書店員が肩入れする名著を売場発信で復刊する名物企画「書泉と、10冊」スピンオフ「芳林堂書店と、10冊」第8弾は、『猿駅/初恋』田中哲弥 早川書房 6月7日(金) より予約開始。…

更新日: 2024年06月08日 /提供:アニメイトホールディングス

株式会社早川書房 株式会社書泉


「中世への旅」シリーズの大ヒットから始まった、「書泉と、10冊」。この企画は、過去に出版された書籍で既に在庫がなく手に入りにくい名作を、株式会社書泉と出版社のみなさま、著者のみなさまに協力いただき重版・復刊してお届けしていくものです。
(※企画概要は参考資料の前回リリース内容をご覧ください)

株式会社書泉のもう1つの屋号である「芳林堂書店」では、これまでに7作品の小説を復刊させて頂きました。そして次にご提案させて頂きますタイトルも、その7作に負けない光を放つ、著者のこだわりが詰まった伝説的な作品です。株式会社早川書房の尖った企画「想像力の文学」創刊第1回目の配本より、『猿駅/初恋』(著者:田中哲弥)を復刊致します。

「無人の改札口を出ると、そこはもう一面の猿。」
書き出しで引き込まれる表題作「猿駅」と、タイトルに並列される「初恋」は、「異形コレクション」初出の傑作短篇となります。その他にも様々な暗く、グロテスクで、エロティックな作品が多数収録されており、最終作の書き下ろし「猿はあけぼの」によって”猿に始まり猿に終わる”構成のこの作品集は、他のどこにもないまさに人間の想像力を刺激する味わい深い文学です。
今回はこの『猿駅/初恋』を復刊させていただくと共に、田中哲弥先生書下ろし短篇を収録した有償特典小冊子付(文庫判40P予定)を同時リリースいたします。また、数量限定にて田中哲弥先生のサイン入り書籍を書泉オンラインで販売いたします。この貴重な機会をどうぞお見逃しなく。

<この企画を起案した、芳林堂書店高田馬場店 店長 山本さん>
 読んでいて、これで笑うことは世間一般からすればよくないことだろうとわかっていても、抗えずに笑ってしまう。そんな自分を嫌悪し、イケないことをしていると感じているときの気持ちよさたるや。
どうしたらこんな話を書こうと思いつくのだろうか。人にどういう気持ちになって欲しいのだろうか。理解しがたくどうしても惹かれる作品です。読んで妙な気分になってください。

<著者 田中 哲弥さん コメント>
 あの早川書房からその名も『想像力の文学』などというタイトルの新しい叢書が出ると聞けばこれは万難を排して全巻揃えるしかあるまいと本当に小説好きな濃い読者は全員正装して身構えるはずで『猿駅/初恋』はなんとその初回配本でしかもあんなにかっこいい装丁で、いやあこれはもうぼく時の人になってしまうなあ玄関出るだけで可愛い女の子にきゃあきゃあ囲まれたりしたらどうしようかなあよく知らない国の王様に国で一番大きな象をあげましょう言われても困るわなあとかあれこれ心配したけどなんでかそうはならなかったねえ。今回は期待しています。

<早川書房 編集担当 塩澤さん コメント>
 あの大森望氏に「田中哲弥がもう少し勤勉だったら、日本SFの歴史は変わったかもしれない」と言わしめた“なまけものの天才”の傑作を集めた『猿駅/初恋』は、田中さんが女の子にきゃあきゃあ言われたり、王様から象をもらったりすることもなかったわけですが(こっそりもらったのかもしれませんが)、なんと今回はこのような形で復刊していただけることになり、調子に乗った田中さんが「トラットリア・ミヤシロ」なる最高傑作を特典用に書き下ろしてしまいました(なまけもののくせに)。日本SFの歴史が変わるかもしれません。今回は期待しています。

【商品情報】



『猿駅/初恋』(著者:田中 哲弥)
販売価格:税込3,520円(本体価格3,200円)
判型:四六判上製
ISBN: 9784152090133
あらすじ:
無人の改札口を出ると、そこはもう一面の猿だった-母への想いを猿の群れに昇華させた「猿駅」、とある村の儀式を通して白い肌の記憶を回想する「初恋」、そして知性化猿ショウちゃんと女子高生・静枝の逃避行を描く幻の未発表中篇「猿はあけぼの」まで十篇を収録。

