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ニュースリリース
2023年12月13日
2種類のシリカと腐植酸を配合、土壌改良材『パワフルシリカ』発売
サカタのタネが独自配合で開発、1つの土壌改良材で土づくりの課題解決
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業界初(当社調べ)、2種類のシリカ、腐植酸(堆肥の効果)を配合した土壌改良材
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複数の資材を併用せず、本品を土に混ぜるだけで、保肥力、排水性、微生物性を向上
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根の活性化で、高温乾燥など植物の環境ストレス耐性向上にも寄与
サカタのタネは、2種類のシリカ(天然ゼオライト、グリーンタフ)と腐植酸を当社で独自に配合した土壌改良材『パワフルシリカ』を発売します。
土壌改良材とは、植物の生育に適した土壌(肥料持ちや排水性に優れる、有用微生物を豊富に含む、など)に改良するために施用する資材です。通常、土壌改良は、鉱物質や腐植質の土壌改良材などを組み合わせます。『パワフルシリカ』は、鉱物質、腐植質の2つの要素を併せ持つため、単体で土に混ぜるだけで保肥力や排水性が向上し、さらに有用微生物の生育しやすい土づくりができます。また、『パワフルシリカ』は2種類のシリカを組み合わせたことにより、保肥力の高さを示すCEC(陽イオン交換容量)などの地力向上に寄与し、鉄やマグネシウムなどミネラルをよく含む土壌に改良できます。
さらに、シリカに含まれるケイ酸が土壌のアルミニウムなどを吸着するため、根へのストレスを緩和し、ミネラルの供給と併せて、根の活性化が期待できます。根が健全であることは高温乾燥、低温過湿など不安定な環境への対策にもつながります。シリカはガスを吸着するため、アンモニアガス障害などガス害予防効果も期待できます。
通常、腐植質の土壌改良材を施用する場合、大量の資材(例:もみ殻堆肥の場合1m²に3kg程度)を投入する必要がありますが、今回『パワフルシリカ』に配合した腐植酸は、ごく少量で効果が上がるものを選定しました。そのため、1m²に300gの施用でも十分な効果が期待できます。
『パワフルシリカ』は2024年4月中旬から順次、全国のホームセンター、園芸店、種苗店を通じて販売します。1袋1kg入りで価格はオープンです。
植物栽培における土壌改良の重要性
土壌の3要素+ストレス耐性向上に寄与する『パワフルシリカ』
植物は移動できないため、根をおろした場所の土の性質がとても大切です。優れた品種や肥料を使い、適切な管理を行っても、土がよくなければ健
全に生育することはできません。植物を栽培する際、タネや苗、肥料、培養土をそろえるほか、よりよい土を目指して土壌改良まで行うことが栽培を成功させるためには重要です。
植物にとってよい土とは、土壌の化学性(肥料持ちがよいなど)、土壌の物理性(排水性に優れるなど)、土壌の生物性(有用微生物が多く存在するなど)という3つの要素が必要です。通常はもみ殻堆肥・畜ふんなど腐植質の土壌改良材、ゼオライトなど鉱物質の土壌改良材を目的に応じて組み合わせて施用します。それぞれの改良材には保肥力向上、排水性改善、微生物を増やすなど効力があります。『パワフルシリカ』では、通常別々に施用していた腐植質の土壌改良材、鉱物質の土壌改良材を組み合わせ、本品のみで土壌の3要素を改良できるように配合しました。当社調べでは、このような2つのシリカと腐植を配合した土壌改良材は業界初の資材です。
高温、低温、長雨など、家庭菜園の課題を解決する『パワフルシリカ』
近年は、夏の高温、冬の低温、長雨など、天候の不安定さが植物栽培において大きな課題となっています。このような環境によるストレスへの対策として、根を活性化させることが挙げられます。『パワフルシリカ』は土壌のアルミニウムなど根にストレスを与える鉱物を吸着し、微量要素の供給と併せて、根の活性化が期待できます。また、呼吸や光合成などにかかわる鉄を、植物が吸収しやすい形(2価鉄)で供給できるため、代謝向上による植物のストレス耐性向上にも寄与します。
『パワフルシリカ』施用有無による生育比較
左:無処理 右:『パワフルシリカ』施用
『パワフルシリカ』を使用したプランターは株が締まり、花数も多く、花の位置もそろっている
『パワフルシリカ』が、土壌の3要素に働きかけ、改善の効果を表す結果になっている
2023年11月撮影(神奈川県)※当社調べ