞に輝いたっていうことは、もう本当に喜ばしいなと思います
し、美味しいお酒になる酒米を生産してくださった生産農家の皆様にも感謝を申し上げたいと
いうふうに思っています。酒蔵の皆様も本当に一生懸命精進されていると聞いておりますので、
これからも美味しい山形県のお酒を県民はもちろんのこと、全国、世界の皆様に楽しんでいた
だけるように、県も一緒になって、しっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。
記者
日本一ということで、山形県の日本酒を全国に PR する機会になるかと思うんですが、知事
は、山形県産の日本酒の魅力というのをどのようにお感じになりますか。
知事
そうですね、全国津々浦々知ってるわけではないんですけど、山形県の特徴というと、私な
りの考えでありますけども、酒蔵が本当にそれぞれ特徴があるのではないかと思います。そう
いった一つひとつの酒蔵の個性というものを尊重しながら、何十年にもわたって指導してきた
カリスマ的な人がいるんですけどね、酒蔵はライバル同士のはずなんだけれども、非常に仲良
く、しかも活発に議論をし合いながらですね、忌たんのない議論をしながら、これまで酒造り
大いに取り組んできたと聞いておりますので、そういった努力の賜物だなっていうのが一つだ
し、あとやっぱり、美味しい水、美味しいお米、この風土というものも非常に重要な要素なの
ではないかと思っています。あと、出来上がったお酒っていうのは、甘いのもあれば辛いのも
あって、激辛もあるし、すっきりしたのもあれば、どっしり重いものもあるし、本当にいろん
な個性のあるお酒が山形県は、何て言うんですかね、多様性に富んでいると言いますか、多種
多様なお酒があるなというふうに私は思っています。
GI(地理的表示)の指定を取ってますので、公からもきちんと認められているということで、
日本一美酒県というふうに申し上げてまいりました。業界も本当に盛り上がっているし、県議
会とか山形市では、条例まで作ってですね、「乾杯条例」というものを作って、乾杯は県産酒
でしなければならないみたいな、罰則はないんですけども、そういった遊び心も持ちながら、
皆で盛り上げてきたなというふうに思っています。
これからも美味しい山形というペロリンのマークありますけど、飲み物・食べ物がとても美
味しいんだという、これがやっぱり山形の大きな、私は特徴と言いますかね、強みだと思って
いますので、お酒ということについても、しっかりと皆さんと一緒になって、これからも取り
組んでいきたいというふうに思っております。
記者
ちなみに知事は、お気に入りのお酒とか、どういったものが好きかとかあれば。
知事
あるんですけど、でもここで一つだけ申し上げるというのも、なかなかちょっとやはり控え
た方がいいかなということであります。皆様もぜひお気に入りのお酒を探してみてほしいなと
いうふうに思います。
記者
山形新聞の鈴木です。おはようございます。
私から台湾のトップセールスについてお伺いします。コロナ禍の期間中は、3年間はトップ
セールスがなかなかできない状況だったと思います。久しぶりのトップセールになると思いま
すが、知事は常々コロナ後の観光の産業の復活が非常に大事だと、力を入れていくというお話
をされていました。今回のそのトップセールスにかける思いと、もしわかれば具体的に、こち
らにスケジュールはいただいているわけですけども、航空会社と旅行会社それぞれ何社ぐらい
を回られて、『「(やまがた)紅王」プロモーション』とありますけども、実際にはどういった
ことをされてくるのかなど、わかる範囲で教えてください。
知事
はい。内容はですね、皆様に配布させていただきましたこのぐらいしか、まだ私は内容に詳
しく目を通しておりませんので。ただ、できる限り多くの方とお会いしてですね、しっかりと
山形県のPRで観光誘客を図っていきたいなと思っています。
今、記者さんがおっしゃったようにですね、コロナ禍が3年以上続きまして、本当に深刻な
影響を受け続けてきたのがやっぱり観光業界であったと思っております。観光というのはそも
そも非常に裾野の広い産業でありまして、多くの分野に影響が及ぶそういう産業でありますか
ら、ここの地盤沈下は本当に深刻に受け止めておりました。(新型コロナが)5類移行になって
ですね、海外とも行き来しやすい状況になりまして、なるべく早くしっかりとそのプロモーシ
ョンに行かなければというふうに思っておりましたので、ようやく行けるようになったなとい
うのを実感しております。
特に台湾は、コロナ前、ずっとですね、山形県を訪れてくださっている外国人の方が一番多
い地域でありますので、山形県にまたたくさんの方をお迎えできたらいいなというふうに思っ
ているところです。
まず久しぶりに台湾の方々と旧交を温めて、そしてしっかりとプロモーションを行って、観
