お試しサービス「サンプル百貨店」主催サンプリングイベント「RSP Live」~参加者のリアルな声からアイデアが生まれる~

更新日: 2025年04月13日 /提供:オールアバウトライフマーケティング

【ブランド担当者に聞く!イベントレポート】#04 株式会社龍角散

株式会社オールアバウトライフマーケティング(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:土門裕之)は、「生活者の声を活かして商品・売り場作りに貢献し、豊かな消費体験を支援する」という理念のもと、サンプリングイベント「RSP(リアルサンプリングプロモーション、通称アールエスピー) 99th 100th Live」を23年12月4日(月)・5日(火)にリアルとオンラインのハイブリッドで開催いたしました。本企画ではRSPご出展社のみなさまに出展に至った経緯や、出展後の反応についてインタビューしました。本イベントレポートを通し、5月8日(木)に開催する「RSP 109th」の予告とさせていただきます。



【今回、お話を伺った方】
■株式会社龍角散 代表取締役社長 藤井 隆太 様




【インタビュアー】
■株式会社オールアバウトライフマーケティング 営業推進部 長谷川 祭

【目次】
- 参加者のリアクションをマーケティングに活かす
- コロナ禍をきっかけに医療のあり方を再考
- 「正しい」情報を伝えていくために
- 一人ひとりが健康になるための努力を


1. 参加者のリアクションをマーケティングに活かす
■オールアバウトライフマーケティング 長谷川(以下、長谷川):まずは、貴社には長くからお付き合いいただき、ありがとうございます。

貴社はRSP Live(以下、RSP)へのご出展以外にも、テレビCMや屋外広告等、幅広い場面で商品を見かける機会があります。RSPでは、藤井社長から参加者へプレゼンテーションをおこなっていらっしゃいます。直接プレゼンテーションをしていただくという点においてRSPはほかのメディアと違うと思いますが、いかがですか?

■龍角散 藤井社長(以下、藤井社長):RSPは、商品のターゲットやコンセプトの変更を検討する際や、消費者の理解度を確かめたいときに活用しています。

我々の取り扱う健康関連製品は、企業の思い込みで戦略を決めても良い効果がでません。まずは現状把握として、想定しているユーザーが、どのような思考を持っているかを定量・定性の側面から調査をします。

定量調査に先立って定性調査、を実施します。具体的には、グループインタビューやデプスインタビューですね。そういった調査によって情報を掘り下げてシナリオを想定し、活用してみる。それによって方向性がわかったら拡大し、定量調査に向けていき、戦略を決定する…というプロセスを踏んでいるのです。

そのようなマーケティング戦略の中で、RSPは定量調査・定性調査のちょうど真ん中くらいの立ち位置と捉えています。

■長谷川:ありがとうございます。具体的にRSPのどのような側面をご活用いただいているのでしょうか?

■藤井社長:特に、イベント中の企業プレゼンテーションで、どういったキーワードが参加者に刺さるかについて興味があります。参加者の反応を見て、そこからの気づきをテレビCMに活かすこともありますね。

先ほど述べたように、販促施策を使い分けているなかで、定性調査を通じた「シナリオ」が固まっていないと、定量調査を実施したときに良い結果が全然出てこなくなってしまうのです。

■長谷川:実際にRSPでも想定したシナリオを投下して、参加者のリアクションがどうか、というのを検証されているのですね。

■藤井社長:はい。プレゼンテーションの資料も、参加者がどういうところで反応するのかを想定しながら作成しています。
また、プレゼンテーション後は参加者の反応を、実際の広告や販促活動に反映させることもあります。

そのような理由から、RSPでは決められた原稿を読み上げるだけではなく、参加者の表情も確認しています。そういった「ライブ感」というのは非常に大切にしていますから、当社としては有意義なイベントなのではないかなと。

■長谷川:今仰っていただいたプレゼンテーションにおける「ライブ感」のところと合わせて、SNSでの反応や、参加者の商品お試し後の投稿などは、ご覧になられたりしますか?

