
リニューアルした平飼い卵のパッケージ
NPO法人ユアフィールドつくば(茨城県つくば市、代表理事:伊藤文弥)が運営している、障害のあるスタッフが活躍する就労継続支援B型事業所「ごきげんファーム」上郷事業所で生産している平飼い卵のパッケージデザインを、2025年4月から全面リニューアルします。
新しいパッケージには、スピッツのCDジャケットなどを手がけてきたイラストレーターの福田利之氏が、このプロジェクトのために描いたオリジナルデザインを用い、人と鶏が共に生きる「ごきげんファーム」の世界観を表現しています。卵は10個入り(価格:500円・税込)と6個入り(価格:300円・税込)の2種類があります。
NPO法人ユアフィールドつくばホームページ:https://yf-tsukuba.com/
パッケージリニューアルの背景
今回の卵パッケージのデザインリニューアルには、障害のあるスタッフと一緒に運営する養鶏場という、当ファームの特徴を視覚的に伝えることを重視しました。福田利之氏による温かみのあるイラストは、生産者たちと鶏が寄り添い、共に生きる姿を優しいタッチで描き出しています。
福田氏は新パッケージのコンセプトについて次のようにコメントしています。
「生産者の皆さんとニワトリが一緒になって、手間暇かけて作ったごきげんファームの美味しい卵、
パッケージの絵はそんな世界観を感じてもらえるように、お互いが寄り添うイメージを表現しました。」
パッケージは変わりますが、卵は今まで通り変わりありません。今回のパッケージデザインをリニューアルすることで、より多くの方にごきげんファームの平飼い卵を手に取り、召し上がっていただけるようになれば嬉しいです。
<福田利之氏プロフィール>
福田利之(ふくだとしゆき) http://to-fukuda.com/
イラストレーター
スピッツのCDや町田そのこ「52ヘルツのくじらたち」カズオイシグロ「クララとお日さま」の装画、絵本、雑貨制作等、様々なジャンルの仕事を手がける。
主な著書、絵本
「あのこはね」(ポプラ社)
「福田利之作品集1と2」「福田利之といくフィンランド」(玄光社)
「くりさぶろう」(ケンエレブックス)など。
ごきげんファームの平飼い卵の販売先
ごきげんファームの卵は、つくば市内の一般家庭向けにごきげんファームの有機野菜と一緒にお野菜セットとして宅配するほか、つくば市役所内のアンテナショップ「融点」やその他直売所などでも販売されています。
<つくば市の主な販売先>
・お米と暮らし(茨城県つくばみらい市陽光台3丁目5-8)
・四季の郷(茨城県つくば市上郷1213-3)
・つくばの良い品(茨城県つくば市吾妻8-2-128 TXつくば駅構内)
・JAつくば市桜農産物直売所(茨城県つくば市古来1608) など

障害のあるスタッフが養鶏場では活躍している

朝は自家飼料を作ることからはじまる
障害のあるスタッフが活躍する「ごきげんファーム」とは?
ユアフィールドつくばでは、就労継続支援B型事業所「ごきげんファーム」にて有機栽培の野菜と稲作、竹細工作りなど様々な農福連携事業を展開してきました。その中でも「ごきげんファーム」上郷事業所における養鶏事業は、就労支援事業として取り組みやすい側面があります。それは天候に左右されにくく、毎日安定した作業量が確保できることに加え、鶏との触れ合いの中で一種のアニマルセラピーの効果が期待できることも挙げられます。多くの人が手をかけて鶏を育てていることは、人にとっての癒しだけではなく、鶏にとってもメリットとなり、ストレスを軽減させた環境でのいい卵作りににつながっていると思われます。
現在、養鶏部門では約20名の障害のあるスタッフが働いており、餌やり、卵の回収、洗卵、パッケージング、出荷作業など、様々な工程で活躍しています。作業は一人ひとりの特性に合わせて分担され、チームワークを活かした効率的な運営を実現しています。
今回のパッケージリニューアルを通じて、障害者ある人と一緒に養鶏を行っている「ごきげんファーム」の取り組みをより多くの方に知っていただきたいと考えています。

ケージ内には雄鶏も一緒に生活している

12種類の材料から作る自家飼料

親鶏がお腹の下で卵を温めている

産まれた卵はその日のうちに回収する
ごきげんファームこだわりの”平飼い養鶏”
当養鶏場では、約1,500羽の採卵鶏が屋内外を自由に行き来できる平飼い方式を採用しています。国内では9割以上の養鶏場がケージ飼いを行う中、私たちは鶏本来の行動を尊重した飼育環境を整備した、平飼い養鶏を行なっています。
餌づくりも重視しており、毎朝大豆を炊くところから始まり、12種類の材料(麦、米ぬか、子実トウモロコシ、ワインかす、麦芽、ふすま、コーン、魚粉、牡蠣殻、石灰岩、塩、ホップかす)を独自の配合で混ぜ合わせています。大豆と麦は人間の食用には適わない規格外や等級外のものを使用し、ワインの搾りかすや麦芽、ホップの搾りかすは、市内のワイナリーやブルワリーから出る醸造副産物を無料で譲り受けています。このように地域の資源を有効活用することで、環境負荷の低減にも貢献しています。

卵はごきげんテーブルのお弁当にも使われる

産まれたての卵はまだ温かい
こうして生まれる卵は、雑草や野菜、子実トウモロコシに由来した青味のある黄色の卵黄が特徴で、一玉50円で提供しています。この取り組みが評価され、多くの飲食店でも引き合いをいただいています。中でもミシュラン星付きレストラン2店舗での採用は、当養鶏場の卵の品質の高さを証明するものとなっています。

1500羽の鶏が待っている

餌やりや採卵をしながら、鶏と触れ合うことができる
ごきげんファーム平飼い養鶏場での採卵体験イベント
ユアフィールドつくばおよび、ごきげんファームでは毎月、一般の方々向けにイベントを企画しています。ごきげんファーム上郷事業所では、4歳以上の子どもを対象にした採卵体験イベントを定期的に行っています。鶏舎の中に入り、その日の朝に鶏が産んだ卵を10個集め、持って帰ることができるイベントです。その他、野菜収穫や福祉の勉強会、ハーブ教室、手話サークルなどのイベントも企画しています。イベント情報は、ユアフィールドつくばのホームページのニュースページに公開していきます。