光誘客、これがミッションでありますので、それと県産品のPRですね。県産品をPRすると
いうことは、販売ももちろんですけど、それを召し上がっていただくために山形県にいらして
くださいということもありますので、山形県の魅力というものを一所懸命、全力でお伝えして
まいりたいし、交流という点についてもですね、本当にコロナ以前にまったく戻ったというわ
けではないですけれども、本当に自由に行き来できるようになったということを身をもって、
こちらからお伺いすることで皆様にも実感していただきたいなと思っています。
記者
おはようございます。読売新聞の藤本です。よろしくお願いします。
私からまず紅王に関してなんですが、先ほども山新さんからお話がありましたトップセール
スの関連で、やまがた紅王は品種特性的に皮が硬くて遠方のほうに輸出ができるという特性が
あるということで、今回のトップセールスでもそういったことをお話されると思いますが、ど
ういったことをやまがた紅王の強み、特徴として海外へアプローチしていきたいかということ
をまず1点、お願いします。
知事
はい。そうですね、この紅王、やっぱり一番の売りは大きさだと思います。「“王”様」と(名
前に)付いてますけれどもね、本当に大きいさくらんぼ、山形県が20年以上開発研究をして育
成したそういうさくらんぼで、今年が本格デビューだという、大きい新しい品種だというよう
なこと、また、山形県オリジナルなんだというようなことをしっかり申し上げたいと思います。
そして、大きいだけじゃなくて味も大変甘くてみずみずしくおいしい、歯ごたえもあるとい
うような品種でありますので、大きくておいしいということはしっかりとお伝えしたいと、P
Rしたいというふうに思っています。
記者
ありがとうございます。続いて、先日の作柄調査なんかでも、対象ではなかったんですが、
紅王の収量は目標としている20トンにおそらく届くだろうということだったんですが、これ、
20トンのうち海外に向けて出せる量というのはどれぐらいあるのか、わかりましたら。
知事
はい。昨年は5トンだったんですけれども、6トンの予定が5トンしか穫れなかったと聞いて
いますけど、今年は20トン生産できそうだというようなことは聞いておりますけど、そのうち
のどのくらい海外に向けられるのかというところまでは、ちょっと私はまだ聞いておりません。
記者
ありがとうございます。少し話題は変わるのですが、先ほど観光誘客のお話がありましたけ
れども、今回のトップセールスの、この(プレス)リリースにもありますが、「チャーター便
の誘致」という言葉があるんですけれども、今年の2月ですかね、韓国の旅行業協会の方がい
らっしゃって、5月くらいからそういうチャーター便をできたらな、なんていうお話をされて
いたと思うんですが、その辺の進捗具合と、この台湾のほうのチャーター便に何か具体的なも
のが今あれば、そちらのほうも合わせて教えていただければと思います。
知事
はい。そうですね、私が今知る限りで、5月頃とおっしゃった韓国はですね、ちょっと延期
になりそうだというようなことを聞いているところです。もっと具体的なことについては、あ
とで担当にお聞きいただくようお願いしたいと思います。
台湾のほうはですね、旅行会社の方々が山形県にチャーター便を飛ばしたいということをお
っしゃっているというのは昨年から聞いているんですけれども、なかなか国と国との行き来が
そんなに自由ではなかったというようなことがあって、ようやく可能になってきたなというと
ころで、これからやはりこちらからも出向いてきちんとお願いをし、そして向こうで計画を立
ててということになると、早ければこの秋ぐらい、やはり台湾の方々に人気なのは紅葉、もみ
じがきれいになる紅葉ですとか、あと雪のシーズンだと聞いておりますので、やはりそこを目
指してしっかりと取り組んで、実施していただけるように一所懸命プッシュしていきたいとい
うふうに思います。
記者
ありがとうございます。最後ですが、また話題が変わるんですが、生成AIのチャットGPT
についてなんですが、岩手県さんが年内、利用に向けてルールを制定しようみたいなお話が出
ていたんですけれども、山形県さんではそういった動きはありますでしょうか。
知事
まだチャットGPTをどのくらい導入するかというようなことについてはですね、内容的にで
すね、向いている、向いていないというような分野があるというようなことは聞いておりまし
て、活用しやすい分野では活用するというふうに担当のほうから聞いているところですけれど
も、どの時期にどうするかというようなところまでは私も聞いていないところであります。は
い。
記者
共同通信の中村です。よろしくお願いします。
マイナンバーカードの個人情報の流出のトラブルが様々に報告されて、国会でも議論になっ