■藤井社長:もちろん、見ていますよ。

■長谷川:ありがとうございます! そこでも、やはりプレゼンをした内容やシナリオに、どう反応をされるのかというのを見られているのですか。

■藤井社長:そうですね、どのようなワードが参加者に刺さったのか確認するという意味で、SNSをしっかりチェックができるというのも私にとっては非常に良いと感じています。

■長谷川:これまでにご出展いただいた商品としては「龍角散ののどすっきり飴」「龍角散ダイレクト」「服薬補助ゼリー」などございますが、商品の特性がかなり違うと思います。RSPでは使い分けはされていますか?

■藤井社長:あまり意識はしていません。ただ、同じ「のど」に関連する商品でも「龍角散ののどすっきり飴」や「龍角散ののどすっきりタブレット」といった食品の場合、効能については表現できないため、広告の内容であったり、イメージだったりに気を遣う必要があります。龍角散のハーブパウダーが入っているという点は伝えられますが、それがどのように作用するかは言ってはならないわけです。

一方で第三類医薬品である「龍角散ダイレクト」の場合は、「微粉末生薬成分がのどの粘膜に作用する」ということを表現できます。そのため、食品とは見せ方が真逆ですね。また、食品に分類される「らくらく服薬ゼリー」も、医薬品ではありませんがはっきりした効果を実感できるわけですから、直接言葉で表現せずとも感じ取ってもらえるようなプレゼンにすることを意識しました。

プレゼンで、「らくらく服薬ゼリー」を使用して薬を服用したときののどの動画(レントゲン透視撮影データ)を使用しますが、見る方にはあれが一番衝撃的なんですよ。水で服薬すると水だけが先に胃に届いて薬が食道に残ってしまうというということは、医師の方でも全員が知っているわけではないデータなので、驚かれますね。



■長谷川:確かに、あの動画を見ると重要性というか、とても伝わりますよね。

■藤井社長:はい。ですので、動画を活用する際は、どこをどういう風に見せるか徹底的に考えます。

■長谷川:商品のカテゴリーにかかわらず参加者からよりリアルな反応がくるような内容を意識して、発信されているのですね。

■藤井社長:はい、そのように活用しています。
2. コロナ禍をきっかけに医療のあり方を再考
■長谷川:ところで、今年は2025年ということで、コロナもだいぶ落ち着いてはきましたが、コロナ禍以前と以後とで、消費者に対して医薬品についてこういうところを推していきたい、伝えたいといったところは、変わってきたのかなと思います。その辺についてはいかがですか?

■藤井社長:国民皆保険制度ができてもう60年ほどになりますが、高齢化の影響で医療費はずっと上がり続けています。また、医療の構造も高い薬や医療機器を使う影響などで、どんどんコストが上がっています。しかし、コロナ禍のときは初めて、何も具体的な政策を打たずに医療費が減ったのです。これは歴史的な非常に大きなできごとでした。



健保連(健康保険組合連合会)が特に持病がない人を対象に、コロナ禍で具合が悪くなったときどのように対応したか調査した結果、病院を受診せずに薬局へ行き、薬を買って対処したとの回答がありました。そして、ほとんどの人がそれで良かったと言っているのです。これが本来のあるべき姿かもしれません。これを「受診抑制」と呼びますが、コロナによって医療の重要性はわかった。その一方で、医療の使い方はどうあるべきなのかということも、生活者の皆さまも多少は考えたはずなんですよ。

ですが残念ながら、例えば選挙でも、医療体制が大変だから、皆さんもう少し健康になる努力をしましょう、とか、何でもかんでもお医者さんを頼ったらだめですよ、とは誰も言いませんよね。

ですから、コロナをきっかけとして、もう少し生活者の皆さまにも考えを変えてほしいなと思いますし、今後は自然とそのような流れになっていくのではと思います。今もうすでに、薬は足りていません。厚労省は業界再編で解決しようとしていますが困難です。

安い医療が欲しいであったり、保険料を上げたくないであったり、税金を上げるのは嫌であったり。そうすると、しわ寄せが薬に来てしまうんですよ。その結果、ついに薬を作れなくなってしまった。だから軽度な症状の場合は「OTC医薬品」を活用してください、ということを伝えたいです。

一部のメーカーで不祥事があったのは事実ですが、そもそものど飴より安価な医薬品を作れという方が間違っています。安価なジェネリック医薬品が不足すると薬局では仕方なく高額な先発品を代わりに処方することになります。そもそも医療用医薬品は複数の薬を組み合わせて処方する場合が多いので、予め複数の成分を配合してある「OTC医薬品」の方が一回分の単価は安くなったりすることもあるのです。既に「保険医療だから安い」とは必ずしも言えなくなっているのです。

