千葉県知事記者会見 2021年07月29日 - ●新型コロナウイルス感染症への対応 ●カラー新品種の愛称決定 ●東京2020オリンピック

掲載日: 2021年07月29日 /提供:千葉県庁

知事定例記者会見(令和3年7月29日)概要

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日時

令和3年7月29日(木曜日)10時30分~11時12分

場所

本庁舎5階大会議室

動画 令和3年7月29日知事定例記者会見(動画)

項目

  1. 新型コロナウイルス感染症への対応について
  2. カラー新品種の愛称決定について
  3. 東京2020オリンピックについて

新型コロナウイルス感染症への対応について

(知事)

まず、はじめに、新型コロナウイルス感染症対策について、お話をいたします。

本県の新規感染者数は、昨日は過去最多の577人、全国的にも9,576人と、過去最多の感染者数となりました。

本県の感染者数の直近7日間平均は約393人。この1週間平均を前の週と比較いたしますと、1.56、56%増加しています。非常に急激に増加していると言っていいでしょう。

直近7日間合計の10万人当たり新規感染者数は約44人となり、今後も年明けをはるかに超える感染拡大となることが懸念されております。

東京都に近い区域が急増していることに加えて、より広い範囲において感染者が増加してきているのが現状であります。

病床稼働率については、全体として、昨日時点において47.5%、2週間で8.5ポイント上昇しております。

重症者用病床の稼働率は23.8%で、2週間で7ポイントの上昇となっております。

人工呼吸器や酸素投与が必要とされるなど、入院治療が必須となる中等症以上の患者の増加により、確保病床の稼働率が上昇している状況です。

感染状況などを判断する国の指標のうち「病床全体のひっ迫具合」「重症者用病床のひっ迫具合」の2つの指標以外は、ステージIV相当であり、このまま感染者の増加が続けば、救急医療、一般医療への影響が高まり、必要な医療を提供できなくなるおそれがあります。非常に強い危機感を持たざるを得ない状況であります。

こうした状況を踏まえ、緊急事態宣言の発令について、本日、埼玉県、神奈川県と連携して、国に要請することといたします。

国が緊急事態宣言の発令を決定次第、千葉県の緊急事態措置の内容を本部会議において協議し、決定後、速やかに皆さんにお知らせいたします。

ワクチンの接種が進み、高齢者を中心に重症者の増加は抑えられていると考えています。今後は、特に65歳未満でも重症化リスクの高い糖尿病や高血圧、呼吸器疾患、基準を満たす肥満などの基礎疾患などを持つ方の接種が進んでいくことで、入院が必要な感染者数が着実に抑えられていくと思われます。

緊急事態宣言により、厳しい制限をこれからお願いすることを申し訳なく思いますが、重症化リスクの高い方がワクチンの接種を終えると、出口が見えてくると考えます。この出口というのは、そう遠くない先であります。

最後の我慢いただく期間として、医療提供体制のひっ迫を招かないようにするために、一人ひとりの感染防止行動を改めて強くお願いいたします。

友人の家に集まって、長時間ゲームを楽しんでいたグループの間で感染が広がった事例もあります。同居家族以外の方が集まっての飲酒や、ホームパーティ等は厳に控えてください。

オリンピック開催期間中であります。オリンピックは御自宅で普段生活を共にされている方々と、テレビなどで応援をいただくようお願いいたします。

改めてになりますが、コロナだけの話ではございません。医療や救急がひっ迫をいたしますと、それ以外の病気でも入院できない、必要な治療を受けられない、そうした状況に陥ってまいります。御自身の健康を過信せず、自分の命、大切な人の命、みんなの生活を守るために感染防止行動をお願いいたします。

カラー新品種の愛称決定について

(知事)

次に、カラーの新品種の愛称決定について、お話をいたします。

清楚で上品な姿をしたカラーは、花束やウェディングブーケとして大変人気があります。

本県は、全国有数のカラーの産地で、特に君津市は豊富な湧水を利用したカラーの生産が盛んであります。

県では、従来の品種に比べて病気に強く、多くの花が収穫でき、フラワーアレンジメントやブーケに使いやすい小ぶりな花、細い茎が特徴の新品種を、10年かけて開発いたしました。

