ニチレイフーズスマートファクトリー推進の一環として透明プラスチック片を高精度に検知するAI技術を活用した検査装置を導入

掲載日: 2026年08月31日 /提供:ニチレイフーズ

 株式会社ニチレイフーズ(代表取締役社長:竹永雅彦、以下「ニチレイフーズ」)は、原材料受け入れ工程における異物検査の高度化を目的に、分光カメラとAI技術を活用した検査装置を開発しました。本装置は船橋工場に導入され、2026年8月から稼働を開始しました。
 本取り組みは、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社のイメージセンサー技術に、ニチレイフーズが保有する画像処理技術およびAI判別技術を組み合わせることで実現したものです。装置の製造は農産物や食品向けAI画像処理を得意とするシブヤ精機株式会社が担っています。
 ニチレイフーズは、生産現場のDXを「スマートファクトリー」と位置づけ、「AI・ロボティクス活用による省人化と廃棄量削減」「標準化とITシステム活用による省力化と脱属人化」「データ利活用による改善サイクル高速化」を柱に取り組みを進めています。品質保証分野においても、AIを活用した包装シール部の噛み込み検査や、金属検出機・X線検査機の運転状況確認の自動化など、検査工程の高度化を進めてきました。
 一方で、透明プラスチック片などの異物は原材料と見分けがつきにくく、人による目視確認では作業者の負担や見落としのリスクが課題となっていました。本装置の導入により、人の目だけでは捉えにくい異物の検出を可能にし、異物検査の精度向上を図ります。
 また、本システムは、人による検査を置き換えるものではなく、人とAIそれぞれの強みを活かして検査体制を強化するものです。これにより、品質保証レベルのさらなる向上を図り、お客様により安全・安心な商品をお届けする体制の強化につなげてまいります。



■背景・課題
食品製造において、異物混入の防止は極めて重要な品質課題です。
特に原材料受け入れ工程では、透明なプラスチック片など、目視では判別が難しい異物が存在します。カラーカメラでは原料と異物の色や形状が類似している場合に検出が難しく、人による検査においても作業負担や見落としのリスクが課題となっていました。
これまではフードディフェンスの観点から、プラスチック製品など異物混入の原因となり得る物品の持ち込みを制限し、リスク低減に努めてきました。一方で、さらなる品質保証レベルの向上と異物混入リスクの低減に向け、機器による新たな検出手法の導入を検討してきました。

■取り組み内容
本装置は、コンベア上で流れる原材料を連続的に検査し、異物を検知する機構を備えています。
「見る部分」には、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社がコンセプトを提案した普及型分光カメラを採用しました。同カメラは同社が開発した短波長赤外(SWIR: Short-Wavelength InfraRed)領域の光をとらえるSWIRイメージセンサーと、同センサーに最適化された市販のマルチバンドフィルターを組み合わせたものです。4つの異なる波長帯の情報を用いて対象物を識別することで、従来のカラーカメラでは識別が難しかった透明樹脂についても検出が可能となります。
また、「判断する・検知する部分」には、ニチレイフーズの画像処理技術に加え、農産物や食品向けAI画像処理を得意とするシブヤ精機株式会社の装置を活用しています。

これらをニチレイフーズ独自のAI・画像処理技術を組み合わせることで、「原料と類似した色・形状の異物の判別」「検査精度の安定化」「実運用に耐える判定性能の確保」を実現します。




■導入効果
原材料受け入れ工程における異物検査精度の向上により、「検査工程の自動化・省人化」「検査品質の均一化(ばらつきの低減)」「従業員の負担軽減」を目指します。
これにより、製造工程全体の安定化を図るとともに、より安全・安心な冷凍食品をお届けする体制の強化につなげてまいります。

■今後の展開
本装置は船橋工場での運用を皮切りに、今後、他工場への展開も視野に入れています。
また、今回の取り組みで得られた技術知見をもとに、さらなる異物検知精度の向上や対象領域の拡大を図り、品質管理の高度化を推進してまいります。

【これまでの当社AIシステム開発事例】
● 人工知能を使用した原料選別技術を共同開発~冷凍食品の原料品質が飛躍的に向上~
https://www.nichireifoods.co.jp/news/2018/info_id5715/
● AI活用で鶏肉検査を自動化!未知の領域に挑んだ装置開発
https://www.nichireifoods.co.jp/corporate/research-development/project-story/project-story-003/
● 『本格炒め炒飯(R)』の品質やおいしさを支える最先端のAI技術をレポート
https://www.nichireifoods.co.jp/media/32105/
● ニチレイフーズと日立が協創 AI技術を活用した、食品工場の「最適生産・要員計画自動立案シすテム」本格稼働へ 熟練者の計画立案を再現・進化させ、需要変化に即応する生産体制の構築と働き方改革をめざす
https://www.nichireifoods.co.jp/news/2020/info_id8338/
● 製氷事業を展開するニチレイ・アイス 生産・輸送・在庫計画の立案業務をAIシステム開発により自動化!業務効率化と働き方改革を実現
https://www.nichireifoods.co.jp/news/2025/info_id43989/

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