フランチャイズ化も見据える池袋「鍋と雑炊」の「黄金だし」戦略

掲載日: 2025年02月03日 /提供:合同会社鍋と雑炊

「だし鍋」という文化、カルチャーを作りたい

昨年12月に池袋北口エリアに開店した「鍋と雑炊」は、名前の通り鍋料理と雑炊をメインに提供するお店。「ガチ中華」の街で和のたたずまいが異彩を放ち、女性客を中心に賑わっています。売りはオーナーの木村玄象氏みずから指揮をとって開発した「黄金だし」。鍋にも雑炊にも一品料理にも使えるこの出汁を携え、カジュアルな価格帯で、目標はフランチャイズ化。家族連れもお酒を飲まない人も魅了するお店の全国展開を目指しています。【文:高岡洋詞/写真:山口ベン】

ディープ池袋の一角で隠れ家感ただよう店構え

気軽に普段使いしていただける店に
 池袋駅西口から北口方向に5分ほど歩くと、平和通りのローソンの向かい側に暖簾を掲げた小さなお店が現れる。最近注目を集める「ガチ中華」の中国語の看板がいっぱいの界隈で、しっとりとした和の風情で逆に目立っているのが「鍋と雑炊」。店名の通り「だし鍋」と雑炊をメインに、選び抜いたお酒と一品料理を提供するお店である。

「構想は一応2年。本腰入れて “やるよ” となってからは1か月で開店しました」と話すのは「合同会社鍋と雑炊」CEOの木村玄象氏。実は料理経験は居酒屋チェーンでのアルバイトぐらいで、以後さまざまな職を転々とし、イベントブッキングの仕事がコロナ禍でなくなったのをきっかけに、仲間とともにフードデリバリーと居酒屋を兼ねたお店をスタート。今の形に発展させていったという。

だし鍋

「だし鍋」セットが1人前1780円、「だし雑炊」は700円で、コースも1480~3980円といたって庶民的。価格帯は赤からを参考にしたそうだ。「赤からって女性受けがいいんですよ。うちも予約は女性が多いですね。もちろん2軒目にプラッといらっしゃる男性のお客さんも。飲まずにお食事だけのお客さんも多くて、昨日も夜職の女性が “これから仕事なんです” って言いながら入ってこられて、鍋とシメの雑炊を食べてソフトドリンク2杯飲んでいかれました。そんな感じで気軽に普段使いしていただける店にしていきたいんです」

いくらのせ黄金だし巻き卵

鶏もも肉の山椒焼き


自家製 黄身とろ照焼つくね

厳選したお酒のラインアップ

家で鍋するよりおいしく、安上がり
 売りの「黄金だし」のコンセプトは、「さっぱりしているけどしっかり味がある、何もつけずに出汁の味だけで食べられるスープ」。昆布、カツオ、乾燥しいたけ、国産鶏ひき肉、根しょうがを使ったこの「黄金だし」を、鍋と雑炊はもちろん、唐揚げやだし巻き卵など、あらゆる料理に使っている。

「めちゃめちゃおいしい出汁が一個できれば、何にでも使えるじゃないですか。だからとにかくまず良い出汁を作ろう、という考えで開発しました。だし鍋の具材は火の通りやすいものに絞って、水分が出るとスープの味が変わっちゃう白菜みたいな食材は避けてます。肉もレタスも、数回くぐらせれば本当にしっかり味がつきますから。評判はめちゃめちゃいいですよ。みなさん “おいしかった” って言ってくださいます。あと “ちょっと安すぎる” とも言われますね(笑)。家で鍋するよりおいしくて、なんなら安上がりかも、というのがポイントです。特に何も書いてはいませんけど、添加物とか化学調味料も使っていませんし、基本、全部手作りなので」

 鍋とれんげは京都の有次で木村氏みずから買い付けたもので、1セット7万円ほど。熱伝導率が高く、温度を均一に保ちやすい真鍮製だ。「銅のほうがもっといいらしいんですけど、色的にあんまり映えないので。鍋屋さんはどこも銀色の鍋を使っていますけど、金色でかっこいいでしょ(笑)」

鍋がキラキラ輝いている


だし雑炊

町の焼き鳥屋さんみたいになりたい
 お店は池袋に出したが、立地の考慮は「雑炊屋さんをやろうかな、と思ったのが始まりなので、夜の街じゃないとお客さん入らないよな、というくらいです。 “ここだけ” ということにあまり価値を感じないほうで、基本的にどこでやっても受け入れられるものをやりたいんです」というその心は、フランチャイズ化という大きな目標ゆえだ。

「 “だし鍋” という文化、カルチャーを作ろうと思っているんです。言葉が浸透したら勝ちじゃないですか。それを全国にフランチャイズしたい。12月に開店して、試行錯誤を重ねたメニューも1月中には固まると思います。土台が出来上がったらどんどん外に出ていって、最終的には町の焼き鳥屋さんみたいになればいいなって。焼き鳥屋さんって単価が安いし、たまに子どももいるし、お酒を飲まない人も来ますよね。そういうイメージです」

オーナーの木村玄象氏

鍋と雑炊 池袋店
住所 東京都豊島区池袋2丁目49-12 ナカイチビル 1階102号
電話番号 03-6384-7330
営業時間 【月~金】ランチ11:30-15:00 ディナー17:00-23:00/【土・日・祝】11:00 - 23:00
公式SNS https://www.instagram.com/nabetozosui_ikebukuro/

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