昨年、この新品種の愛称を募集したところ、全国から1,952点もの御応募をいただきました。このたび、愛称が決定いたしましたので、発表いたします。

愛称は、「Brilliant(ブリリアント)・Bell(ベル)」です。

この愛称は、白いベルのような花のイメージから、未来を輝かせる新しい門出に、お祝いの鐘の音が響きますようにという祈りを込めて名づけられました。

「Brilliant・Bell」は、今年の秋にデビューし、10月ごろから出荷が始まります。県では、このデビューに合わせて、市場関係者、ブライダル関係者などを対象としたイベントを開催するほか、チーバくんデザインを活用した新たなロゴマークを作成して、「Brilliant・Bell」の認知度向上と生産拡大に向けて、機運の醸成を図ってまいります。

皆様の中には、カラーそのものを御存じない方もいらっしゃるかもしれません。この「Brilliant・Bell」をきっかけに、千葉県産のカラーを多くの方々に知っていただき、さらにはカラーも含めた「千葉の花」に親しんでいただきたいと思います。

東京2020オリンピックについて

(知事)

最後に、先週開幕した東京2020オリンピックでの、千葉県ゆかりの選手の活躍などについて、お話をいたします。

これまでに、ソフトボールで、県内の高校を卒業された市口選手と峰選手が、さらに体操男子個人総合で、本県出身の橋本選手が、見事、金メダルに輝きました。

体操男子団体では、この橋本選手と、本県出身の萱選手、谷川選手が銀メダルを、ウエイトリフティングでは本県出身の安藤選手が銅メダルを獲得されました。

また、オリンピック初開催のサーフィン競技では、釣ヶ崎海岸の素晴らしい波にも恵まれ、日本代表選手が大活躍をし、地元一宮町で生まれ育った大原選手も5位に入賞されました。私も、世界最高峰の戦いに挑むその姿にとても感動いたしました。

改めて、選手の皆さんには、お祝いと感謝を申し上げたいと思います。

大会も中盤に差しかかり、本日は柔道のウルフアロン選手などが、明日以降も陸上やレスリング、トライアスロンなど、様々な競技で本県ゆかりの選手の出場が予定されております。

県では、これらの選手の情報などを、県の公式ツイッターで日々発信しておりますので、普段生活を共にされている方々と自宅での観戦を楽しんでいただき、千葉県ゆかりの選手にもエールを送っていただければと思います。

私からは以上です。それでは、御質問をお受けいたします。

質疑応答

(記者)

よろしくお願いします。今、冒頭の御挨拶で、コロナの関係で、本日、埼玉・神奈川と連携し、政府への要請というような御発言がありました。本日、この後になるかと思うのですが、3県及び当初西村大臣との会合というようなお話もありましたが、どのような感じで開催し、今後の県の対策本部会議や発言に向けたスケジュール感をどのように捉えていらっしゃるかというのを教えていただけますか。

(知事)

現在まだ調整中でありますけれども、基本的には西村大臣と3県知事によって要請を行う、そうした方向で調整を進めているところです。改めて3県の危機意識をお伝えした上で、要請に当たって、以前にもお示ししたとおり、出口戦略を、出口の目標をしっかりと定めて、県民の理解を得られるような形での宣言の発出も含めて、我々としての意見をしっかりと伝えていきたいと思っております。非常に速いスピードで感染の拡大が進んでおりますので、できる限り早く宣言を発出し、そして一つ一つ対策を積み重ねていきたいと考えています。

(記者)

今のお話で調整中ということなのですけれども、対面で3県知事及び大臣でお会いになるというその必要性については、どういうふうに捉えていらっしゃいますか。

(知事)

基本的にはオンラインで現在調整中です。少しでも早く要請し、また意識共有を図る必要があると考えておりますので、その方向で調整していると聞いております。

(記者)

ありがとうございます。次に、オリンピックについてですけれども、今、お話にあったように、県ゆかりの選手の活躍は大変素晴らしいと思っております。まだ大会の期間中ではありますけれども、メダルを取った選手に、例えば県民栄誉賞や知事表彰などの顕彰制度の適用というのは、どのようにお考えなのでしょうか。

(知事)

こうしたものは、最後、オリンピックが終わってからしかるべき形で議論していきたいと思っておりますけれども、大変県民に、特にコロナの中で気がふさぎがちな県民に、本県ゆかりの選手を中心に日本の選手の皆さん、さらには千葉で事前キャンプされた方も含めて、日本にお越しになった各国の選手の皆さん方の真剣なプレーが、私たちに感動を与えていただいたのは間違いないと考えておりますので、改めてそうした選手の皆さん方の成果と、それに至る努力に心から敬意を表したいと思います。

