野村農林水産大臣記者会見概要
日時 | 令和4年8月30日(火曜日)10時31分~10時38分 於: 本省7階講堂 |
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主な質疑事項 |
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質疑応答
- APEC食料安全保障担当大臣会合について(1)
記者
先週の金曜日にAPEC食料安全保障担当大臣会合が開かれたかと思いますが、その結果について改めて教えていただきたいのと、受け止めもお願いいたします。
大臣
今ございましたように、先日、26日でございましたが、APECの食料安全保障担当大臣会合が開催されました。ここで課題となっている中で、特に食料安全保障を国の内外の重要な課題と捉まえて、食料安全保障を担当するAPEC各国・地域の大臣が立場を表明し合えたことは、大変重要な意義があったというふうに思っております。会合において私から二つ申し上げました。一つは農業の生産基盤を強化していくことは、大変重要ですねということを申し上げました。二つ目には、生産現場の知恵をやっぱり活用すべきだと。課題も現場にありますが、答えも現場にあるということで、特に私の地元・鹿児島における家畜排せつ物を利用した肥料を製造・利用する取組を紹介したところでございます。会合では、閣僚宣言が採択されなかったことは大変残念だったんですが、今後とも我が国、アジア太平洋地域における食料の安全保障の確保に向けて施策を推進していく考えでございます。
- 第8回アフリカ開発会議(TICAD8)、今後の食料安全保障等への対応について
記者
先日TICADも28日に閉幕しまして、宣言には食料不安の国際的な影響緩和も盛り込まれたと思いますが、それについての受け止めもお願いします。また、国内の食料自給率の確保に限らず、こうした輸出入を含めた食料安保に向けて、今後は農水省としてどのように取り組むのか、中国やロシアに代わる肥料の原料調達も含めてお考えをお聞かせください。
大臣
今御質問のとおり、TICAD会合が開催されましたが、その中で、今回の会合では、岸田総理や林外務大臣が、各国首脳とのバイ会談を行っており、多くの国から食料問題に高い関心が示されたというふうに伺っているところであります。我が国からは、アフリカの食料安全保障を強化するための支援・協力の取組を説明して、各国からは高い評価をいただいたというふうに伺っております。
記者
日本としての国内の自給率の確保に限らず、肥料の原料の調達等を含めた国際的な食料安保について、取組や今後三役の海外出張など御予定があればお願いします。
大臣
これは日本だけの問題ではなくて、特に食料が不足しているような国々、特にアフリカ等においても、今お話がありましたような調達をするということを今後はどうしていくのか、という話がバイ会談なり、あるいは全体会議の中でも重要なテーマと今後ともなることが想定をされます。首脳レベルで今後どのような機会があるのか、現時点では詳細は把握しておりませんけれども、様々な機会を捉えて、食料安全保障についても、議論がなされるというふうに承知をいたしております。これからもこの問題はエンドレスで検討していかれるだろうというふうに思います。
- APEC食料安全保障担当大臣会合について(2)
記者
冒頭のAPEC閣僚会合のことですね、関連して、昨日ですね、日米など6か国が、改めてロシアによるウクライナ侵攻を非難する声明を出されましたけども、そのねらいを教えてください。
大臣
共同声明の参加国は、日本、米国、カナダ、豪州、それにニュージーランド、韓国なんですが、共同声明のポイントを申し上げると、これはもう皆さんも御承知のように、ロシアによるウクライナに対する侵略戦争を最も強い言葉で非難してあります。そして、世界の食料及びエネルギー安全保障に対する脅威に対し、深刻な懸念も表明しているところです。さらにはエネルギー市場の不安定性及びそれを食料生産と流通に及ぼす影響について、懸念を表明したわけであります。また、ロシアに対して直ちにその武力交渉を停止し、ウクライナから完全に無条件に、その全ての軍隊を撤退させるということを強く要求しています。こういったようなことを、共同声明で公表したわけでありますけれども、これはロシアを非難する共同声明だという位置付けでございますが、なかなか全体の宣言というふうにまではいかなかったっていうのはちょっと残念に思っております。
報道官
よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。
以上