
展示会 入口

多くの人で賑わう展示会場
2025年3月1日(土)から4日(火)の4日間にわたり開催された第33回華東輸出入商品交易会(華交会)が、上海新国際博覧センターにて盛況のうちに閉幕しました。繊維・軽工業製品分野において中国最大規模であり、国際化が進んだ本交易会は、「開放と共栄」をコンセプトとし、中国の対外貿易の力強さを示しました。国内外から45,253人のバイヤーが来場し、その規模と影響力の向上を明確に示しました。特に、日本のバイヤー数は前回比50.25%増と大幅に増加し、日本市場の関心の高さが窺えます。
日本市場への積極的なアプローチを示す出展企業

日本市場への積極的なアプローチを示す出展企業

華交会に出展する企業の多くは、日本との長年の取引実績を持ち、特にアパレル・繊維業界では日本市場への関心の高さが窺えます。会場内のブースでは、日本語での案内表示が見られるほか、日本語を話せるスタッフを配置する企業もあり、日本との商取引に精通している様子が感じられます。また、バイヤーと出展企業が翻訳アプリを活用して商談を行う姿や、日本語で積極的に呼びかけを行う光景も多く、日本市場を重要視する姿勢が随所に見受けられます。これにより、日本のバイヤーにとってもスムーズな商談が可能となるなど、双方にとって有益なビジネスの場になることが期待されています。
多くの商談機会を創出するビジネスマッチング会
ビジネスマッチング会では、多くの日本人バイヤーが参加し、事前アンケートをもとに選ばれた出展企業が商品サンプルを用意しながら商談テーブルで直接説明を行います。さらに、選ばれた出展企業以外にも、多くの企業が参加し、関連する商材をPRしに来るため、活気あふれる商談の場となっています。日本のバイヤーにとっては、新たな商品や素材と出会う絶好の機会であり、展示会場を歩いて商材を探すことも可能ですが、特に初めて訪れるバイヤーにとっては圧倒される規模感となるかもしれません。そのため、効率的に商談を進めるためにも、ビジネスマッチング会への参加を強く推奨します。

受付に長蛇の列

ビジネスマッチング会場全体

ビジネスマッチングの様子

ビジネスマッチングの様子
進化する越境ECと注目集めるグリーントレード
今回の華交会では、越境ECとグリーントレードが特に注目を集めました。越境EC分野では、サービスエコシステムが高度化し、越境ECハイレベルフォーラムではAIGC(人工知能生成コンテンツ)技術の応用に焦点を当て、中小企業が海外市場へ進出するための効率的なソリューションが提供されました。越境EC展示エリアには、総合プラットフォーム、越境サービス、スマート物流などのカテゴリーで多くの企業が集結しました。一方、グリーントレード分野では、レアアース製の刃物や分解可能なエコ枕芯など、革新的な環境配慮型製品が多数展示され、グリーン貿易の新たな展開が示唆されました。

新技術・新素材・新工法による貿易の高度化と「双循環」への貢献
異業種企業の割合が増加し、産業チェーンの連携が強化されたことも今回の華交会の特徴です。AI技術、グリーン・低炭素技術などの最新技術や、ナノ素材、高性能繊維素材などの新素材、新工法が多数展示され、貿易の高度化を促進する様子が窺えました。また、本交易会は中国の「双循環」戦略に呼応し、初めて552社の「国内販売可」企業に特別ラベルを付与しました。これにより、国際市場で培われた技術力とブランド力を国内市場に導入し、内外貿易の一体化を促進する動きが加速しています。

次回開催のお知らせ
第34回華東輸出入商品交易会は、2026年3月1日から4日まで、上海新国際博覧センターにて開催を予定しております。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。