(記者)

オリンピックに出る選手は、全てが素晴らしいと思うのですけれども、メダルを取る、取らないというのもまた別だと思いますが、その中でも体操ニッポンという中で、個人総合の金メダルに輝いた橋本選手は、成田出身で、市立船橋高校から出て順大ということで、特に県とのゆかりの大きな選手が金メダルというのは、素晴らしい成果だと思います。ほかの選手へのコメントもあると思うのですが、特別のコメントをお願いします。

(知事)

はい。御質問ありがとうございます。おっしゃっていただいたとおり、本当に橋本選手に関しては多くの県民の皆さんが、この間、縁を持っている方だというふうに思っています。そして、夏のオリンピックの個人で金メダルを、本当に本県ゆかりの選手として久方ぶりに取られた選手であります。

これは個人的なことになりますけれども、私も体操は大変以前から観戦するのが好きでありますので、団体も個人総合も含めて非常に注目しておりました。途中、吊り輪で厳しい採点がありましたけれども、安定したメンタルで実力を発揮されて、最後、鉄棒の着地の瞬間は多くの県民に感動と勇気を与えていただいたと思っています。大変素晴らしい演技と、そこに至るまでの御準備だったのかなと思っています。

(記者)

ありがとうございます。

(知事)

グッと来ましたよね、本当に。

(記者)

来ましたね。

(知事)

思わず、私も夜帰ってきて、最後着地の瞬間にグッとなりましたね。

(記者)

もしも直接お会いしたら、どんな言葉をおかけになろうと思っていますか。

(知事)

やっぱり、ふだん練習のときにはどのような形で臨んで、あの年齢で、あの状況で、メンタルがぐっと安定した状態で臨めたのかなというところを伺いたいですね。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

すみません、五輪ではなくてコロナのことを聞きますけれども、緊急事態宣言を出すことで、どういう点が措置内容、あるいは何か状況として変わるかというところを、改めて現時点での認識を教えてください。

(知事)

まずは、宣言発出によって措置できる範囲が広がることは間違いありませんので、感染防止に向けて積み重ねられるというところがまず一つあります。それから、緊急事態宣言の発出に伴って、私どもの病床確保計画についてもフェーズを上げていくなどして、病床の確保も着実に進めていきたいと思っています。

何より重要なのは、この間、3県も含めた首都圏、さらには全国の感染状況が、ワクチン接種が進んでいるというプラスの要素を考慮しても厳しい状況に近づきつつあるというここの部分を、県民の皆さんと認識を共有するというところがまず大前提でありますので、宣言に効果がないのではないかという、そういう意見は十分承知をしておりますけれども、しかし私は、まずはこの共通認識を持っていただくという部分において、これは大前提として必要なことだと思っています。

(記者)

分かりました。その点、専門家の方で、今、知事がおっしゃられたように東京はなかなか宣言の効果が出ていなくて、3県も宣言だけでは足りないのではないかという意見もあります。今、認識の共有が大前提だと知事がおっしゃいましたけれども、これまでの従来の宣言の措置に加えて、どのようなことが必要だとお考えになっているか教えてください。

(知事)

まず、東京での効果が限定的だったいくつかの要因として、飲食店の皆様方が要請に応えている割合が非常に低いというところはあると思っています。東京は、やはりあれだけの飲食店の数もありますので、どうしても協力金の支払いも少し遅れがちなところもあったと思います。我々千葉県も含めて3県においては、この協力金の支払いは、もちろん、もっともっとさらに早くというお気持ちを持つ飲食店の方はいらっしゃるかと思いますが、基本的にはおおむね順調に支払いをしてきておりますし、今回も先払いスキームというのを比較的早く制度設計し、受付を開始することもできております。飲食店の皆様の御協力もあって、かなりの割合の飲食店が我々本県の要請にお応えいただいておりますので、この信頼関係をしっかり大事にして、千葉県においては飲食店も含めた事業者に要請に応じていただいて、乗り切っていきたいと思います。

