【北海道白糠町】「極寒ぶり(TM)?」鮮度を守る技術でブランド価値を向上!日本初の鮮度保持施設で未来の漁業に挑む【イミュー】

掲載日: 2024年10月21日 /提供:北海道白糠町




 白糠町では、秋の味覚である秋サケの定置網漁が9月からスタートし、10月に最盛期を迎えます。しかし、近年サケの水揚げが減少する一方で、ブリの水揚げが増加しています。白糠漁港で水揚げされたブリを高付加価値化する取り組みを官民連携で推進しており、2024年9月には新たな設備の導入と実証実験が始まりました。その取組みについてお知らせいたします。
?白糠町note: https://note.com/_shiranukacho/


白糠町の定置網漁

白糠町では、近年サケの水揚げが減少する一方で、ブリの水揚げが増加しています。しかし、地元にはブリを食べる文化が根付いておらず、これまでは低価格で取引されていました。そんな中、白糠町のふるさと納税データ分析や、返礼品の開発に取り組む株式会社イミューは、町や漁協と官民一体で、白糠漁港で水揚げされた7kg以上のブリを「極寒ぶり(TM)?」としてブランド化。昨年には町内に加工工場を設立し、ブリしゃぶや漬け、ブリカマをふるさと納税の人気返礼品として販売しています。そして今年、新たな挑戦が始まりました。

上空から見た定置網漁の様子


白糠漁港での水揚げ風景

ブリの鮮度を守り、付加価値を高める実証実験を開始

水槽内を泳ぐブリ

今回、「極寒ぶり(TM)?」の価値をさらに高めるため、生食が可能な鮮度を長期間維持する新たな技術を導入しました。新設した専用施設「鮮度保持水槽施設」では、9月から実証試験を開始し、2024年9月18日(水)に棚野町長や地元関係者など、約30名が参加する内覧会と試食会が開かれました。

鮮度保持水槽の内覧会に集まった白糠町の関係者


鮮度保持水槽を熱心に見学

この「鮮度保持水槽施設」は、白糠漁業協同組合が競り場などとして利用していた建物を改修して4基の水槽を設置。鮮度を保つための技術指導を行う株式会社リバーサーが開発した「低活性活かし込み技術」を応用し、海水よりも塩分が低い水で数日間飼育することで、漁獲時のストレスを和らげます(実証試験中)。さらに、断食飼育によって胃を空にし、酸化を抑えることで、冷蔵でも1週間鮮度を保てる仕組みを実現しました。これにより、高鮮度を維持したままブリを出荷することができ、飲食店などへの販路を広げ、白糠産ブリの認知度と需要を高めることを目指しています。この技術が天然ブリに対して行われるのは、日本初となります。

競り場だった建物を活用して、白糠漁業協同組合の敷地内に設置された「鮮度保持水槽施設」

海の変化をチャンスに「極寒ぶり(TM)?選熟」で広がる市場と可能性

鮮度保持水槽施設の説明会で、プレゼンテーションを行う、イミューの黒田社長

黒田さん:新施設で処理されたブリは、「極寒ぶり(TM)?選熟(せんじゅく)」として、さらなる差別化を目指します。今年度は最大2トンの処理を目標に掲げ、高品質なブリを国内のレストランなどへの販売のほか、将来的には海外への販路拡大も検討しています。冷蔵保存でも1週間後まで刺身で楽しめる品質を保ち、料理人に対しては好みの熟成期間を選べるという新しい価値を提供します。白糠町産のブリを最高品質の食材としての可能性を広げ、幅広いニーズに応えることが可能です。

たくさんの報道陣に囲まれ、質問に答える黒田さん

黒田さん:これまで品質向上の取り組みがなされていなかった白糠の天然ブリの取引価格は1kgあたり約300円でしたが、「極寒ぶり(TM)?」は1kgあたり1200円まで引き上げました。さらに「極寒ぶり(TM)?選熟」は1kgあたり3,000円を目指しています。

さらに、この技術はブリに限らず、他の魚種にも応用が可能なことがポイントです。白糠町はこれまでも、昆布、ニシン、サケ、そしてブリと、変化する水産資源に対応してきた漁業の歴史があります。その歴史に学びながら、今ある水産資源をブランド化していく取り組みを続けていきたいと考えています。「高付加価値漁業」への取り組みを通じて地域経済の活性化に貢献し、官民一体で地域ブランドを育てていきたいと考えています。

海の変化に対し、新たな活路を見出し果敢に挑戦する姿勢が必要、と語る白糠漁業協同組合の山田組合長

この取り組みは町の未来を切り開く転機になる

「極寒ぶり(TM)?選熟」を堪能する棚野町長

今回の内覧会では、「極寒ぶり(TM)?」と「極寒ぶり(TM)?選熟」の食べ比べも行われ、その味わいに驚きの声が上がりました。

棚野町長: こんなに美味しく仕上がるとは思っていませんでした。この取り組みは、白糠町にとって大きな転機となるかもしれません。ブリに限らず、さまざまな魚の鮮度を保ちながら消費者に届けることができることで、町の未来を切り開く可能性があります。今後も補助金などを通じて連携を強化していきたいと考えています。

「極寒ぶり(TM)」と「極寒ぶり(TM)選熟」、処理を施していない野締めのブリの食べ比べを実施


町の関係者も舌鼓をうち、その味わいに納得


「極寒ぶり(TM)」のブリしゃぶもふるまわれました

人口約7,000人の小さな町、白糠町が海洋環境の変化という難題に挑みながら、漁業関係者、町、地域おこしの担い手、そしてふるさと納税を利用する多くの支援者とともに、海の豊かさを次世代に繋ぐ新しい取り組みを進めています。これからの白糠町の未来に、ぜひご注目ください。

極寒ぶり(TM) ロゴ


極寒ぶり(TM) ふるさと納税サイト
https://item.rakuten.co.jp/f016683-shiranuka/10000887/

鮮度保持水槽施設 概要
正式名称:株式会社シラリカ 鮮度保持水槽施設
住  所:北海道白糠郡白糠町岬1丁目2番地42
敷地面積:161.47平方メートル
水槽台数:4槽
構  造:木造1階建て
稼働開始:2024年9月
※株式会社シラリカは株式会社イミューの100%子会社です

株式会社イミュー 会社概要
会社名: 株式会社イミュー
所在地: 東京都品川区西五反田3-15-8 Biz-Field 目黒 3F
代表者: 黒田 康平 設 立:2021 年4 月
事 業: ふるさと納税支援事業、ブランド開発事業、商品開発事業
ホームページ: https://www.immue.co.jp/
公式note : https://note.com/immue_inc


北海道白糠町のご紹介
北海道白糠町は北海道の東部に位置する人口約7,000人のまちです。
豊かな自然に恵まれ漁業、林業、酪農などが盛んです。太平洋沖の暖流と寒流が交わる絶好の漁場にあり、1年を通じて様々な海産物が獲れ、茶路川、庶路川、音別川と鮭が産卵に帰ってくる川が3本もある恵まれた立地から「秋鮭」「いくら」の漁獲量が高く、ふるさと納税の返礼品としても高い人気を誇っています。近年は「ブリ」の漁獲量が増え、「極寒ぶり(TM)」として新たな名産品の一つになっています。




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