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広葉樹を対象とした循環型林業と「樵木備長炭」の製造販売を手がける株式会社四国の右下木の会社(本社:徳島県美波町、代表取締役:吉田基晴、以下「四国の右下木の会社」)は、この度、備長炭製炭窯を新たに2基完成させ、合計4基稼働による増産と、ECサイト「KORIKI STORE(こりきストア)」(https://www.korikistore.com/)での販売を開始したことをお知らせいたします。
慢性的な生産量低下や海外需要の拡大などにより、国内市場での供給が逼迫している国産備長炭の安定供給を進めます。
新たに稼働を開始した2基の窯(3号窯・4号窯)
■「樵木林業」復興の背景と取り組み
国土の約7割にあたる日本の森林で1/2強を占める天然林は、広葉樹を中心に構成され、かつては、薪炭や肥料などを得る里山として重宝されていました。しかし、燃料革命による薪炭需要の減少に伴う経済価値の低下や林業従事者の減少により、森林の放置・過繁茂が進行しています。定期的な伐採と育林を前提としていた広葉樹の放置による大径化・大樹化は、ナラ枯れの拡大や風倒木災害を誘発するだけでなく、林床への光量不足による世代交代の停滞など、森林環境の悪化を引き起こしつつあります。
四国の右下木の会社は、かつて薪炭産業が盛んであった徳島県南部で、広葉樹に特化した循環型林業技法である「樵木林業※」と備長炭や薪を製造販売する薪炭産業の復興を通じた、人と森林の永続的な関係づくりとして、2023年夏、IoT活用によるスマート製炭を可能とした炭窯を2基完成させ、「樵木備長炭」の本格的な製造販売をスタートさせました。備長炭は圧倒的な燃焼能力があり、遠赤外線が非常に多く出ることから、食材の旨味を存分に引き出す最高の調理器具として重宝されており、国内外の飲食店のみならず、海外の飲食店などからの需要も高まっています。そこで、本年6月、これまでの2基に加え、さらに2基の製炭窯の稼働を開始し、増産体制を強化させました。
※)樵木林業:徳島県美波町(旧日和佐町)及び牟岐町で発達した、ウバメガシやカシなどの常緑広葉樹(照葉樹)を対象とした林業技法。照葉樹の萌芽力を活かした、択伐矮林更新法(たくばつわいりんこうしんほう)や魚骨状の林道によって伐採・搬出が行われ、河川を利用した管流しで搬出されていたのが特徴である。「海部(かいふ)の樵木林業」として、2018年5月29日に一般社団法人日本森林学会の林業遺産に登録。
■樵木備長炭の増産とECサイト開設の狙い
日本の森林は、木材資源に対する需給バランスの崩壊によりその健全性が損なわれていますが、里山の広葉樹も同様で、全国的には森林資源の利用不足(アンダーユース)による荒廃が深刻化する一方で、その産品のひとつである備長炭は、慢性的な生産減少と価格高騰が止まらないという状態にあります。
四国の右下木の会社は、高い付加価値と堅調な需要を有する高品質な国産備長炭づくりにより、中山間地域の“食える産業”を再興し、同時に、製炭の原料木として広葉樹への需要を生み出すことで、里山に定期的な伐採を入れ、健全な森林循環を起こそうとしています。
国産備長炭の生産量減少と国内外での需要拡大が進む中での、「樵木備長炭」の増産と、ECサイト「KORIKI STORE」の開設による販路拡大は、国内備長炭市場の品薄混乱の緩和と、森林アンダーユースに起因する問題の解消にも寄与出来るものと考えております。
四国の右下木の会社は、放置が続く森林資源の活用・産業化をさらに推進し、徳島県美波町の森林再生、さらには全国の森林課題解決に寄与するための取り組みを着実に進めてまいります。
樵木備長炭の製造(製炭)の様子
樵木備長炭12kg(商品一例)
会社概要
商号:株式会社四国の右下木の会社
所在地:徳島県海部郡美波町奥河内字弁才天54-5
代表者:吉田 基晴
設立:2021年4月
事業:樵木林業による天然林を対象とした循環型林業、備長炭などの薪炭エネルギーの製造販売、森林資源活用を核とした地域振興モデルの自治体向けサービスの提供
URL:https://www.treecompany.jp/
Mail:info@treecompany.jp
ECサイト「KORIKI STORE」:https://www.korikistore.com/