それから、もう一つは出口の明示だと思っています。東京で緊急事態宣言が出されたときに、一体何を目指しているのかという、共通認識をしっかり持てるだけの出口の部分の発信がなされていなかったと思っています。この点においては、今回強く私もお願いしておりまして、総理にも直接お話しさせていただきました。基礎疾患保有者、いわゆるハイリスク群に一定程度ワクチン接種が進んでくれば、感染者数にかかわらず、そこは解除するんだという、そうした政府としての強いメッセージ、決意、そしてそこに向かって最後、国民の協力を求めるという、そうした共通目標、出口の共有が重要ではないかなと思っています。もちろん、それ以外にも様々な施策を積み上げていくわけですけれども、一番重要なのはそこではないかなと考えています。

(記者)

分かりました。もう1点お願いします。東京都では、都の幹部の病床についての発言で、現場の反発や波紋が広がっていますけれども、熊谷知事として千葉県の病床の状況、ひっ迫度合い、今後も含めてどのように捉えていらっしゃるか教えてください。

(知事)

高齢者の方々のワクチン接種が進んできていることで、感染者数に占める高齢者の割合ですとか、もしくは重症化の部分は、非常に大きな前進があること、これは間違いない事実だと思っています。しかしながら、以前申し上げたとおり、酸素吸入も含めて非常に注意を要する中等症状の方々が、今、非常な速度で増えてきております。今の感染者の急増の状況を考えますと、近いうちにこの中等症状の患者の数が入院できるキャパを超えていくというように想定されますので、今というよりも、今も大変厳しいわけですけれども、これからの伸びのことを考えたときの近い将来の危機的な状況を、ぜひとも県民の皆さんと共有したいと考えています。

(記者)

分かりました。ありがとうございました。

(記者)

よろしくお願いします。先ほどのお話の中で、認識の共有というところのお話ですけれども、ちょっと細かくてすみません。感染者の増加の伸びの見通しについて、これまでの協議の中で数日のずれぐらいはあったというお話があったと思うのですけれども、詳しくお伺いできますでしょうか。

(知事)

この間、先週から政府とはずっとやり取りをしてきたわけです。我々の中では、中等症状が非常に増えつつあるという部分をお伝えしてきたわけですけれども、そこの部分について、少し現場の増えつつある状況の部分が十分に伝わり切っていなかったのかなというところと、我々はこれぐらいの数字はもう行くだろうというのは、連休中、連休前ぐらいにある程度想定をしていたわけですけれども、その部分について少し、2~3日ぐらいのずれがあったのかなと。

私や大野知事は、緊急事態宣言を比較的その時点ではまだ必要と判断されていなかった政府に対して、連休明けの数字を見れば、確実に同じ認識になるはずだということをお互いに確認いたしましたし、その考え方を大臣や政府のほうにもお伝えをしておりましたので、そのとおりに認識は共有されたと思っています。

(記者)

あと、酒類の提供の話なのですが、まん防で酒を止めた場合と緊急事態宣言で止めた場合で協力金の金額が違う。この課題というのは、これまでの協議で政府に投げかけられたのでしょうか。

(知事)

そうですね。政府のほうからも、まん延防止等重点措置の中でも酒類の提供禁止はできますよねという話があったときに、我々が申し上げてきたのは、まず1点目は、神奈川と違って我々の場合は、「2人」というかなり限定した形で部分的に提供可能にしている状況ですので、まん延防止等重点措置の中で提供禁止にスライドしても大きな効果というのは見込めないだろうということと、それから隣接する東京都との金額面の差というのは依然として要望にもかかわらず解決されていないということなどを含めて、課題としては伝えてきました。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

お願いします。先ほど、菅総理に直接、出口の発信に関してお話しされていたということでよろしいですか。

(知事)

そうですね。何回かやり取りさせていただきましたが、昨日にも直接お話をしましたし、3県の状況、課題意識、それから西村大臣に3県そろって要請をする考えも含めて、様々なことについてお話をさせていただきました。

(記者)

その中で、出口の出し方が足りないのではないか、明示がうまくできていないのではないか、強いメッセージを出すべきでないかということを要望されたというか。

(知事)

出していないんじゃないかというよりも、次に本県も含めて緊急事態宣言を出していただくときには、我々が要望してきているとおり、出口をしっかりと、ワクチン接種率を中心に明示をされて、国民の理解を得るのが重要ではないかということについて、私からも直接お伝えをさせていただきました。

(記者)

それに対して菅総理は何か。

(知事)