ていると思うんですが、県内の自治体では口座ですね、公金の受取りの紐づけが間違っていた
というような口座の誤登録のトラブルは報告されているんでしょうか。
知事
私のところにはそういうことがあったというようなことは、ちょっと届いておりません。
記者
また、誤登録とは別に、コンビニの証明書を交付されるというシステムのほうでも、ほかの
人の証明書が交付されるというような、これはシステム上のそういったトラブルもあるかと思
うんですが、そういったトラブルもないですかね。
知事
トラブルについては、担当が手を挙げておりますけれども、よろしいですか。
みらい企画創造部次長
みらい企画創造部の報道監の會田でございます。
今、お尋ねのありましたマイナンバーカードは三つの種類の障害と言いますか、問題が起き
ておりまして、一つは証明書の交付、もう一つはマイナンバーカード保険証の登録内容が違う
ということ、それから三つ目が公金受取口座の誤入力というのがございまして、いずれも県内
では現状そういう問題が発生しているということはございません。
この件については、国あるいはそういう関係団体のほうから調査の指示と言いますか依頼が
来ておりまして、県を通じて市町村あるいは事業者のほうにその内容をお伝えし、調査をして
いただいているという状況です。
記者
ありがとうございます。すでにその点検を指示されて始まっているということなんですが、
デジタル化の推進ということで国が進めてきた政策で、全国の自治体としても住民の方に向け
て「カードを取るとこういう利点がありますよ、こんな利便性がありますよ」と言って進めて
きたところだとは思うんですが、今回のこういった個人情報の流出のトラブルが相次いでいる
ことについて、知事としてはどういったお考えなのか教えてください。
知事
はい。やはり個人情報というものはね、守られるべきだなと思っておりますので、そういっ
た間違いというようなことが起こって、大変望ましくないというふうに思っています。ぜひき
ちんとですね、作業が行われて、手続きも適正に行われることを私としては願っておりますし、
そういう努力をですね、していただきたいというふうに思っています。
記者
日経新聞の増渕です。幹事社質問に関連して1点お伺いします。
東北電力の値上げがあるんですけども、その中で、昨日、東北電力の女川の原発2号機の再
稼働に関して、再稼働差止めの請求が棄却されました。それによって東北電力は、稼働するこ
とによって値上げ幅を抑えたみたいな説明もしていますけれども、知事としてはこの女川の2
号機再稼働に関して今どういうお考えを持っておられるか一言いただければと思います。
知事
そうですね、今回のその女川原発のですね、住民の方、石巻市民の方が差止め請求というこ
とをされて、訴えを退ける判決が出されたということは承知をしております。争点となったの
がやはり避難計画でありまして、これは地元自治体が責任を持って策定したというものであり
ますので、そういったことについての私のコメントは差し控えたいというふうに思っています。
そうですね、そこに私は尽きると思っております。
記者
一般論として、その原発の再稼働に対しては知事としてはどういうふうにお考えでしょうか。
知事
はい。以前からですね、私は申し上げているんですけれども、東日本大震災の後から申し上
げてきましたけども、原子力政策につきましては、使用済みの核燃料の処分方法というのがま
だ確立していないということ、また、日本が世界有数の地震国であると、リスクが高い、そう
いう災害が起こりやすい国だということ、そしてテロの脅威、当初から私は申し上げていまし
たけど、そういった脅威にも対応しなければならないということもあります。
実際にですね、福島第一原発という事故があって、避難民の方が、いまだに多くの方々が避
難生活を余儀なくされているという実態があるわけで、そういう中でですね、どうなのかなと
いうふうに思っております。
縷々理由は申し上げましたけども、やっぱり私としてはですね、課題がたくさんあるという
ふうに思っています。それで将来的にはやはり原子力発電への依存というものを少なくしてい
って、途中経過はいろいろあるかもしれませんけれども、将来的にはやはり少なくしていって、
ゆくゆくは原発に頼らない社会、卒原発ということを申し上げてきました。それについては今
でも変わっておりません。
記者
毎日新聞の熊田です。よろしくお願いします。
私は新酒鑑評会の件に戻りますけれども、先ほど河北(新報)さんからの質問のお答えにも
ありましたけれども、県独自品種の酒米の開発とか、それから県の工業技術センターを中心と
した蔵人たちとの情報交換とか、長年の行政と酒造関係者、それから農業関係者の連携の成果
が今回の結果に反映されたのではないかと思うんですけれども、それを踏まえてですね、隣県
