株式会社陽(ひ)と人(びと)(本社:福島県伊達郡国見町、代表取締役:小林 味愛、以下「陽と人」)、日本郵政株式会社(本社:東京都千代田区、取締役兼代表執行役社長:増田 寬也、以下「日本郵政」)、日本郵便株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:千田 哲也、以下「日本郵便」)、東日本旅客鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:喜? 陽一、以下「JR 東日本」)の4社は、「物流の2024年問題」や「CO2排出量削減」、「地方創生」などの課題解決の一助を担うことを目的として、業界の垣根を超えたサプライチェーンの構築に取り組んでいます。
このたび、各社が保有するリソースやノウハウを活用し、化学肥料や除草剤不使用の桃*および規格外の桃を、日本郵便の「ゆうパック」と新幹線を活用した荷物輸送サービス「はこビュン」が連携し輸送する実証実験を行います。
*農薬も慣行基準の5割以下に削減。農林水産省の環境負荷低減の「見える化」にて、最高評価の☆3つを取得。
ビジネスモデル、スキーム、オペレーションの観点から、持続可能な取り組みとなるかを検証し、環境に配慮した「選んでいただける」商品・物流になることを目指します。
1 背景・目的
農業分野の課題は、「収入の不安定さ」や「温暖化の影響による農地への影響」など、多岐にわたっています。物流分野においては、「物流の2024年問題」や「CO2排出量削減」などの課題が顕在化しています。「生産地」「物流」「消費者」それぞれの視点でこれらの課題を分解し、業種業界の垣根を超えて整理する必要があると考えました。
本実証実験では、陽と人、日本郵政グループ、JR東日本グループが所有するリソースやノウハウを活用し、各領域の課題を解決するだけでなく、各社が生産から販売までのそれぞれの領域の架け橋となり、将来世代や地球環境にポジティブな影響を与える仕組みづくりを目指します。
また、日本郵政グループとJR東日本グループによる「社会課題の解決に向けた連携強化」に関する協定に基づき、「物流の2024年問題」を背景とした業界の労働力不足という課題解決に向けた、モーダルシフトの選択肢の拡大となることも期待しています。
2 「実証実験」概要
3 輸送および販売について
4 今後のスケジュール
・2024年6月10日:購入申込受付開始
・2024年7月16日~同年9月6日:「ゆうパック」×「はこビュン」の輸送実施
・2024年9月~同年12月:効果検証
※内容については、今後の状況により変更となる可能性がございます。
参考
■「社会課題の解決に向けた連携強化」に関する協定
日本郵政グループおよびJR東日本グループが連携することにより、両グループを発展させながら、「地域コミュニティの弱体化」や「労働の担い手不足」など、日本の抱える社会課題の解決に貢献していきます。
「郵便局・駅の地域コミュニティ拠点化」、「持続可能な物流の実現」、「アセット連携による共創型まちづくり」、「地域産業振興と新たな地域事業創造」、「デジタル化による地域の暮らし支援」を特に連携強化する“5本柱”と位置づけ、強力に推進します。
報道発表資料:日本郵政グループとJR東日本グループとの「社会課題の解決に向けた連携強化」に関する協定締結について(2024年2月21日)
https://www.japanpost.jp/pressrelease/jpn/2024/02/20240221_01.pdf
■ローカル共創イニシアティブ
「ローカル共創イニシアティブ」は、公募により選出された日本郵政グループ会社本社に所属する若手および中堅社員を、経済の活性化、関係人口の創出、自治機能の維持・向上などに資するサービスに精力的に取り組んでいるベンチャー企業や地方自治体に2年間派遣することにより、新規ビジネスなどを創出することを目指すものです。
第2期協業パートナーとして陽と人が選出され、2023年5月より福島県北地域をフィールドとしてスタートした共創から発案された「farm to table」プロジェクトが本実証実験のきっかけとなりました。
サイトURL:https://www.japanpost.jp/corporate/lci/
■株式会社陽と人(ひとびと)
「しあわせ・笑顔・豊かさの循環」をビジョンに、「地域と都市でしあわせが循環する社会」を目指し、地域に眠る「もったいない地域資源」を需要に即したカタチで価値化し、求められる場所へ届けていく、”仕組み”を創出していく会社です。
2020年1月には、福島県国見町の特産品である「あんぽ柿」の製造過程でこれまで廃棄されていた柿の皮を使用した、女性のデリケートゾーン専用のオーガニックスキンケアブランド『明日 わたしは柿の木にのぼる』をスタート。「持続的に農家さんを応援する仕組み」と、「すべての女性が、生き生きと輝ける社会」の実装を行っています。
サイトURL:https://hito-bito.jp
■「farm to table」
「farm to table」は、日本郵政グループの社会課題解決型プロジェクト『ローカル共創イニシアティブ』における陽と人と日本郵政グループの共創から発案されたプロジェクトです。
環境にかかる負担や将来への影響を考え、環境に配慮された商品や輸送方法を消費者に選んでいただけるようになるための、「おいしくて新しい第一歩」です。
■モーダルシフト
環境負荷を低減させるために輸送手段を転換することで、物流業界の労働力不足課題の解消という観点でも期待されています。
■環境負荷低減の「見える化」
農林水産省では「みどりの食料システム戦略」に基づき、持続可能な食料システムを構築するため、食料システム全体での環境負荷低減の取組や国民理解の醸成に向けて、環境負荷低減の取組の「見える化」を推進しています。 ガイドラインに基づき、「温室効果ガス削減への貢献」や「生物多様性の保全」の取組を分かりやすく等級ラベルで表示することで、生産者の環境負荷低減の努力が消費者に伝わり、農産物を選択できる環境を整えていきます。
サイトURL:
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/being_sustainable/mieruka/mieruka.html
■列車による荷物輸送サービス「はこビュン」
JR東日本グループが主体となって行う、新幹線や在来線による荷物輸送サービスの名称です。荷物のイメージである「箱」と「運ぶ」をかけて「はこ」、そして新幹線や在来線特急列車でスピーディに「ビュン」とお届けするイメージを表しています。速達性や定時性、鉄道ネットワークを活かし、輸送ビジネスとしての成長と地方創生の推進の両面を目指すという思いを込めています。はこビュンの具体的なサービスは以下をご参照ください。
サイトURL:http://www.jrbutsuryu.jregroup.ne.jp/business/shinkansen.html
以上
▼株式会社陽と人 会社概要
社 名:株式会社陽と人
設 立:2017年8月9日
本社所在地:福島県伊達郡国見町大字塚野目字三本木11番1
事 業:福島県国見町の未利用資源を生かした事業展開
代表取締役:小林味愛(こばやし・みあい)