株式会社マルト(本社:奈良県磯城郡田原本町、代表取締役当主:木村浩幸、以下「マルト醤油」といいます。)は、産業観光を活用した「観光まちづくり」を実践し、他の地域の模範となる団体などを表彰する今年度の「産業観光まちづくり大賞」において、銀賞を受賞したことをお知らせします。
奈良県下では、二例目、県内の宿泊施設としては初めての受賞となります。
銀賞を受賞した私たちの取り組み
マルト醤油は、1689年に創業した奈良県最古の醤油蔵です。戦後の原材料調達難により閉業を余儀なくされましたが、先代の孫にあたる18代目の現当主・木村浩幸が、醤油づくりを70年ぶりに再興しました。
施設が所在するのは、古より大和の豊かな穣りの恩恵を享受していた奈良県田原本町の伊与戸(いよど)集落。その地で、現在に至るまで奇跡的に生き続けていた蔵付きの「菌」を活かして、伝統的な製法を再現し、手間暇かけた醤油づくりを行っています。
復活した醤油との新たな接点として、宿泊施設とレストランを併設し、デスティネーション型のホテルとして、日本国内のみならず、発酵や日本食をキーワードに多くの海外旅行者が訪れるマルト醤油。築130年の奈良伝統建築様式の建物を守り継ぐ、持続可能なまちづくりを目指しています。
宿泊施設「NIPPONIA 田原本 マルト醤油」は、“泊まれる醤油蔵”として「醤油絞り体験(醸造工程の体験)」や地域のストーリーを伝える「朝参り体験」を通して、醤油づくりを五感で堪能できる古民家ホテルです。
レストラン「蔵元料理マルト醤油」では、ご自身で絞ったできたての醤油を味わうことができる、和モダンなコース料理をご提供。農薬や化学肥料を使わず自家栽培した大和伝統野菜をはじめとする約150種類の野菜を使用した持続可能なガストロノミーが評価され、ミシュラングリーンスターを2年連続で受賞しています。
さらに、地域住民を主体としたスタッフの採用を積極的に行っており、これからも地域循環型の宿泊・飲食施設として、地域のまちづくりに貢献してまいります。
大賞を主催する公益社団法人日本観光振興協会による評価コメント
日本の醸造文化を代表する醤油は海外からの注目度も高く、醤油蔵の宿泊施設としての活用はユニークであり、日本の宿の新しい可能性を拓いた試みであることなどを評価しました。また、今後、醤油の里としての認知度を高め、さらなる地域全体への経済波及効果を生み出す取組に期待して、銀賞に選定しました。
【施設概要】株式会社マルト(マルト醤油)
併設施設 :NIPPONIA 田原本 マルト醤油(宿泊施設・全7室の古民家オーベルジュ)
蔵元料理 マルト醤油(季節の自家栽培野菜を味わう醤油レストラン)
所在地 :〒636-0243 奈良県磯城郡田原本町伊与戸170
アクセス :【電車】近鉄橿原線田原本駅より宿泊送迎車にて約10分
【お車】名阪国道「天理東」ICより約20分
施設HP :https://maruto-shoyu.co.jp/