の福島とか、それから長野県とか、その鑑評会の上位常連県とではですね、鑑評会結果が出た
ら即にですね、例えば行政主導とかで入賞銘柄とか金賞銘柄とかの紹介コーナーとか、そうい
うセールス、プロモーションとかを即時にやっているんですけども、今回、山形県に関しては、
ちょっとその方面での動きというのが鈍いのかなというふうな気が個人的にはするんですけ
ども、例えばですね、冒頭の御説明にもありましたさくらんぼのセールスとかにも載ってます
けども、表蔵王の「ぐっと山形」とか、スタンプポイントにあります県内各地の道の駅、それ
から首都圏とか大阪の県のアンテナショップとかに今回の鑑評会にちなんだコーナーで販売
促進をするとかっていう指示をお出しになったらいいんじゃないかなというふうな気がする
んですけれども、その辺、知事、どうですか。
知事
ありがとうございます。販売促進という点ではね、そういったことも非常に有効かなと思っ
ております。非常に久しぶりに1位を奪還して、大変担当も盛り上がっておりますので、どう
いうことを考えているのかまず聞いてみたいなというふうに思っています。
それにですね、うちの県の場合、案外生産量は少ないので、あっという間に売り切れちゃう
んじゃないかと、むしろそっちのほうが心配ですね、私は。たくさん作っていればどんどんと
販売促進ということも、もちろん販売促進やりますけれども、金賞を獲ったら、まずもうなか
なか手に入らなくなっちゃうのかなという心配のほうが、逆に私はしておりますけれども、ま
ずはどういう手立てを考えているのか担当のほうと話してみたいというふうに思っています。
記者
山形県内の県民の方々は山形の日本酒のおいしさというのを十分認識されていると思いま
すけども、今回の結果を踏まえて、県外、それから国外の方々に山形の日本酒を再認識しても
らうというためには、そういったプロモーションも大事なんじゃないかなというふうな気がし
ますので、お考えいただければと思います。
知事
そうですね。ありがとうございます。
県の事業としてですね、当初予算でやってるんですけれども、霞城セントラルの1階に観光
物産のスペースがあって、そこに利き酒スペースを作る予定であります。県民はもちろんです
けれども、県外からおいでになった方々もね、楽しめるようなそういう場所も作るというよう
なことも考えております。
もちろん県外の方々に山形県のお酒のおいしさというものをどんどんと知っていただいて、
ファンになっていただくというのは本当に酒蔵とか酒米生産者の皆さんの励みにもなります
ので、できる限り県としてもPRをしていきたいというふうに思っています。
記者
NHKの都倉と申します。よろしくお願いします。
日本海中部地震からまもなく40年を迎えると思うんですけども、日本海側の津波対策につい
てどのように考えているのかお考えをお聞かせください。
知事
はい。本県にとって一番直近で、山形沖地震というのがありました。日本海で起きる地震、
特に本県の場合はですね、もし地震が起きると非常に短時間で津波が到達するということで、
大変私は懸念をしております。そういう意味でもやはり津波から逃げる訓練ですね、そういっ
たことを、やはり小さい頃から避難訓練は大事だなと、理屈抜きでそういった訓練をしておく
ということが大事なのではないかというふうに思っているところです。
海端の地域はですね、川のあるところもそうですけれども、やはり避難訓練、避難計画、そ
ういったことをしっかりやって、とにかく人的被害を最小限に抑えるということにしっかり取
り組みたいというふうに思っています。
記者
ありがとうございます。もう1点、先ほどのマイナンバーカードの件なんですけれども、ト
ラブルが相次いでいるというところで、今後ですね、国にどのようなことを求めていきたいと
か、例えば市町村に対してどのようなフォローをしていきたいとか、もしそういうお考えがあ
れば教えていただければと思います。
知事
そうですね、先ほど担当が申し上げたように、今のところそういったことはないということ
でありますけれども、むしろ普及させるということに尽力してきたかなというふうに思います。
ポイントを付けたりとか、政府も熱心に地方に対して「もっとちゃんとやるように」というよ
うなご指導があったわけでありますし、地方としてはやはり熱心に取り組んできたと思います。
今どのくらいうちは進んだのかなと思いますけれども、そのきっちり進めるということと、や
はりそういったミスやトラブルが起きないようにする、そのことについてはやはり、本県では
ないにしても他県でそういうことが起きているという事実があるわけですから、それを参考に
して、反面教師的な材料にさせていただいてね、やはりしっかり、ミスが起きないようにして
いく必要があるかというふうに思います。









