「新日本スーパーマーケット同盟」提携進捗状況に関するお知らせ

掲載日: 2022年03月09日 /提供:リテールパートナーズ


2022 年3月9日
株 式 会 社 ア ー ク ス
株式会社バローホールディングス
株式会社リテールパートナーズ

「新日本スーパーマーケット同盟」提携進捗状況に関するお知らせ

株式会社アークス、株式会社バローホールディングス、株式会社リテールパートナーズの3社による「新日本スーパーマーケット同盟」は結成から3年が経過いたしましたが、2019年1月よりスタートした提携推進委員会は、傘下に4つの分科会(商品分科会・運営分科会・間接部門分科会・次世代領域開発分科会)を設置し、それぞれの取組を精力的に進めてまいりました。これまでに、お取引先様などに多大なるご協力をいただきながら、提携効果を着実に創出することができましたので、進捗状況について下記の通りお知らせいたします。

今後もそれぞれの経営資源や経営ノウハウを有効活用し、地域に密着した独立系食品流通企業の結集軸として新日本スーパーマーケット同盟の提携メリットを創出し、地域のお客様の期待に一層お応えしていくことを目指してまいります。

(注:以下、企業名をそれぞれ「アークス」、「バローホールディングス」、「リテールパートナーズ」と省略して記載いたします。同盟発足の経緯につきましては、2018 年 12 月 25 日付「株式会社アークス、株式会社バローホールディングス、株式会社リテールパートナーズによる3社間の資本業務提携に関するお知らせ」をご参照ください。)



1.新日本スーパーマーケット同盟3ヶ年の実績

(1)原価低減への取組実績

新日本スーパーマーケット同盟における3ヶ年の3社共同仕入れ額は 241 億円となり、原価低減額は合計で 12.3 億円となりました。主な活動内容は以下の通りです。

①食品部門、共同販促の実施及び同盟限定商品の販売

メーカー各社様のご協力をいただき、菓子・加工食品などの共同販促の実施及び同盟限定商品を販売いたしました。3ヶ年にご協力いただいたメーカー様は 26 社、取組企画総数は47 企画となりました。

②共同販促による日本一の仕入れ規模

共同販促「No.1プロジェクト」においては、6企画(※)が仕入実績日本一を達成いたしました。

※「ポッキー」(製造者:江崎グリコ株式会社様)

「黄金の味」(製造者:エバラ食品工業株式会社様)

「BOSCO エキストラバージンオリーブオイル」(製造者:日清オイリオグループ株式会社様)

「プチシリーズ」(製造者:株式会社ブルボン様)

「咖喱屋カレー」、「プロクオリティ」など(製造者:ハウス食品株式会社様)

「あおり炒めの焼豚炒飯」(製造者:マルハニチロ株式会社様)

③生鮮食品の共同調達・拡販

輸入商材の共同調達による原価低減の他、各社の地域性のある商材の共同拡販などを実施いたしました。3ヶ年に共同調達を行った輸入商材は 14 アイテム、地域性のある商材の共同拡販などは 13 アイテムとなりました。

④デリカ商品の共同開発

共同販売による原価低減の他、同盟限定商品を開発・販売いたしました。2022 年2月には一般社団法人全国スーパーマーケット協会「お弁当・お惣菜大賞 2022」惣菜部門において最優秀賞を受賞した同盟限定商品「ビスク風芳醇カニクリームコロッケ」を販売開始しております。

⑤合同商談会

新横浜・名古屋他において合同商談会を実施しており、コロナ禍でリアルの開催は難しい中ではありましたが、3ヶ年で合計 12 回、のべ 76 社の菓子・加工食品のメーカー様にご参加いただきました。

(2)コスト削減への取組実績

新日本スーパーマーケット同盟における3ヶ年のコスト削減活動は、運営分科会、間接部門分科会の各活動を合わせて約 7.3 億円となりました。主な活動内容は以下の通りです。

①資材調達など(運営分科会活動より)

運営分科会として3社同盟1兆円超の規模メリット及びそれぞれの独立系企業としてのノウハウを活かしながら、お取引様との協働によりコスト改善を達成いたしました。業務用洗剤、ユニフォーム、その他消耗資材などを対象に各お取引様との交渉により、3社によるコスト削減高実績は3ヶ年で 6.3 億円となり、2021 年度には、交渉対象商材仕入高の11.1%となりました。

消耗資材・什器備品については今後予測される原材料全般の値上がりに加え、円安の進行もあり、トレーなどの価格改定が予測される中、値上げ幅を最小にすべく同盟としての交渉に取り組むとともに、店舗における消耗資材発注・在庫の最適化や保守メンテナンスの最適化などの新たな領域への挑戦へと取り組んでまいります。

②シェアードサービスへの取組(間接部門分科会活動より)

SSC(シェアードサービスセンター)活動として、3社の取組を共有しつつ各社の実体に合わせた管理部門のコスト削減を図っております。人事部門では WEB による年末調整や給与明細の電子化、財務経理部門では棚卸書類の電子化などを進め、管理業務集約(ワークフローシステム、RPA 導入など)による業務合理化により、同盟3社のコスト削減額は3ヶ年で約1億円となりました。 (3)周辺事業への投資

