「中世への旅」シリーズの大ヒットから始まった、「書泉と、10冊」。この企画は、過去に出版された書籍で既に在庫がなく手に入りにくい名作を、株式会社書泉と出版社のみなさま、著者のみなさまに協力いただき重版・復刊してお届けしていくものです。
(※企画概要は参考資料の前回リリース内容をご覧ください)
第8弾は、神保町の書泉グランデ4階、占いコーナーが柏書房さまとの協力でお届けします。占いを趣味とされている方、本格的に通史を学びたい方、自ら創作をされる方すべてにおススメの一冊です。
本書は、中世から現代までの西洋占星術の歴史を克明に描いた、占星術の歴史の決定版。柏書房は西洋史に関する書籍を数多く刊行してきたが、その基本は政治史が主でした。そこで世界の歴史理解のためのもうひとつの視点を提供しようという企みが鏡リュウジさんのセレクションであり、本企画となったものです。なぜそのような動きになったのか?思想的背景、文化的背景をもとに説き起こし占星術が生まれた土壌の歴史を掘り起こすことを目指した他に類を見ない1冊です。
<この企画を起案した、書泉グランデ占いフロア担当 渋谷さん>
普段、占いをされている方や興味を持っている方、世界史(歴史)に関心がある方などに本書を読んで「占星術の歴史」をより深く知って頂けましたら幸いです。もちろん「占星術」や「世界史」を詳しく知らない方も、本文中の事柄や人物などをじっくり読むことで、より一層、深く学びたくなり引き込まれると思います。鏡リュウジ先生の“まえがき”からもたくさんの発見があります。この本をきっかけに「占い」や「世界史」の学習の間口になって頂ければ大変嬉しいです。また、本書の表紙デザインは、タイトルの『世界史と西洋占星術』をまさに表しているようでとても素敵です。贈り物としても喜ばれるはずです。1冊の本から沢山の素晴らしい出会いがありますように。
<柏書房 編集担当 二宮さん コメント>
この本は、12世紀・神聖ローマ帝国、トマス・アクィナスあたりから始まり、宗教改革とルネサンス時代のコペルニクスやガリレオ、ニュートンに触れながら、ユング、フロイトの20世紀までを概観し、その時代の占星術を紹介しています。各時代の哲学者、思想家の紹介とその思想の概説、その後に、同時代に出てきた代表的な占星術の思想が、キリスト教・哲学思想との関係で説明されています(その思想との批判的考察。類似点と相違点)。扱うテーマは哲学の歴史ですが、各々エピソードを使用しながら平易な文章で書かれており、占星術の背景を見通すのに最適な1冊となっています。
<監修・翻訳 鏡 リュウジさん コメント>
『世界史と西洋占星術』の復刊、心から嬉しく思っています。
著者ニコラス・キャンピオン博士は英国を代表する占星術研究者であり、ウェールズ大学ソフィアセンターにて、世界でも例を見ない「文化天文学と占星術」の修士課程を指揮しておられます。学術的研究はもちろんのこと、ご自身、占星術の実践者でもあるという稀有な立場から書かれたこの書からは、カビの生えた死んだ迷信ではなく、生きている伝統としての占星術の息吹を感じることができます。
これまでの学術的な占星術史の本では、古代からの占星術は17世紀における近代的世界観の成立とともに衰退し死に絶え、現代行われている占星術はその惨めな残滓に過ぎないという扱いを受けるのが定番でした。しかし本書は違います。中世から近代、そして現代へと続く占星術の系譜を、話題や問題点を明らかにしながら、断絶と連続性の双方を描き出しています。本書こそ、西洋占星術の「通史」なのです。
さらに本書には世界史の教科書でお馴染みのさまざまな「有名人」も頻出します。そうした人々が直接的、間接的に占星術に深く関わっていたことを知って驚かれる方も多いのではないでしょうか。
占星術学習者はもちろん、文化史一般に関心のある方、また創作に関わっておられる方には欠かせない1冊になることは間違いありません。
ぜひあなたのお手元に。
今回も、芳林堂書店・書泉限定版というカタチで発売。予約締め切りは2024年3月1日(金)までとなっています。(商品のお届けは3月末となります)
【商品情報】
『世界史と西洋占星術』
定価:4,180円(本体 3,800円)
ISBN:9784760139743
判型:A5 ページ数:568
■ 予約開始日:2024年2月1日(木)
書泉オンライン:https://shosen.tokyo/?mode=grp&gid=2939498
書泉オンライン楽天市場店:https://item.rakuten.co.jp/shosen/c/0000000922/
