オリオンビールは7月13日「ザ・ドラフト 初仕込」を完全予約受注で発売します。琉球大学やパートナー企業とのリレーションシップにより完成した完全循環型の大麦を使用しました。ビール造りから始まった日本最南端の大麦栽培を今後も拡大し、よりよいビール造りに役立ててまいります。
オリオンビール株式会社(本社:沖縄県豊見城市、代表取締役社長 早瀬京鋳)は、2020年6月発売の主力商品「ザ・ドラフト」より、伊江島産大麦を原材料に採用いたしました。ビール造りの工程で出るビール粕を堆肥として活用し、改良された伊江島の土壌で栽培された大麦から新たなビールを生み出す、ビール生産における持続可能な社会への挑戦がスタートしました。
「ザ・ドラフト」の原料となった伊江島産大麦は伊江島の土に還り、今年再び新たな大麦の豊かな実りを育みました。ここに循環型の大麦生産が完成しました。
本年7月13日(火)発売予定の『オリオン ザ・ドラフト 初仕込』は、その「完全循環型」で栽培された大麦を使用した製品で、本年3月に刈り入れてすぐの、とれたて大麦をつかって仕込まれた今年初のビールとなります。
伊江島に始まった大麦栽培は、名護市や南城市など島内で広がりを見せています。現在では、琉球大学や沖縄高専での協働研究も始まった他、北部農林高校でも新たに大麦の栽培が開始されるなど、官学を巻き込み一大産業へ発展する可能性を見せています。
企業の社会的責任を果たすにとどまらず、地産地消から循環型産業へ、さらには県の一大産業としての定着を試み、今後もビールづくりへ邁進してまいります。
6/9実施の記者会見における、登壇者の発言要旨は下記のとおりです。
■オリオンビール株式会社 代表取締役社長兼CEO 早瀬 京鋳
地産地消・循環型社会を目指すなかで、日本最南端での大麦栽培に成功するという、沖縄の農業の新たな可能性を示すことができた。10年後、20年後先において 『沖縄といえば大麦』と言われるような一大産業に成長すればと考えている。今回の取組は、今は小さな一歩かもしれないが、未来での大きな差を生む一歩となることを、期待している。今後も琉球大学やいえじま家族様や街クリーン様などのパートナーの皆さまと、沖縄の振興に向けて、様々な形で地域貢献を果たしていきたい。
■国立大学法人琉球大学 研究推進機構 研究企画室 副室長 教授 主席リサーチ・アドミニストレーター 殿岡 裕樹
琉球大学とオリオンビールとの包括連携の下、『沖縄で大麦を生産したい』という具体的なニーズの 提示を受け、農学部研究者の参画を得て全面的に協力させて頂いた。地方国立大学として、地域のために研究成果を出していくことが求められているが、今回、地産地消を通じて地域に貢献する取り組みを共にできて嬉しい。今後もオリオンビールとは様々な共同研究を行い、地域の課題解決に貢献していきたい。
■農業生産法人 株式会社いえじま家族 代表 玉城 堅徳
将来的に大麦栽培をしたいと思っていたところ、オリオンビールの県内産大麦への想いを聞いたことが、今回の協働のきっかけである。一緒にやっていくなかで、ビール粕堆肥を使いたいという希望も叶った。今後は大幅に作付面積や堆肥量を増やして、伊江島の農家の皆さんや伊江村と連携し、目先の利益ではなく循環型社会の実現を目指して、一緒に取組をしていきたい。
■街クリーン株式会社 代表取締役 赤嶺 太介
大麦を生産するいえじま家族、堆肥を製造する地域企業である当社と、大麦をビールに加工するオリオンビールそれぞれの価値観、リソースを『三位一体』として出し合った本取組は、循環型社会の実現に向けた非常に意義のある取組で、これが沖縄にとって「当たり前の価値」となり、沖縄全体に広まればよいと考えている。今回の取組で沖縄における大麦生産の展望が示されたので、今後は大麦の更なる品質向上・安定生産につなげていくような取組を担っていきたい。