パルシステム連合会(本部:東京都新宿区大久保、大信政一理事長)はこのたび、能登半島で発生した地震と豪雨の復興支援を目的に、金沢市北安江のJFいしかわ(石川県漁業協同組合、笹原丈光組合長)の本所で、北陸の水産提携産地で、水産加工に定評のあるJF魚津(魚津漁業協同組合、本所:富山県魚津市、濱住博之組合長)と「第11回産直会議」を開催しました。会議は、令和6年能登半島地震や奥能登豪雨の復興を願い、JF全漁連(全国漁業協同組合連合会、本所:東京都中央区新川、坂本雅信会長)と、石川中央魚市株式会社(本部:金沢市西念、辰村剛会長)も参加し、石川県の水産物を使用した商品開発を進めることを確認しました。
災害復興目的に石川県金沢市で開催
JF魚津とパルシステムは2013年に産直提携を締結し、富山湾で水揚げされるホタルイカやシロエビを原料とする商品の開発や販売、利用者との交流を推進しています。産直会議は例年富山県にあるJF魚津で開催していますが、能登での災害復興を支援する両者の立場が一致し、石川県金沢市のJFいしかわでの開催となりました。
会議では、石川中央魚市やJFいしかわからの現状報告と意見交換、今後の商品化に向けた課題などについて協議されました。
石川の海産物を提携産地が加工し商品化
石川県の水産加工業者は、いまだ製造ラインの復旧や人員の確保が困難な状況が続いています。会議では、パルシステムの全国15の水産産直提携産地のなかから、同じ水産加工の設備と技術を有するJF魚津を中心に、JFいしかわ、石川中央魚市と連携し、水揚げした原料の商品化の見通しを確認しました。
パルシステムでは、11月から継続的な復興応援企画の一環として、JFいしかわなどの原料を使用した商品に「産地応援!石川県産」の名称を付けて販売を開始しました。
▲JFいしかわで開催した産直会議の参加者一同
漁再開も本格操業は遠く
会議参加者一同は翌日、JFいしかわ輪島支所を視察しました。同支所は、11月9日のカニ漁から操業を再開しましたが、地震により大きな被害を受けた輪島港は、海面と漁船に生じた高低差、水揚げ場の地面のひび割れなどの影響が深刻で、いまだ本格的な操業は難しい状況です。
「産地応援!石川県産」の付く2商品(ぶり漬け丼、さわら切身)は、定期的に企画し、利用による応援を呼び掛けます。沖きす天日干しは、佐賀県の産直提携産地「シーボーン昭徳」(富栄海運有限会社唐津営業所 所在地:佐賀県唐津市中瀬通、竹内隆治社長)が所有する天日干しハウスで、加工した商品を2025年1月に販売予定です。
「漁業再開へ大切な一年」(JFいしかわ 福平伸一郎専務理事)
JFいしかわは令和6年能登半島地震と9月の豪雨被害で、石川県内にある69漁港のうち60港が被災しました。多くの漁業者が所属する輪島港は、11月9日に操業を再開しましたが、いまなお操業できない漁師が多くいます。家屋倒壊により輪島を離れ、仮説住宅から通い漁業に従事する漁業者もいます。震災で破損した施設や海岸隆起が原因で船が動かせず、水揚げが困難な港があり、漁業者負担による大きな投資が必要な状況です。県内を5ブロックに分けて漁協施設の被災状況を集約し、迅速に漁業環境の整備を進め、漁業者が減らないよう対策しています。漁業は一度やめてしまうと再開が非常に難しい職業であるため、次の一年が非常に大切な年となります。パルシステム利用者に募っていただいた義援金はとてもありがたく、何より「食べて応援」は大変心強い応援です。復興を必ず成し遂げ、支援の恩返しをしたいと思っています。
「産地応援!石川県産」商品
●11月25日から販売
商品名:産地応援!石川県産ぶり漬け丼 120g(ぶり100gタレ20g)
価格:498円(税別)538円(税込)
原料:石川中央魚市 他
製造:JF魚津
商品名:産地応援!石川県産さわら切身 3切200g
価格:498円(税別)538円(税込)
原料:JFいしかわ 他
製造:JF魚津
●2025年1月13日から新発売
商品名:産地応援!石川県能登産岩もずく 150g
価格:498円(税別)538円(税込)
原料:JFいしかわ 他
製造:カネリョウ海藻
●2025年1月20日から新発売
商品名:産地応援!石川県産沖きすの天日干し 4~6尾180g
価格:498円(税別)538円(税込)
原料:石川中央魚市 他
製造:シーボーン昭徳
その他の北陸・能登応援商品の例
商品名:富山湾産釜上げほたるいか いか80g・酢みそ20g
価格:398円(税別)430円(税込)
原料・製造:JF魚津
商品名:ほたるいか醤油漬け 80g(固形60g)
価格:348円(税別)376円(税込)
原料・製造:JF魚津
商品名:富山湾産ほたるいか刺身用 80g
価格:398円(税別)430円(税込)
原料・製造:JF魚津
パルシステムの水産業応援
●パルシステム水産方針
パルシステムは2009年、水産方針を策定し、海の環境保全や国内水産業再生を目的に水産業・漁業者と連携して水産の産直を進めてきました。方針には「日本の魚食文化を大切にする」ことも掲げ、漁業者と消費者の相互理解や交流を通じた活動も推進してきました。水産の産直提携を結んだ産地は現在、全国15産地となっています。
●「お魚食べよう」アクション
パルシステムは2024年度から、日本の水産業を応援する「お魚食べよう」アクションとして、利用者に水産業の現状を伝え、食べて応援することを呼びかけています。魚食を次代へつなげていくため、イベント開催などさまざまな形で、「食べる」の先にある水産業継承の意義も伝えています。
関連リンク
●「お魚食べよう」特設ページ
●パルシステム公式サイト>サステナビリティ>食>サステナブルな水産
●パルシステムの能登支援
能登半島地震緊急支援募金 17万人超から約2億6千万円
能登半島地震緊急支援募金で中間報告 豪雨で被災者も支援者も疲弊
パルシステム生活協同組合連合会
所在地:東京都新宿区大久保2-2-6 、理事長:大信政一
13会員・統一事業システム利用会員総事業高2,541億円/組合員総数173.5万人(2024年3月末現在)
会員生協:パルシステム東京、パルシステム神奈川、パルシステム千葉、パルシステム埼玉、パルシステム茨城 栃木、パルシステム山梨 長野、パルシステム群馬、パルシステム福島、パルシステム静岡、パルシステム新潟ときめき、パルシステム共済連、埼玉県勤労者生協、あいコープみやぎ
HP:https://www.pal-system.co.jp/