それは申し上げないほうがいいと思っておりますので、ある程度耳を傾けていただいたということだけ申し上げておきます。

(記者)

分かりました。ありがとうございます。

(記者)

話は変わるのですけれども、先日、八千代で車内で熱中症で亡くなった子の件ですが、家庭の別の子について、児童相談所に通告があったということで、亡くなった子についても、体に明確な暴力の跡だとかネグレクトの跡がないと聞いているのですけれども、トータルで考えると県としての対応がなかなか難しい事案だったかなと思います。ただ、同様のことが今後起こり得るかなと思ったときに、県としてどういったことを今後対応できるのか、どのように考えていらっしゃいますか。

(知事)

この事案は大変痛ましい事案だと思っております。私も子供を持つ親として大変心苦しく思っています。まずは捜査が進んでいますので、捜査の状況の結果、虐待等のそうした結論に至れば、我々、基本的な考え方を常に整理をしておりますので、第三者を含めたそうした検証を行った上で、我々として今後どのようにこうした事案、類似の事案について臨んでいくかというのをしっかり考えていきたいと思います。

(記者)

県の対応というのは、亡くなった子とは別の子供に対する通告ということで、プライバシーの観点からどういう対応をしたのかというのを教えてもらっていない状態ですけれども、知事が報告を受けている中で、対応に問題があったのかなかったのか、現時点でどのように受けとめていらっしゃいますか。

(知事)

現時点の報告を受ける限りでは、適切な対応であったのではないかと考えられますが、これは最終的には捜査の結論を受けて、そして、しかるべき形でもう一度考えた上で、我々県としての考え方を申し上げたいと思います。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

よろしくお願いします。コロナに関してですけれども、緊急事態宣言の解除についてはワクチン接種率が大きな課題になっていると思うのですけれども、自治体側のほうからは、供給不足という懸念もありました。今、国からのワクチン供給の状況についてはどのように受け止めてられているかというのが1点。

あと、60歳未満の接種を進める上で、県としての大規模接種会場の設置ですとか、その辺りはどのように考えているか教えてください。

(知事)

まず、ワクチンの供給に関しては、当然ながら市町村の希望数を満たすことができる状況にはありませんので、市町村の方々が御努力されて整えられてきた接種能力を最大限生かすことができていない状況を大変歯がゆく思っております。

しかしながら、こればかりは致し方ありませんので、国に対してその先の具体的な供給スケジュールを速やかに明示していただくことを求めながら、県として県の調整枠を活用して少しでも接種を必要とする方に進むようにしたいと思っています。

それから、県の大規模接種会場に関してですけれども、私どもは当然それを進めていきたいと考えておりますけれども、モデルナワクチンが、我々も申請しておりますが、供給をされていない状況でありますので、これは国から一日も早くワクチンを供給再開していただいて、我々が必要とする職種等に接種が進むようにしたいと考えています。

(記者)

現在オリンピック開催中ですけれども、パラリンピックの開幕ももう1か月を切っていると思います。観客のあり方についてはまだ結論が出ていないと思いますけれども、現時点でパラリンピックの観客についてはどのようにお考えでしょうか。

(知事)

これについては、現在の感染状況、それから今後の見通しを考えていくと、都県をまたぐ形で多くの観客、チケット購入者が移動するような形での開催というのは、現時点では大変難しい部分があるなと考えております。結論を出すタイミングというのは、オリンピック閉会後という形になっておりますので、この辺りは前回のような土壇場でのドタバタにならないように、組織委員会のほうには早めに意識合わせをしていきましょうということを投げかけておりますし、1都3県の知事とも意見交換をしながら進めていきたいと思っています。

(記者)

ありがとうございました。

(記者)

先ほどの出口戦略で、このまま行くと病床がひっ迫するというお話もありましたので、出口戦略で病床稼働率を設けてしまうと、自分で自分の首を締めることになりかねないような気もしますし、先ほど、知事から基礎疾患がある人のワクチン接種が進めばというお話があったので、知事としては、どちらかというとワクチン接種率のほうを出口戦略にとったほうがいいということなのか、そこら辺の御所見をいただければと思います。

(知事)