①共同出資会社の設立

㈲白石罐詰工場(佐賀県杵島郡白石町)にバローホールディングス、リテールパートナーズで共同出資を行いました。製販一体化により、地元レンコンを使った水煮商品の他、「筑前煮」「とん汁の具」など良質な食材を用いた商品共同開発・販売を行うことにより、2021年3月期には売上は前年比 108%、営業利益は出資前の4ヶ年の平均 2.5%に対して 2021年3月期で 6.0%となりました。販売サイドから遡った垂直統合により製造サイドの合理化を実現し、トータルで利益率を大きく上げられることが実証されました。引き続き、同盟としての新たな事業開発の検討を進めてまいります。

2.新日本スーパーマーケット同盟の今後の活動

(1)スマートストア実現に向けて(次世代領域開発分科会の活動)

自社アプリ・電子棚札・ストアメディア・レジカート・ID-POS など様々な分野において効果検証を各社で進め、成功事例を横展開することで効率的かつ有意に DX 戦略を進めてまいります。

①キャッシュレスレジ

リテールパートナーズでは、株式会社トライアルホールディングス様と連携し、スマートストア化の一環として自社電子マネーカード「マルカ」の会員様を対象にスキャン機能の他各種機能を搭載したタブレット付きレジカートにより、キャッシュレスとセルフスキャンで、レジ待ちや店員との接触が少ないストレスフリーな新しい購買体験の実現や人手不足の改善に取り組んでおります。更に各種機能の一部として商品のレコメンド機能、クーポン配布機能の活用や、レジカートご利用ポイント進呈などの販売促進により、Save Money Save Time を実現し、お客様に便利でお得なサービスを提供すると同時に、レジ業務の効率化を進めております。

②ストアメディア

バローホールディングスでは、売場内にデジタルサイネージを設置し、店舗自体をメディア化する「ストアメディア」の実証実験を行いました。AI カメラでサイネージ前の通行者・視聴者を識別し、ビーコン(無線通信機器)を介してサイネージと自社アプリを連携することで動画広告の効果検証を行いました。またリアルタイムで広告商品のアプリクーポンを送付し、商品購入を促す仕組みを構築いたしました。

実証実験に参加されたお取引先様の評価は高く、将来的には同盟3社での共同事業化も視野に入れ、今後も実証実験を継続してまいります。

③電子棚札

アークスグループの事業会社であるユニバースでは、店舗における売価管理の効率化・正確化を目指し、5店舗にてメーカー様3社の電子棚札の実証実験を実施しております。従来の紙の POP による売価管理と比較して電子棚札による売価管理での工数削減や売価の正確性に一定の効果を確認いたしました。また、アンケートを基に視認性の改善も実施し、お客様からも好意的な評価をいただくまでになりました。

今後はアークスグループにおける本格的な横展開を目指してまいります。

(2)同盟のノウハウを活用した物流戦略

リテールパートナーズの事業会社であるマルミヤストアにおいて、物流システムが最適化できておらず物流費の削減が見込めるため、バローホールディングスの物流子会社である中部興産(株)とプロジェクトを立ち上げ、ノウハウの共有を図りながら、マルミヤストアグループとして適切な物流体制の構築及びコストの低減を進めております。現在の8拠点のセンターから、グループを横断するドライセンター・チルドセンター併設の3拠点(大分県・宮崎県・熊本県)に集約し、東九州および南九州を網羅する物流体制を整えてまいります。

まずは、物流の効率化を進め、この物流プロジェクトを通じ商品供給という血流である物流を自らコントロールするとともに、グループ内のさらなる効率化とこの物流網の活用を進め、リテールパートナーズ・同盟との物流連携に発展させていく計画です。

(3)システムの共有による投資削減(アークス基幹システムのノウハウ提供)

アークスの新基幹システムは、世界中で活用されている SAP(ERP ソフト)を利用して、「標準化」と「業界特殊性」を両立した業界標準のプラットフォームとなることを目指し、5年間の構築期間を経て 2019 年 10 月に稼働いたしました。スーパーマーケット事業に必要な、ほぼ全ての中核機能を実装しているため、アークスのシステム構築におけるノウハウをリテールパートナーズ及び新規に加盟し希望する企業などに提供することにより、開発期間やコスト最小化の支援を目指しております。

(4)SDGs への取組

新日本スーパーマーケット同盟の3社は、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指し、SDGs に取り組んでおります。特に地球環境のテーマにおいて、再生可能エネルギーの活用として太陽光発電について、バローホールディングスの「余剰電力循環モデル」を参考に太陽光発電の推進、電力マネジメントによる消費電力の抑制に取り組んでまいります。店舗への太陽光発電設備の設置(PPA、自社投資)については、共同で価格交渉や協力先の一本化による導入コストを削減し、アークス及びリテールパートナーズで新店や改装店舗への導入を計画しております。

また、人材の多様性のテーマにおいて、同盟各社が女性活躍推進に関する合同セミナーやダイバーシティ講演会などを共同で開催するなど取組を強化しております。2022 年度は、アークスが主催する管理職向け研修を開催し、同盟各社にて受講する予定です。

以上

<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社アークス
北海道札幌市中央区南十三条西十一丁目2番 32 号
経営企画グループ ゼネラルマネジャー 三浦 恵美子
TEL:011(530)1000 FAX:011(530)1051

株式会社バローホールディングス
岐阜県多治見市大針町 661 番地の 1
IR 室長 山瀬 恵
TEL:0574(60)0858 FAX:0574(60)0689(可児事務所)

株式会社リテールパートナーズ
山口県防府市大字江泊 1936 番地
取締役グループ経営企画室長 宇佐川 浩之
TEL:0835(20)2477 FAX:0835(20)2478

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