和歌山大学生が茅葺きで地域の未来をつくる

掲載日: 2021年06月24日 /提供:むすび屋弥右エ門茅葺きプロジェクト

茅葺きのおむすび屋をつくるクラウドファンディングがCampfireで6月29日(火)開始

和歌山大学 むすび屋弥右ヱ門茅葺きプロジェクトチーム(代表:福美裕子 活動拠点:和歌山県伊都郡かつらぎ町志賀)がクラウドファンディングを開始します。このプロジェクトは、和歌山大学の地域協働自主演習という授業の中から生まれたもので、学部を超えるプロジェクトメンバーが地域に24軒残る茅葺き屋根の民家に着目し、茅葺きの魅力を使って若者の地域への移住促進を促そうとするものです。その第一歩として、まずは定住の鍵となる収入源を確保するため、徹底的に地産地消にこだわった建物と食材で、地域の魅力を発信する茅葺きのおむすび屋をつくります(目標金額は300万円)。古い過去のものとして考えられてきた茅葺きを、循環型社会、エネルギー問題、環境問題、個人解決型社会への疑問符など、現代社会に蓄積する様々な問題解決の糸口として、私たちはむしろ先進的だととらえています。おむすび屋は、このプロジェクトをきっかけに移住を決めた卒業生を含むプロジェクトメンバーによって運営され、毎年入ってくる新規のメンバーにも引き継がれていく予定です。





茅葺き職人に教わりながら自分たちでも茅葺き


県内の生石高原のススキを茅として使うことで、輸送による環境への負荷やコストを抑えます。また生物多様性を育む草原の維持の一助になればと、昨年は啓発活動を兼ねたイベントも行ってきました。


ススキ草原として観光スポットになっている生石高原での茅刈り

屋根から下ろされた古茅は良質な有機肥料として古くから日本の農家の暮らしの循環を支えてきました。
トタン被せの茅葺き民家が多く残る和歌山県伊都郡かつらぎ町志賀地区
茅葺き・茅採取は昨年末「伝統建築工匠の技」としてユネスコの無形文化遺産に登録されたところ。日本では年々数が減ってきているものの、ヨーロッパ、特にオランダでは年間3500棟ほどの茅葺きが増えているといったように、エコな素材として海外で注目されています。今回のおむすび屋も屋根そのものが宣伝塔になるようにと、見た目の斬新さにもこだわります。今回関わってくださる職人さんたちは現在、隈研吾氏がデザインするサイクリングセンターの茅葺きも担当されています。

茅葺きがステータスとなっているオランダの茅葺き市役所と消防署 提供:田揚裕子


また、壁には地域の杉の無垢材を使い、かつらぎ町で伝統的に使われてきた塗料の柿渋塗装を施す予定です。杉の無垢材、柿渋ともにウイルスを無毒化するという研究発表が去年、九州大学、奈良県立医科大学からそれぞれ発表されていることにも着目し、かつらぎ町ならではの素材を使いながら自己免疫力を落とすことなく、コロナ対策ができるのではと考えています。


かつらぎ町長(中央)からも激励の言葉をいただきました。

【プロジェクト概要】
プロジェクト名 : 和歌山大学むすび屋弥右ヱ門茅葺きプロジェクト
クラウドファンディング URL :https://camp-fire.jp/projects/428742/preview?token=13iz6n7j
URL : https://musubiya-yauemon.studio.site/

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