ファーメンステーションが未利用バイオマス由来の発酵アップサイクル素材で食品・飲料市場本格参入

更新日: 2024年07月02日 /提供:ファーメンステーション

第一弾として宝酒造と共同開発した柑橘搾汁副産物(果皮)由来のアップサイクル素材が宝酒造のRTD新商品に採用決定

 独自の発酵技術で未利用資源を再生・循環させる社会の構築を目指すバイオものづくりスタートアップの株式会社ファーメンステーション(本社:東京都、代表取締役:酒井 里奈、以下ファーメンステーション)は、未利用バイオマスを由来とした発酵アップサイクル素材で食品・飲料市場に本格参入いたします。これまで、独自の発酵アップサイクル技術プラットフォームをベースに、様々な素材を独自開発・共同開発し、主に化粧品市場向けに素材の展開を行ってまいりましたが、昨今の食品・飲料市場における脱炭素・脱石油ニーズ、クリーンラベルニーズ、プラントベースドフード等の新領域での技術課題解決ニーズ等に対応する独自のソリューションを提供することで、未利用バイオマスを由来としたバイオものづくりの領域を拡張します。
 食品・飲料市場本格参入の第一弾として、宝酒造株式会社(本社:京都府、代表取締役社長:村田 謙二、以下宝酒造)が新たに発売するRTD(※)の新商品“タカラ「発酵蒸留サワー」”に、従来は搾汁後に廃棄されていた柑橘の果皮を独自の発酵アップサイクル技術で飲料用途に素材化したアルコールが採用されました。本商品は、2024年9月10日(火)より全国で販売開始となります。

※Ready to Drinkの略、缶入りチューハイなどそのまま飲むことができるアルコール飲料のこと



■「発酵アップサイクル技術プラットフォーム」の食品・飲料市場への展開
 ファーメンステーションでは、以前より、一次産業で生じる農産物の規格外や食品・飲料製造過程で生じる副産物(規格外・残渣等)等の未利用資源(未利用バイオマス)が生む環境影響や無駄の解消、グローバルレベルで課題となる脱石油に向けたバイオ素材への転換の両面に向き合い、これらの課題を両面から解決できるソリューションとして、未利用バイオマス由来のバイオ素材開発を行う「発酵アップサイクル技術プラットフォーム」の提供を行ってきております。特に、規模やコストを重視するコモディティ領域(代替燃料向け、バイオプラスティック向け等)の素材開発ではなく、未利用バイオマスに由来する特性をフルに活用し、高付加価値素材にフォーカスしたスペシャリティ領域のバイオものづくり(微生物を活用したバイオ素材開発)を行ってきております。これまでは、未利用バイオマスをアップサイクルした素材を、主に化粧品素材として事業化してまいりました。



 この度本格参入する食品・飲料市場においても、脱炭素・脱石油ニーズ、クリーンラベルニーズ、プラントベースドフード等の新領域での技術課題解決ニーズの高まりを受け、当社の技術活用を求める声が増えており、これまで100種以上の多岐に渡る未利用バイオマスを取り扱ってきた実績や、既に複数の素材で開発・製造・事業化まで完了したノウハウ・成果を横展開する形で、食品・飲料市場にも貢献をしてまいります。
 ファーメンステーションの保有する未利用バイオマスデータベース、酵素・微生物ライブラリー(食履歴のあるnon-GMO微生物を中心とする食品・飲料への適用可能なもの)を駆使することで、特定の未利用バイオマスから特定のターゲット素材へ変換するパスを柔軟に設計することが可能です。今回開発したアルコールに限らず油脂やアミノ酸、さらには香料、有機酸など現行の石油由来製品の代替が望まれるような物質もターゲットとすることができます。
 ファーメンステーションでは、これらの技術・ノウハウを活用し、食品・飲料メーカーと、その企業の製造副産物を由来とし、再度その企業が活用可能な戦略素材の開発に共同で取り組む事業を展開しており、今回協業した宝酒造以外にも既に複数の大手食品・飲料メーカーとの共同開発や技術供与がプロジェクトとして進行しております。
■宝酒造との共同開発の取り組み:“タカラ「発酵蒸留サワー」”
 今回宝酒造との共同開発においては、従来は搾汁後に廃棄されていた柑橘の果皮を独自の発酵アップサイクル技術で飲料用途に素材化したアルコールを活用し、アルコール分3%でありながらお酒の満足感(飲みごたえ)が実感できる缶チューハイの開発に成功しました。独自の発酵・蒸留技術を用いて、柑橘の果皮を発酵させることで果皮に含有する香り成分を引き出し、さらにそれを蒸留することで必要な成分のみを抽出し、複雑な香りと口に含んだ瞬間から感じる厚みを実現しています。

  “タカラ「発酵蒸留サワー」”は、<クリア><レモン><ぶどう>の3つのフレーバーで、2024年9月10日(火)より全国で販売開始となります。



【商品概要】



【ファーメンステーションについて】
 ファーメンステーションは「Fermenting a Renewable Society(発酵で楽しい社会を!)」をパーパスに、未利用資源を再生・循環させる社会の構築を目指すバイオものづくりスタートアップです。独自の未利用バイオマス・微生物データベースと発酵アップサイクル技術を活用し、フードロス/ウェイストおよびその他未利用バイオマス由来のバイオ素材を開発・製造しています。発酵アップサイクル技術の基盤と開発するアップサイクル原料をもとに、化粧品等の原料製造・販売を行う「原料事業」、パートナー企業と共創し食品・飲料工場の製造過程等で出る副産物・食品残さ等をアップサイクルしたバイオ素材等を開発する「共創事業」等を展開しています。
 岩手県奥州市に自社工場を持つことで、開発から製造まで一気通貫で対応可能であり、製造過程で生じる発酵副産物を最大限化粧品原料や地域の鶏や牛の飼料として利用することで、可能な限り廃棄物を少なくする循環型モデルを構築し、地域循環型社会の形成にも取り組んでおります。
 また、地域社会、環境、カスタマー、従業員に対して多面的・包括的な利益を生む事業活動を実践する企業を認証する国際的な制度「B Corp 認証」を取得しており、経済産業省から「J-Startup」「J-Startup Impact」に選定されています。

会社名 : 株式会社ファーメンステーション
代表者 : 代表取締役 酒井 里奈
所在地 : 〒130-0005 東京都墨田区東駒形2丁目20-2
設立 : 2009年7月7日
事業内容 : 発酵アップサイクル技術を活用した未利用バイオマス(フードロス等)由来のバイオ素材の研究開発および製造販売、独自技術・ノウハウを活用した事業共創・共同研究開発、アップサイクル原料を活用した化粧品・雑貨OEM/ODM、自社オーガニックブランド事業

自社サイト      :https://fermenstation.co.jp/
オンラインショップ  :http://www.fermenstation.jp/
原料事業紹介     :https://fermenstation.co.jp/material/
共創事業紹介     :https://fermenstation.co.jp/collabo/
OEM/ODM事業紹介  :https://fermenstation.co.jp/oem/
技術紹介       :https://fermenstation.co.jp/technology/

このニュースに関するお問い合わせは、下記までお願いいたします。
株式会社ファーメンステーション 北畠 Tel:03-6206-9485 E-mail:info@fermenstation.jp

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