2021年8月4日
協和キリンとSynaffix
ADC(抗体薬物複合体)創製技術に関するライセンス契約を締結
協和キリン株式会社(本社:東京、代表取締役社長:宮本昌志、以下「協和キリン」)と Synaffix B.V.(本社:オランダ アムステルダム、CEO:Peter van de Sande、以下「Synaffix」)は、ADC(抗体薬物複合体)創製技術に関するライセンス契約を締結しましたのでお知らせします。
協和キリンはSynaffixに契約一時金を支払うことで、2種の標的に対してADCを創製する権利を取得します。これにより、協和キリンはSynaffixの独自技術を用いて自社抗体2種をADCに変換し、創薬研究活動を行うことができます。また協和キリンは、後にADC標的を追加する可能性があります。本契約に基づき、協和キリンが選択した当該ADC標的に対して開発および商業化のためのオプションを行使した場合、協和キリンはSynaffixに各ADC標的ごとにオプション料を支払うとともに、マイルストン、および各ADCの将来的な売上に応じたロイヤルティを支払います。
協和キリンの執行役員 研究開発本部長 鳥居義史は次のように述べています。「協和キリンは、病気に向き合う人々に笑顔をもたらす Life-changing な価値の継続的な創出を目指しています。Synaffix の最先端の ADC創製技術によって、作用機序や最適な構造が異なる複数の ADC を、単一の技術ライセンスの下で迅速に創出することが可能になると期待しています。そしてその結果として、病気に向き合う人々に、当社が新たな治療選択肢を提供できるようになることを信じています。」
Synaffix の CEO、Peter van de Sande は「今回の協和キリンとのコラボレーションは当社にとって重要なマイルストンであり、当社の成長スピードを示す好例です。本件は当社にとって 5 例目のライセンスアウト事例で、初めての日本企業との契約です。これは当社のパートナーシップが地理的な拡大を見せており、さらに当社の ADC 創製技術に対して新たな検証機会がもたらされたことを意味していると考えます。当社の技術を基盤とした開発中のADC は現在 10 を超え、その内 3 つの提携プログラムが既に臨床試験入りを果たしています。今後も協和キリンと緊密な協力関係を構築し、アンメット・メディカルニーズの高い分野で成功を収めることを期待しています。」と述べています。
Synaffix B.V.について
Synaffix B.V.は、部位特異的な ADC 創製技術プラットフォームを用いて開発候補品となる ADC を創出するバイオテクノロジー企業です。同社は GlycoConnect™ および HydraSpace™ 技術、toxSYN™ リンカー-ペイロード・プラットフォームからなる技術プラットフォームを確立しており、Synaffix からの単一ライセンスのもとで、抗体を有するあらゆる企業が独自の ADC 製品を創出することができます。2020 年 9 月、Synaffix 社は、世界的な技術審査、業界の同業者による投票、独立した業界専門家のパネルによる最終評価を経て、World ADC Awards にて”Best ADC Platform Technology 賞”のカテゴリーで第 1 位に認定されました。Synaffix 社のビジネスモデルは、6 つの主要な ADC 医薬品開発企業との契約が示すように、ターゲットに特化した技術導出です。Synaffix 社は、Aravis 社、BioGeneration Ventures 社、BOM Capital 社、M Ventures 社など、欧州のライフサイエンス分野に特化したトップクラスの投資家シンジケートに支えられています。
詳細はウェブサイトをご覧ください。www.synaffix.com