○書泉限定有償特典版
特典:田中哲弥書下ろし短篇「トラットリア・ミヤシロ」収録 
有償特典版小冊子(文庫判40P予定)
販売価格: 税込4,400円(本体価格3,200円+800円(予定税抜価格)

※表紙は仮デザインとなります

■予約開始日:2024年6月7日(金)
 書泉オンライン: https://shosen.tokyo/?mode=grp&gid=2979435
 芳林堂書店高田馬場店/芳林堂書店みずほ台店
 書泉グランデ/書泉ブックタワー
■予約〆切日:2024年7月5日(金)
■商品お届け予定日、店頭発売日:2024年8月5日(月)

株式会社早川書房
1945年の創業以来、出版事業を通じて、選りすぐりの海外文学、海外文化を日本に、また優れた日本文学、日本文化を世界に紹介することを企業使命とし、SF、ミステリをはじめとした多種多様で良質な出版を行っています。

株式会社書泉
「書泉」「芳林堂書店」の2つの屋号の書店を展開。「鉄道」「アイドル」「プロレス」をはじめ「数学」「占い」など様々なジャンルの本・雑貨を深く扱っています。著書にまつわるイベントも多数実施。


<参考>「書泉と、10冊」「芳林堂書店と、10冊」企画概要と、これまでの販売実績数

昨今、さまざまなネットサービスで過去に出版され、探しても見つからない数々の本が法外な値段で取引されています。「欲しい人が払える分の値段を払う」ということは一見、今の世の中の「当たり前」に見えますが、私たちは「そうではない」と考えます。
ファンの方が熱望するあの名作、私たちも是非お勧めしたいあの名著を「適切な価格」でお届けすることに私たちは挑戦していきます。

そして、それは私たち“本屋”だけでは実現できません。
著者の方々、出版社のみなさま、ファンのみなさま、などご縁のある方と協力しながら、少しずつでもこの挑戦をカタチにしていけると信じています。

この企画を「書泉と、10冊」という名前にしました。
「書泉と、ご縁ある方で世に送り出す10冊」という願いを込めての企画タイトルです。
まずは、10冊。この企画で改めておススメしたい本をお届けしていきます。
https://shosen.tokyo/?mode=grp&gid=2906197&sort=n

また「書泉と、10冊」第3弾『堕天使拷問刑』を販売後に「飛鳥部先生の、他作品も読みたい!」と多くのお客様の声を受けて、ミステリー、ホラーなどの小説や一般書ジャンルを中心に「芳林堂書店と、10冊」として企画を始動致しました。

第1弾は「書泉と、10冊」第3弾にもカウントされている『堕天使拷問刑』(早川書房刊)になり、第2弾『黒と愛』(早川書房刊)と第3弾『鏡陥穽』(文藝春秋刊)を合わせた“ゴシック復興三部作”を届けさせて頂きました。
第4弾も飛鳥部勝則先生のデビュー作第9回鮎川哲也賞受賞作『殉教カテリナ車輪』(東京創元社刊)を復刊させて頂きました。
第5弾は第11回鮎川哲也賞をされた門前典之先生の「屍の命題」(原書房刊)が5月31日に発売させて頂きました。
第6・7弾は井上雅彦先生の「異形博覧会」と飛鳥部勝則先生「バベル消滅」(共にKADOKAWA刊)が5月15日から予約を開始しております。

引き続き、企画に賛同いただける出版社・著者のみなさまからのお声かけもお待ちしております。

<掲載記事リンク>
長年の「重版未定」から2カ月で2万冊 奇跡を生んだ書店員の情熱(朝日新聞デジタル)
https://www.asahi.com/articles/ASR616T0YR5ZULLI001.html?iref=pc_extlink
ファン熱望の品切れ本、書泉が復活計画 書店員の目利きで魅力再発見(朝日新聞デジタル)
https://www.asahi.com/articles/ASR664DR4R65ULLI006.html
人文書「中世への旅」復刊でヒット 書店員の推しに共感(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD09BFI0Z00C23A6000000/
重版未定本の復刊を実現、売り切った書店員の情熱:書泉グランデ・大内学さん(じんぶん堂)
https://book.asahi.com/jinbun/article/14965068
書泉を「来る理由」がある場所にする(文化通信デジタル)
https://www.bunkanews.jp/article/343123/

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