一般社団法人 海と日本プロジェクト in とっとりは、鳥取市立浜村小学校の子どもたちを対象に【貝殻節物語~消えた鳥取のホタテを追え!~】を開催しました。
現在も受け継がれるホタテ漁の民謡を学び、ホタテ貝の形をしたお菓子を実際に作って味わうことで、当時の漁師や地域の方々が抱いていた思いを感じ、地域文化に親しみました。さらに現在の漁業体験を行うことで、昔と今の海の環境の変化を理解し、自分たちの暮らしと海とのつながりについて考える機会となりました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

イベント概要
・開催概要 鳥取市浜村温泉の歴史を学び、かつて盛んだったホタテ漁と共に生まれた「貝殻節」。今も歌や踊り、地元のお菓子「貝がらもなか」などで受け継がれている「貝殻節」から
歴史や歌詞に込められた漁師の思いを学び、次世代へ伝えていきます。
・日程 2025年11月26日(火)・28日(金)
・開催場所 鳥取市立浜村小学校・船磯漁港
・参加人数 34人(鳥取市立浜村小学校5年生)
・協力団体 気高町観光協会・鳥取県漁業協同組合・有限会社ふね
「貝殻節」「貝がらもなか」が生まれたきっかけを学ぶ!
「貝殻節」は、当時盛んだったホタテ漁をきっかけに、地元の浜村温泉街を盛り上げようと一人の青年が立ち上がり、生まれたものです。現在ではホタテ漁自体は行われていませんが、その文化的価値は高く、「貝殻節」や名物の「貝がらもなか」を通して、地域の歴史に深く影響を与えていることを学びました。また、実際に「貝がらもなか」作りも体験し、地元を代表する銘菓に触れました。皆楽しそうにその味わいを確かめていました。
現在の漁業を体験しよう!
「貝殻節」に歌われているように、当時の漁師の方々は手漕ぎ船で漁に出ており、網の上げ下ろしもすべて人力で行っていました。過酷な作業が続き、自然条件に左右されながら、命がけで海に向き合っていたことを教えて頂きました。一方、現代の漁業では機械の導入が進み、体力的な負担は昔と比べると軽減されております。しかしながら、漁師の仕事が決して楽になったわけではなく、現在でも多くの道具を自ら手作りし、海の状況に合わせて工夫を重ねるなど、変わらず大変な思いをしながら漁に向き合っておられます。このように、時代が変わっても、海と向き合う漁師のご苦労や覚悟は受け継がれている事を学びました。

学習をポスターにして発表!
子どもたちは班ごとに学んだ内容をまとめ、ポスターに仕上げて発表を行いました。発表では、地元の浜村温泉街の歴史や文化の大切さを、「貝殻節」や「貝がらもなか」を通して学んだことが報告されました。そして、この貴重な文化を未来へつなげていくために、地域の環境を守るためにできることを考え、伝統文化の継承についても話し合いました。具体的には、これ以上地球温暖化が進む事がないよう、家では節電を心がけ、外ではごみのポイ捨てをしない、といった環境を守る意見や、貝殻節の歌や踊りを学び、多くの人に伝えていきたいという文化継承の意欲を示してくれました。

参加した子どもたち・講師からの声
■子どもたち・昔の漁師さんたちが命がけで働いていたことにびっくりしました。
・漁師さんが一生懸命漁をしてくれている海を大切にしていこうと思いました。
・今まで聞いていた貝殻節の歌の意味を知り、大人になった時に子どもたちに教えてあげようと思いました。
■講師
・子どもたちが地域の歴史や文化を主体的に学ぶ姿勢が素晴らしかったです。
・現代と昔の漁業の違いに興味を持ち、環境問題にも関心を抱いている様子が印象的でした。
・地元の伝統や漁業への理解と、これからの取り組みを聞けてうれしく思いました。
<団体概要>
団体名称:一般社団法人 海と日本プロジェクトinとっとり
URL :https://tottori.uminohi.jp/
活動内容:鳥取の海に密着した情報を発信しながら、鳥取の海の今を伝え未来につなぐ活動をしています。

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/









