企業の最新情報や、ユーザーへのインタビューなどを通して、トレンドを追跡するプロジェクト『トレンドラボラトリー』(株式会社ルーティングシステムズ内)は、お米の価格が下がり、このままでは、お米の生産者離れが進んでしまうのではないかと、危惧しています。そして、今回、「国消国産」というワードに注目しました。また、今、若者は、“お米”にどのように向きっているのか?考えているのか?について、トレンドに敏感な10代、20代の男女とワークショップを2021年9月に都内で開催しました。また、全国農業協同組合中央会が、9月22日(水)に、「食を支える市場の発祥地」の氏神様として篤く崇敬を集める「神田明神」にて開催しました『JAグループお米消費拡大アンバサダー』任命式&しあわせおすそ分け!キャンペーン記者発表会、そして、”コロナ終息”と”国消国産の普及”を祈願した奉納式に、密着取材しました。この日、もと乃木坂46 松村沙友理さんが、JAグループお米消費拡大アンバサダーに就任。※「国消国産」とは、国民が必要とし消費する食料は、できるだけその国で生産するというJAグループのオリジナルメッセージ。
■もと乃木坂46 松村沙友理さん、お米は幼馴染!お米愛が爆発!
松村沙友理はこの日、お米愛を爆裂させ、お米に対する愛をこう語り尽くした。
「いま日本ではお米離れが進んでしまっています。アンバサダーに選ばれたからには、その美味しさをみなさんにも再認識していただけるように、ご飯の魅力や美味しさ、そして美と健康にもいいことを、発信していきたいと思います」
「私にとってお米とは、“幼馴染”です! お米は、私が物心つく前からずっと身近にあった存在です。落ち込んだときとか、良いことがあったときに、いつもお米を食べていました」
「私の人生のなかで山あり谷ありのときにも、どんなときもお米がすぐ近くにありました。いつも話を聞いてくれたような存在ともいうか……絶妙な距離感がいいんですよね!」
■日本人のお米離れって本当??
もと乃木坂46 松村沙友理さんの話にもあったように、日本人のお米離れは、現在進行形で進んでいます。
日本の農業において、米は最重要の農産物であり、農産物全体に占める生産額の割合は、2021年(令和元年)においても農業総産出額8兆8,938億円中1兆7,426億円と19.6%を占め、第2位である肉用牛の7,880億円を大きく引き離すなど単一の作目としては最大であり続けている。
しかしながら、近年一貫してその比率を落とし、1960年代は50%前後だったものが、現況の割合にまで縮小している。
生産額は、1984年(昭和59年)の3兆9,300億円(年間生産量約1180万トン)をピークとして、2014年(平成26年)には1兆4,343億円(年間生産量約844万トン)程度まで減少し、米、野菜(米、果物を除く耕種)、畜産物、果物の分類においては、2000年前後には畜産物に、2005年前後には野菜に抜かれ、日本の産業としての農業における地位は年々低下している。
■若者は、お米をどう思っている??
ワークショップに参加した10代、20代の若者に、お米について聞いてみたところ、お米が苦手、好きじゃない若者はいなかった。
また、どちらかと言えば、「好き」と話す若者がほとんどであり、お米は愛されていた。
ではなぜ?お米離れが進んでいるのか?
その答えを求めて、さらに、若者とディスカッションを行った。
朝、昼、晩の3食を食べている若者が少なく、そして、その食事の内容も、バラバラであった。
食事は、麺類であったり、パンであったり、野菜であったりと、ご飯以外を主食として生活している若者が多くいることがわかった。
なかには、サプリメントを主食にしている若者もいた。
つまり、若者はご飯が嫌いなわけではなく、私たちの生活が豊かになり、多くの食べ物に恵まれた結果、食に対する選択肢が増え、結果的に、お米の消費量が減ってきているのではないかと、推測された。
では、なぜ??お米の消費量が減るのが良くないのか?
なぜ? JAグループは、「国消国産」への理解を深め、若者に日本の食や農業の現状を知ってもらいたいと思い、取り組んでいるのか?
このことについて、JAグループが人気アイドルグループ、乃木坂46のメンバー7名によるメッセージ広告や特設サイトでの情報発信し、わかりやすく動画で伝えているので、紹介しよう。
■JAグループが推す国消国産とは
「国消国産」とは、国民が必要とし消費する食料は、できるだけその国で生産するという、JAグループのオリジナルメッセージ。
■「国消国産」の普及と「コロナ終息」の願いを込めて
9月22日、全国農業協同組合中央会の中家会長とJAグループお米消費拡大アンバサダーに就任した松村さんは、
願いを込めて「絵馬」と「お米」を、神田明神に奉納。中家会長と松村さんに願いを聞きました。
●中家会長:やはり「コロナ終息」ですね。日本全体、コロナ禍で大きなダメージを受けてしまっています。1日も早く日常が戻ってきて、「国消国産」が更に浸透し、おいしいお米をたくさん食べて、国民の皆様が健康な毎日を過ごしていただけるように、と願いを込めさせていただきました。
●松村さん: 私は「みんながお米をおいしくたくさん食べて、幸せになりますように(ハート) #国消国産」と書きました。お米を食べると私自身、幸せになるし、満たされた気持ちになります。みなさんといっしょにお米を食べて、いっしょに幸せになりたいと思います。そしてお米の誤解を払拭したい!栄養がいっぱいあって健康に良いということを発信していきたいと思います!
■最後に
今回、「お米」をテーマとしたワークショップに参加した若者は、「国消国産」について知っているものは、残念ながらいなかった。
しかしながら、ワークショップを通じて、「国消国産」の意味合いを知った若者たちは、その重要性と必要性を感じ、理解していた。
国産のお米を食べることも、とても大事だが、それよりも大事なのは、「国消国産」のことを理解したうえで、私たち一人一人が、生活を変化させ、結果として、日本が豊かになり、日本で生活している私たちの未来を幸せな方向に向かわせていくことかと。
「国消国産」を広めていくことが、私たちの幸せな未来に繋がる第一歩だと、若者たちとのワークショップでは、一つの答えとして、話し合いがされた。
また、末筆ながら、今回の調査実施に協力くださった、10代・20代の若者と、一般社団法人 全国農業協同組合中央会の皆様には、深く、御礼を申し上げます。
記者発表会の様子をダイジェスト動画にまとめましたので、紹介します。