金子農林水産大臣記者会見概要
日時 | 令和3年12月21日(火曜日)9時39分~9時46分 於: 参議院議員食堂 |
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主な質疑事項 |
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冒頭発言
大臣
本日、私から1点御報告がございます。農林水産物・食品の輸出関係閣僚会議についてです。先ほど開催された会議では、私から、農林水産物・食品の輸出額が初めて1兆円を突破し、2021年の年間輸出額は1兆1千億円台も視野に入ってきたことを報告いたしました。また、会議では輸出拡大実行戦略の改訂案が取りまとめられ、次期通常国会で輸出促進法などの見直しを目指すことになりました。政府といたしましては、改訂された戦略を着実に実行いたしまして、2025年には2兆円、2030年には5兆円の輸出目標の実現を図ってまいります。輸出閣僚会議の詳細につきましては、本日事務方から説明をします。本日、私からは以上です。
質疑応答
- 生乳の需給緩和について、畜産・酪農対策について(1)
記者
2点よろしくお願いします。まず1点目が、年末年始で廃棄の懸念が出ている生乳についてお尋ねします。業界団体が処理しきれない可能性が出てくるとしていた12月下旬に差し掛かりましたが、改めて現状どのようになっているか教えていただけますでしょうか。併せて2点目が、畜産・酪農政策の検討が大詰めとなっておりますが、こちらの検討状況と支援の方向性について現状を教えていただけますでしょうか。以上よろしくお願いいたします。
大臣
先般もお話をして、また、皆様方にお願いして報道していただいた生乳の件ですが、今年の年末年始は例年以上に生乳の需給が緩和し、処理できない生乳の発生も懸念されているところであります。業界団体において、何も対策を講じなければ、5千トンの生乳が廃棄される可能性があると試算して、生乳の廃棄を回避するために、乳業メーカーも牛乳の消費拡大の取組を強化しているものと承知しております。先般も、東京都知事さんはじめ、多くの方々に現状を訴えていただいて、牛乳を是非飲んでいただきたいというような、そういったお願いをしていただきましたことをお礼を申し上げたいと思っております。現状では、まだ生乳の廃棄という事態は生じていません。今後、生乳需給につきましては、消費の動向や乳業メーカー、生産者の取組によって大きく変わることから、引き続き、生乳が廃棄される事態に陥らないように消費拡大を訴えるとともに、業界と連携を密にして対応してまいりたいと思います。先程の関係閣僚会議でも牛乳を出させていただきました。
畜産・酪農対策ですね。畜産・酪農をめぐる情勢といたしましては、昨年来、特に配合飼料の価格が高騰しております。また、新型コロナウイルス感染症の影響等によりまして、生乳需給の緩和等が生じる一方で、昨年春に大きく下落した牛肉枝肉価格につきましては、新型コロナウイルス感染症発生以前の水準まで回復している状況と承知しています。現在、畜産物価格及び関係対策の決定に向けて議論を行っているところであり、生産者をはじめとする畜産関係者が、意欲を持って畜産物の安定供給ができるように議論を進めてまいりたいと思います。明日、委員会を開く予定になっております。以上です。
- 畜産・酪農対策について(2)
記者
脱脂粉乳の在庫対策について伺います。農水省は、民間が行う在庫2万トンについて支援を検討していますが、生産現場からは、更に踏み込んだ対策を求める声もあります。大臣として、何かお考えがあれば教えてください。
大臣
現在、在庫の削減に向けまして、全国の生産者と乳業メーカーが一体となって取り組んでおります。農林水産省もそれに参加して、現在、議論が行われております。その議論の中で、脱脂粉乳について、コロナの影響で積み上がった分の約2万トンの在庫の削減対策に取り組むことについて、議論が行われているということを承知いたしております。農林水産省といたしましては、こうした関係者の自主的な取組状況を踏まえまして、コロナの状況下で、必要な対策を検討してまいりたいと思います。
報道官
他に御質問ございますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、これで会見を終了させていただきます。
以上