花弁の裏を見せて巻き上がり踊るように咲く「お苗菊」 江戸時代から続く菊づくり-菊花展-

更新日: 2024年10月28日 /提供:丹波篠山市

兵庫県丹波篠山における菊作りの伝統は古く、250余年の歴史があります。なかでも、丹波篠山だけに伝わる門外不出の「お苗菊(古典菊)」は、旧篠山藩主の青山忠良が江戸幕府から拝領し、家臣に栽培させたと伝わる伝統ある中菊。お苗菊を中心に、花同好会会員などが丹精込めて育てた大菊や菊の盆栽など約300鉢が展示されます(11月1日~11月14日)。



門外不出のお苗菊とは
お苗菊は旧篠山藩主 青山忠良が1840年頃、江戸幕府から拝領し家臣に栽培させたと伝えられる中菊のことで、丹波篠山付近でのみ愛育されてきたことから「門外不出」の菊とされています。
関西では、丹波篠山付近にのみ早くから愛育された純日本種の菊で、その特徴は一度満開になった花がまるで踊っているように花弁の裏を見せて巻き上がるという雅味豊かな品種です。開花から約1か月間、その踊り(三態:咲き開き、抱え初め、抱え)を楽しむことができ、形が変わっていくことを、舞踊などの芸事などに例え「狂い」や「芸菊」と呼ばれます。
昭和の初期、その一部が時の宮内省に献納されて「篠山中菊」と命名され「新宿御苑」に異彩を放ったことも。
戦時中、多くの品種が絶滅しましたが、愛育家が今も残る数種類のお苗菊を受け継ぎ丹波篠山地方特有の菊として伝えています。

小倉山


太平の里


天の岩戸





第23回菊花展







2024年11月1日(金)~11月14日(木)
9:00~16:00(最終日は15:00まで)
篠山城跡三の丸広場
入場無料


【展示内容】
・お苗菊花壇 篠作り七本仕立て(12鉢花壇・4鉢花壇)
・大菊花壇 三本立て盆養(12鉢花壇・4鉢花壇)
(大菊変わり仕立て)福助作り花壇
・お苗菊競技花 「日の出源氏」単鉢(8号鉢)
・自由花壇 懸崖作り・扇作り・千輪作りなどの組み合わせ花壇
・小品盆栽 古木の風格を鉢植えの中に再現
・ドーム菊花壇 7号鉢仕立て
・学校園花壇 小学生が育てたお苗菊


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