
青葉組株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:中井照大郎)は、卓球用品総合メーカーのバタフライ(株式会社タマス、本社:東京都杉並区、代表取締役社長:大澤 卓子)と連携し、「自然資本共創プログラムaoba」の一環として、"チョウの森づくり"プロジェクト「バタフライフォレスト」を栃木県足利市で始動しました。
本プロジェクトは、林業の全工程にチョウの保全、生息環境の再生を組み込んだ日本初※の取り組みです。青葉組が設立・運営している一般社団法人とちぎ百年の森をつくる会(以下、とち森会)の会員である伐採事業者Forest One社と連携し、伐採前にチョウの通り道を配慮した作業道設計から、保残木の選定、草地エリアとチョウの食草に配慮した植栽樹種の設定など、一貫してチョウの保全を念頭に置いた森づくりを行います。
■ 背景:なぜ今「チョウの森づくりなのか」
日本には約240種のチョウが生息していますが、そのうちの約1/4のチョウたちが環境省のレッドリストに掲載されており、里山環境の変化とともに急速に数を減らしています。チョウは、幼虫期に特定の植物を必要とし、成虫期には花粉媒介を担う重要な送粉者(ポリネーター)でもあります。チョウがいなくなると、最終的にその植物の絶滅リスクが高まり、チョウや植物が属する生態系が崩れてしまう恐れがあります。チョウの減少を無視することは、人間にとっても住みにくい環境(農作物の不作や自然災害への耐性低下)へ進んでいるサインを見逃すことにつながります。一方で、森林整備や林業の現場では、経済性を優先するあまり、特定の生物種の生息環境まで踏み込んだ設計が行われるケースは多くありませんでした。青葉組は、こうした課題に対し、自然資本を「守る」だけでなく「再生する」ことを前提に、林業の工程そのものを再設計する取り組みとして本プロジェクトを位置づけています。
■ プロジェクト誕生の経緯
青葉組はこれまで、企業と連携しながら、自然資本の再生を林業の現場で実装する方法を模索してきました。こうした中で、卓球用品総合メーカー・バタフライ(株式会社タマス)の、「生物多様性に配慮した森づくりを行いたい」というご相談に端を発し、本プロジェクトが始動しました。バタフライは「選手を花にたとえるならば、私たちはその花に仕える蝶でありたい」という理念のもと、卓球ラケットをはじめとする世界的な卓球用品総合メーカーとして70年以上にわたり活動してきました。その思想と、青葉組が培ってきた地域連携・自然資本再生のノウハウが結びつき、事業地の選定から企画策定、実行までを一体で進める体制が整いました。■ 現地で確認された希少な自然資本
事前調査の結果、プロジェクトの舞台となる足利市の森林には、希少な樹種「フモトミズナラ」(モンゴリナラ)が自生していることが確認されました。フモトミズナラは、アカシジミ類やミドリシジミ類といった希少なチョウの生息を支える重要な食草樹種です。本プロジェクトでは、これらのナラ類を伐採せず保全対象とした上で、チョウの生息環境全体を再生する自然資本再生計画を策定しています。約1haの林地を「バタフライフォレスト」と名付け、チョウをはじめとする生物多様性に配慮した森づくりを実施していきます。
自生するフモトミズナラ、調査時に発見されたベニシジミ
■ プロジェクト概要:林業の全工程でチョウを守り、増やす
【伐採前】・チョウの生息状況・植生の事前調査を実施
・チョウの保全を考慮した作業道の設計
・伐採木(スギ)と保残木(フモトミズナラ等の保全対象樹木を特定)の選定
【伐採時】
・希少な植生に配慮をした伐採作業の進行
【伐採後・植林】
・チョウの食草となる樹種の植林だけでなく、新たに草地として維持するエリアを創出
・草地の再生を林業活動と並行して実施し、チョウの生育環境を継続的に整備
このように、単に木材価値を求めるだけでなく、生物多様性の保全も同時に実現することで、より多様な価値の創出に寄与しています。

チョウを守る森づくりのイメージ
■ 本プロジェクトの特徴(※日本初について)
【「日本初」の定義】民間企業が行う商業的な林業(伐採再造林)において、伐採前の作業道設計から植林・草地管理まで、特定のチョウ類の「保全」だけでなく「再生(生息環境を増やす)」を目的に、林業の全工程へ具体的措置を組み込んだ取り組みは国内で例がなく、特に保持林業と呼ばれる伐採区域内の広葉樹を保残しながら取り組んだ事例としては、本プロジェクトが日本初の試みとなります。
※当社調べ/2026年1月時点・公開情報ベース
【従来の課題】
これまでも生物多様性を保全する林業の取り組みはありましたが、具体的な種の保全や再生のために林業施業の全工程で活動している例は多くありませんでした。特に里山環境におけるチョウの生育環境への配慮は、生物多様性へのインパクトが大きく非常に重要であるにも関わらず、なされていないことが課題でした。また、チョウの保全に重要な場所であっても、経済性を求められる林業において、保全を両立させることは、様々な関係者の協力が必要なため簡単ではありませんでした。