芳林堂書店高田馬場店/芳林堂書店みずほ台店
書泉グランデ/書泉ブックタワー
■ 予約〆切日:2024年3月1日(金)
■ 商品お届け予定日、店頭発売日:2024年3月末ごろを予定
柏書房株式会社
1970年12月1日に創業。辞事典を含む古文書関連書籍を主とし、人文・社会科学分野を中心に、単行本、学術基本資史料等を刊行してきた。現在ではノンフィクション、エッセイ、翻訳書にもジャンルを広げ、一冊一冊を「心に響くロングセラー」と捉え、幅広い読者の獲得に努めている。
株式会社書泉
「書泉」「芳林堂書店」の2つの屋号の書店を展開。「鉄道」「アイドル」「プロレス」をはじめ「数学」「占い」など様々なジャンルの本・雑貨を深く扱っています。著書にまつわるイベントも多数実施。
<参考>前回リリース「書泉と、10冊」企画概要と、これまでの販売実績数
昨今、さまざまなネットサービスで過去に出版され、探しても見つからない数々の本が法外な値段で取引されています。「欲しい人が払える分の値段を払う」ということは一見、今の世の中の「当たり前」に見えますが、私たちは「そうではない」と考えます。
ファンの方が熱望するあの名作、私たちも是非お勧めしたいあの名著を「適切な価格」でお届けすることに私たちは挑戦していきます。
そして、それは私たち“本屋”だけでは実現できません。
著者の方々、出版社のみなさま、ファンのみなさま、などご縁のある方と協力しながら、少しずつでもこの挑戦をカタチにしていけると信じています。
この企画を「書泉と、10冊」という名前にしました。
「書泉と、ご縁ある方で世に送り出す10冊」という願いを込めての企画タイトルです。
まずは、10冊。この企画で改めておススメしたい本をお届けしていきます。
https://shosen.tokyo/?mode=grp&gid=2906197&sort=n
第1弾:『鉄腕ゲッツ行状記-ある盗賊騎士の回想録-』白水社刊も順調にご予約いただき、933冊の予約に店頭販売分を含め1,400冊の重版となりました。
第2弾:『復刻版バスジャパンハンドブック 東京交通局』『同 神奈川中央交通』『同 東急バス』も3冊累計で500冊を超える販売数となっております。
第3弾:『堕天使拷問刑』早川書房刊は、3.440冊のご予約で5,000冊を重版。既に4,000冊以上が読者の方にお届けできています。また、ここから「芳林堂書店と、10冊」というスピンオフの企画に発展し、同作の著者である 飛鳥部勝則先生 の『黒と愛』 早川書房刊、『鏡陥穽』文藝春秋刊の復刊に繋がっています。
第4弾:『影の獄にて』 復刊ドットコム刊 は戦場のメリークリスマスの原作本の完全復刊。BDやサントラCDも一緒にお届けしました。
第5弾:『人間をお休みしてヤギになってみた結果』新潮社刊、『少数言語としての手話』東京大学出版会刊は、人気YouTubeチャンネル「ゆる言語学ラジオ」とのコラボ企画でした。
第6弾:『キハ56物語』JTBパブリッシング刊は、この企画初の鉄道ジャンルの復刊で、特別冊子をセットにした特別版をご用意しました。
第7弾:多くのファンがいるシャーロック・ホームズからインスパイアされた作品『シャーロック・ホームズ家の料理読本』朝日新聞出版刊は、収録されているレシピを再現したレトルトスープをセットにしたユニークな商品も開発し絶賛予約中です。
引き続き、企画に賛同いただける出版社・著者のみなさまからのお声かけもお待ちしております。
<掲載記事リンク>
長年の「重版未定」から2カ月で2万冊 奇跡を生んだ書店員の情熱(朝日新聞デジタル)
https://www.asahi.com/articles/ASR616T0YR5ZULLI001.html?iref=pc_extlink
ファン熱望の品切れ本、書泉が復活計画 書店員の目利きで魅力再発見(朝日新聞デジタル)
https://www.asahi.com/articles/ASR664DR4R65ULLI006.html
人文書「中世への旅」復刊でヒット 書店員の推しに共感(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD09BFI0Z00C23A6000000/
重版未定本の復刊を実現、売り切った書店員の情熱:書泉グランデ・大内学さん(じんぶん堂)
https://book.asahi.com/jinbun/article/14965068
書泉を「来る理由」がある場所にする(文化通信デジタル)
https://www.bunkanews.jp/article/343123/