もちろん、病床が一番重要であることは間違いないのですけれども、当然ながら、感染者が多ければ一般病床というのはそれなりに埋まるわけですね。しかしながら、ハイリスク群の方々の接種が進んでいくことで、重症者、さらには中等症状の方々が一定範囲に収まれば、医療としてはまだまだ警戒は緩められませんけれども、強い行動制約を緊急事態宣言の中で課すまでの状況からは脱することが期待できるわけですね。ですから、その辺りは、どこまでのリスクを許容していくかということを科学的根拠に基づいて国として定めた上で、それが実現できるワクチンの接種率をある程度目標としてつくって、着実に国民が見える形で。

感染状況というのはある程度コントロールができないわけですよね。ある種結果でしかない。それに対してワクチン接種というのは、人間の努力によって着実に積み上げられるものになりますので、もうこの局面に至ってくれば、県民、国民の理解を得るためには、確実に実現が可能で、かつ時期が誰でも共有できるような部分をもって、国民に協力を求めていくことが重要ではないかという考え方の中で、私たちはそういう出口戦略というか、出口の明示というのが必要ではないかなと考えています。

(記者)

ありがとうございました。ちょっと話題が変わるのですが、この前、新たな、湾岸道路、昔の第二湾岸、あの促進大会がありまして、市長時代からのこともありますので、改めて意気込みと今後の見通しを、言える範囲で構いませんのでお願いいたします。

(知事)

やはり千葉の湾岸部分というのは、これまでも大変交通が集中して、渋滞、混雑しやすい部分であります。かつ、非常に重要な港湾であったり、物流、経済において極めて重要な部分が十分に機能として最大限発揮されていないということ。それから、これからも千葉港の長期計画の中で港湾機能はより高まっていく。そして、物流機能も含めて湾岸部分の開発というのは今後も進んでいくことを考えると、この湾岸部分に新たな道路軸をつくっていくというのは、極めて重要だと思っています。

一方で、過去の経緯からも明らかなように、三番瀬を含めた環境への配慮というのは、これは大前提だというふうに思っていますので、ここの部分は、関係隣接市とともに環境面の配慮を大前提とするように、国交省とは意見交換をしながら、丁寧なプロセスを経て着実にステップを踏んでいくべきだと思っています。将来にとって極めて重要であり、そして、極めて丁寧なプロセスを要するというように考えています。

(記者)

既に高谷までの部分というのはある程度やろうということで合意が取れているわけですが、そこの中で既に船橋三番瀬の辺りには近づくわけですけれども、その辺り、もし、こんなふうなら調和がとれるのではないかというようなお考えがおありでしたら。

(知事)

これからこの協議の中で具体的な絵姿や方向性、もしくは配慮が示されていくと思います。少なくとも三番瀬の自然環境が損なわれるような形にはならないように、これは国も県も、当然、市も含めて共通認識だと思っていますので、その前提の上に立って具体的な計画を今後、期成同盟をつくりながら詰めて議論を進めていきたいと考えています。

(記者)

時間的な目標はありますか。

(知事)

こういうのは時間的なものを決めていってはいけないと思っていますので、しっかりと沿線市と住民の理解が得られる形で丁寧にプロセスを踏んで進めていきたいと思います。もちろん、早ければ早いほどそれは当然いいわけですけれども、丁寧なプロセスが必要だと思います。

(記者)

よろしくお願いします。知事からは、おととい緊急事態宣言の要請を考えているんだというお話が出て、今日に至ってようやく午後とかにまとまるかと思いますけれども、この2日間、時間がかかったというのは、どういう点で調整に長引いたのか、教えていただける範囲でありますでしょうか。

(知事)

当初の状況からすれば、私からすると、比較的早く認識の共有に至ったのかなという感じがしております。もちろん、我々が必要だと思ってすぐに知事要請に応えていただくのがベストですけれども、私とすると、比較的早く総理も含めて意思決定をいただいたのかなというふうに受け止めています。

(記者)

個人的に見ていると、知事が御発言してから他県の、埼玉・神奈川でもこういう流れになっていったと思いますけれども、知事としては、あのタイミングでの発言というのは狙いどおりだったとか、どういうような意図があるのでしょうか。

(知事)