今の医療提供体制というのは、そんなに強くないのです。団塊の世代が後期高齢者になると同時に爆発的に医療需要が増えてしまい、今のように簡単に受診することが出来なくなってしまいます。ですので、「すぐに病院へ行くのではなく、自分の身は自分で守る」、「病気はできるだけ発症させない」、「発症させてもしても重症化させない」というやり方を今のうちに身につけておくことが本当に大事だと思います。こういった現実を、テレビなどのメディアでもう少し訴えてほしいですね。

■長谷川:私自身も、コロナを通じて健康に対する意識が変わってきたなというところがありますね。RSPに参加される方の中にも、自分でできる限り体の不調は予防したいといった意識を持っている方が増えていると思うので、非常に良い機会になっているはずです。テレビなどの情報ではなくて、直接、実際に携わっている企業の方からのお話を聞けるということはなかなかないと思いますので、そのような点からも参加者にとっても貴重なイベントだなと感じます。
3. 「正しい」情報を伝えていくために
■藤井社長:やはり、正しい情報を伝えるべきなのです。確かにインターネットは便利です。ですが、その情報が本当に正しいのか、誰がどういう目的で発信しているのかというのを見極める必要があります。例えばコマーシャルベースで、売り込みたいがために発信されているような情報も多く存在しています。他にも、インターネットでは非常に古い情報も混ざっていますが、医療というのは常に最新の情報を基にすべきなのです。



4. 一人ひとりが健康になるための努力を
■長谷川:最後に、メッセージをお願いします。

■藤井社長:やはり「健康リテラシー」、これにつきますね。生活者の皆さまには、健康になる努力をしていただきたいです。

若いうちから健康リテラシーを上げてもらいたいので、RSPの参加者にSNS投稿など情報を発信してもらえると、非常にいいですよね。引き続き実施していただきたいです。

学校教育の中で健康リテラシーを上げる機会というのは、せいぜい高校生くらいまでじゃないでしょうか。社会人になって、結局あまり真面目に検診を受けないなんて話も聞きます。病気の種というのは、若い時に出てくることが多いですから、できるだけ早いうちに受診してもらいたいです。

症状には個人差がありますので、自分の体をきちんと理解し、健康になる努力をする。そして、できるだけ病気を発症させないというのが、大事なことです。確かに保険はありますが、保険があるからといって安心するのは、良くないです。
RSPの参加者には、ぜひ今後もイベントを通じて正しい情報を得て、発信をされることを期待しています。



■長谷川:弊社としても、RSPを通じて、企業様は参加者に直接正しい情報を届けられる、参加者は商品への理解が深まるという、双方にとって良い効果が得られることを期待しています。本日はありがとうございました。

■RSP(リアルサンプリングプロモーション)について https://www.3ple.jp/feature/3ple/event/

サンプル百貨店で四半期ごとに開催している、企業と生活者をつなぐ大規模サンプリングイベントです。RSPでは、サンプリング商品の詰め合わせが一般生活者である参加者のご自宅に届き、イベント前に商品の体験をしていただきます。大手食品メーカーや日用品メーカーなど、約30社の出展企業の担当者によるプレゼンテーション動画を視聴。参加者は、興味・関心を持った開発ストーリーや実際に商品を試用した感想をSNS・ブログで発信します。配信当日限定で、参加者専用のチャットも開設し、イベントを盛り上げます。

▼次回開催するイベント情報
名称:「RSP109th」
開催日:2025年5月8日(木)
募集人数:1,000名さま

株式会社オールアバウトライフマーケティング
株式会社オールアバウトライフマーケティングは、30~40代の女性を中心に累計利用者数約410万人、累計取引企業数約6,000社を擁する日本最大級のお試しサービス「サンプル百貨店」を運営。話題の商品がお得に試せる「ちょっプル」や生活者向け新商品発表会「リアルサンプリングプロモーション」などを通じ、Webとリアルを融合したマーケティング活動を支援しております。また、NTTドコモの総合通販サイト「dショッピング(R)」、ふるさと納税ポータル「dショッピング ふるさと納税百選」を共同運営しております。

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