【本プロジェクトで実現する3つの価値】
今回、チョウをシンボルとするバタフライとの連携によって、以下の3つを同時に実現する持続可能な林業のモデルが示されました:
1. 木材生産(経済的価値)
2. 自然資本再生(生態系価値)
3. 企業のブランド価値向上(社会的価値)
■ 取り組みの意義
本プロジェクトは、「自然資本」と「顧客資本」を同時に育てることを目指す、当社の自然資本共創モデル「aoba」の象徴的モデルです。バタフライは売上の一部を森の整備に活用し、新しい価値循環の創出を目指します。今回、当森林で伐採した木材(スギ・ヒノキ等)をラケット素材などとして活用するR&Dも推進し、将来的に国産材活用の選択肢を広げる可能性も視野に入れています。
青葉組としても、スポーツメーカーとの初の協働であり、「チョウ」という象徴的なテーマを起点に自然資本を回復させる取り組みのモデルケースとなります。CSRに留まらない"自然資本への投資"としての企業の参画を広げる契機にしていきます。
■ 今後のスケジュール
・現在:チョウの生息状況や植生調査を継続実施中・2026年2月:伐採・整備を開始
・2026年春:植林イベントを実施予定、植林完了
・2026年夏以降:下草刈り時のチョウの生息配慮作業を実施

チョウの生息状況・植生の事前調査の様子
■ 「自然資本共創プログラムaoba」について
「自然資本共創プログラムaoba」は、青葉組が運営する企業共創型の森づくり共創プログラムです。森林再生への投資を通じて、企業の自然資本・社会関係資本・顧客関係資本など、非財務資本を同時に育む仕組みを提供します。■ 今後の展望
青葉組は今後も、企業と共につくる森を増やし、「自然資本」を育てるパートナーシップを拡大していきます。自然を“資本”としてとらえる経営スタイルが、企業の新たなスタンダードとなる未来を見据えています。■ 青葉組について
青葉組は、「未来の森を、いまつくる。」をミッションに、植林・育林・草地や湿地づくりなどの自然資本の再生を行う林業ベンチャーです。日本では農林業従事者が明治以来9割以上減少、人の手が入らなくなったことで、土砂災害や生物多様性の損失など自然資本の劣化が進んでいます。私たちは、伐採跡地を引き取り、企業と協働して森を再生することで、自然も企業もうるおう「自然資本産業」をつくることを目指しています。<会社概要>
社名:青葉組株式会社(旧:株式会社GREEN FORESTERS)
所在地:東京都千代田区平河町2-5-3-5F
代表者:中井照大郎
設立:2020年7月
事業内容:植林・育林業を軸とした自然再生事業
企業URL:https://aobagumi.jp/
■ 株式会社タマスについて
1950年に卓球の全日本チャンピオン田舛彦介が「もっと良い卓球用具を作りたい、自らの手で理想の用具を作りたい」との思いから創業した卓球用品の総合メーカーです。近年では、卓球用品の製造・販売にとどまらず、Open the Worldを合言葉に「卓球を通じて世界をもっと幸せにする」ため、卓球の普及活動にも力を注ぎ、2025年4月より卓球日本男女代表のオフィシャルサプライヤーを務めています。ブランド名のバタフライには「選手を花にたとえるならば、私たちはその花に仕える蝶でありたい」という思いがこめられ、メイド・イン・ジャパンを体現する品質の高さで198の国や地域に普及し、世界卓球出場選手の半数以上に使用されています。■ とちぎ百年の森をつくる会について
植林・育林を軸とした自然再生事業を行う青葉組株式会社と間伐等を主軸として森林経営を行う株式会社Forest Oneが連携し、栃木県の森林課題解決のために設立されました。 独自の仕組みとして、企業からのご支援により、森林所有者の費用負担一切なし(※)で「伐採・植林・育林」の一貫体制を構築。木材供給のみならず、カーボンニュートラルやネイチャーポジティブに資する、多様な生物が息づく豊かな森を100年先の未来へつなぎます。 (※30年以上の長期委託契約が前提)<団体概要>
団体名:とちぎ百年の森をつくる会
役員:代表理事 中井照大郎、専務理事 岡田淳、理事 中間康介
所在地:栃木県那須塩原市島方629
TEL:0287-33-9887 FAX:050-3173-5785
HP:https://www.tochimori.com/
会員:造林会員:青葉組株式会社、伐採会員:株式会社Forest One
パートナー会員(2026年1月現在、入会順):一般社団法人more trees、住友大阪セメント株式会社、株式会社栃木銀行、足利銀行
■ 株式会社Forest Oneについて
株式会社Forest Oneは山林所有者様の様々なお悩みに耳を傾け解決策を提案し、 整備から売買まで行う会社です。<会社概要>
代表取締役:岡田淳
所在地:栃木県足利市五十部町841
TEL:0284-64-8293 FAX:0284-64-8294
【報道機関からのお問い合わせ】
青葉組株式会社
担当:荒尾
TEL:03-6695-9075 E-mail:pr@aobagumi.jp