我々は、四連休の前から緊急事態宣言が必要な局面にさしかかっているということを意見交換して、そして四連休の最中も各知事と意見交換の上で、各知事が西村大臣や政府に対して、それぞれの考え方を本当に日々伝え続けてきました。そういう中で、最終的には我々の必要性をしっかりと伝えなければいけないということで、3県知事で、場合によっては政府に直接行って意見を伝えることも視野に調整に入り、そして、我々それぞれの知事がそれぞれのルートで政権幹部にお伝えをさせていただいて、私とすれば比較的早く答えをいただいたと考えていますので、その辺りはそういう意味で、3知事と西村大臣をはじめとする政府の方々との信頼関係というか、ネットワークは十分に生かされたと考えています。

(記者)

他県のことですが、神奈川県の黒岩知事は既に独自の緊急事態宣言を発出されていて、酒類の提供を停止するというのをやっています。神奈川県としてはそんなに内容は変えませんという話をされているのですが、千葉としては、前半から質問が来ていますけれども、措置内容をどういうふうに強化したいとか、従来のものよりこういうふうにしたい、強化するんだというのはあるのでしょうか。

(知事)

やはりこうしたものというのは、まず大前提として、緊急事態宣言は政府が発令するものですから、そこに至るまでは丁寧な政府との認識の共有というのが大事だと思っています。私も大野知事もこの間、先週も、さらにその前から、かなり頻繁に西村大臣とは感染状況をどう評価していくのかという評価の考え方、基本的な認識をずっと意見交換しながら共有してまいりましたし、比較的そういう意味では、順を追って緊急事態宣言の要請の必要性について説明し、共有をしてこれたと思っています。

我々からすると、いくつか緊急事態宣言によってとれる政策、これは今後も国と協議をした上で最終的には措置内容を発表いたしますけれども、少なくとも皆さんも含めて想像されるのは、飲食店への対策は当然重要な柱の一つではあります。これはもう、飲食店にしてみれば最後の要請、カードですから、このカードをどのような形で打つか、納得をされる形であり、アナウンス効果も含めて最大にしなければいけないと考えてまいりました。なので、政府からまん延防止等重点措置下でできるじゃないかと言われても、このカードがある種一番有効なカードの一つであるわけですから、それは緊急事態宣言と同時に切るのが一番重要だという考え方でやってきていますので、今回そういう流れになったということは、協力を求める上ではよかったのかなと思っています。

あとは、これから今まさに国とも協議をしていきますので、少しでも有効かつ県民に理解されるような措置をこれから考えていきたいと思います。

(記者)

今日は冒頭におっしゃられたように、オンラインで3知事(神奈川・埼玉・千葉)と西村大臣で会談をされて、正式に内容を決めていくという流れになるのですか。

(知事)

要請そのものを西村大臣と恐らくオンライン会議でさせていただいて、これで正式にという形ですね。措置内容そのものについては、政府も今現在検討中でありますし、我々も我々で並行して考えておりますので、これは今晩も含めて様々な意見交換をさせていただいて、最終的には国の対策本部、それから県の対策本部のときに出てくるとお考えいただければと思います。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

宣言の関係で、昨日、緊急事態宣言の区域分けの件で、ちょっと厳しいというようなお話もあったと思いますが、一夜明けて現在の進捗状況としてはいかがですか。

(知事)

引き続き、意見交換中でございます。

(記者)

昨日、総理とやり取りされたということですけれども、この区域分けの話もあったと。

(知事)

いろんなことをお話しさせていただいたので、緊急事態宣言以外のことも、ワクチンも含めて、様々なことを意見交換させていただきました。

(記者)

この件も含めてということになっているんですね。

(知事)

はい。

(記者)

神奈川、埼玉と連携してということですけれども、この区域分けの件で神奈川、埼玉、両県知事の反応としてはいかがですか。

(知事)

これは多分、我々千葉県の特殊事情だと思っていますので、やはり1都3県の中では、最もそういう意味では首都圏ではないようなエリアを持っておりますので、そこは我々千葉県としての考えというふうに考えています。

(記者)

お話はしているけれどもということで、特に相手の理解を求めるとかそういうことではなくということですか。

(知事)

そうですね。残り2県の感染状況とはやっぱり違うというふうに我々は認識していますので。

(記者)

分かりました。ありがとうございます。

内容についてのお問い合わせ先

  • 新型コロナウイルス感染症への対応について
    →健康福祉部健康福祉政策課【電話】043-223-2610
  • カラー新品種の愛称決定について
    →農林水産部流通販売課【電話】043-223-2959
  • 東京2020オリンピックについて
    →環境生活部オリンピック・パラリンピック推進局開催準備課【電話】043-223-2434

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