サントリー食品インターナショナル(株)では、「健康で、前向きに、自分らしく生き続けたい」と願う方々に寄り添い、サポートできる企業でありたいという思いのもと、2018年9月より「100年ライフ プロジェクト」(ニュースリリースNo.SBF0746参照)を発足しました。
サントリー食品インターナショナル(株)では、「健康で、前向きに、自分らしく生き続けたい」と願う方々に寄り添い、サポートできる企業でありたいという思いのもと、2018年9月より「100年ライフ プロジェクト」(ニュースリリースNo.SBF0746参照)を発足しました。その活動の一環として、2014年より実施している「健康と飲料レポート」を「ウェルビーイング トレンドサーベイ」へと発展的に拡張し、今年も引き続き実施しました。長期化する新型コロナウイルス感染症流行下の生活、またアフターコロナに向けた健康への意識や行動について、昨年の調査との比較も合わせて、調査結果をご報告します。
調査結果サマリー
1.コロナ禍で健康実感が二分化。新型コロナウイルス感染症流行前と比べて健康になった人、不健康になってしまった人の割合は拮抗。健康になった人は食生活の見直し、不健康になった人はメンタルの不安やストレスが要因に。
■新型コロナウイルス感染症の影響で「健康的になった」と回答した人が50.4%、不健康になった人は49.6%と二分化。
■健康になった人は、「外食や飲み会をする機会が減ったから」「栄養バランスに気をつけるようになったから」など自炊機会が増えたことによる食生活の見直しができた人が多い結果となった。不健康になった人の理由は、「メンタルの不安やストレスが生まれた」「体重が増えたから・太ったから」など、昨年に引き続き体重の増加に加えてメンタル面での負担があらわれる結果となった。
2.気になる健康キーワードは、1位「新型コロナウイルス感染症」、2位「高血圧症」、3位「糖尿病/高血糖」。引き続き生活習慣病関連項目への関心の高さがうかがえる。
■気になる健康に関するキーワードは、昨年と変わらず、全年代で「新型コロナウイルス感染症」が1位、昨年2位の「糖尿病/高血糖」と3位の「高血圧症」が入れ替わる結果に。多くの年代で生活習慣病関連項目に高い関心を持った。
■新型コロナウイルスの感染拡大後、気になるようになった症状は「ストレス」「肩こり・腰痛」「目の疲れ」が昨年よりも上昇。長期化するコロナ禍で心身ともに影響がでていることが明らかになった。
3.健康に対する「自己防衛意識」が加速。「自炊」「ストレスケア」「将来の病気予防」など昨年と比較して健康行動を実践する人が増加傾向に。一方で、自ら健康行動を「習慣化」できている人の割合は全体の約3分の1にとどまる。
■新型コロナウイルス感染症の影響で「自分の健康を自分で守る」、自己防衛意識が昨年より上昇。
■昨年よりも「自炊」「ストレスケア」「将来の病気予防」などの健康行動を実践する人が増加傾向に。
ダイエットの目的は、見た目の維持改善よりも「病気予防のため」の回答が昨年よりも大幅上昇。将来に向けた予防意識の高さがうかがえる結果となった。
■コロナ禍で健康になった人は、45.1%が健康のために「習慣的に行っていることがある」と回答する一方で不健康になった人は、27.5%にとどまり、結果に差がみられた。他の年代と比べて50代の男性が特に習慣化できている人の割合が少ない結果に。
■健康行動に意欲はあるが、実際にはやっていない理由トップ3は「新型コロナウイルス感染が気になってしまう」「お金がかかる」「意思が弱い、誘惑に負けてしまう」。長期化するコロナ禍で昨年より上昇傾向がみられた。
4.コロナ前より不健康になってしまった人は、これからの生活で「健康を取り戻したい」と考える人が半数を超える。アフターコロナは「長期的に、自分のペースで無理せず取り組みたい」健康行動ニーズが明らかに。
■新型コロナウイルス感染症の影響で不健康になった人の中では「健康を取り戻したい」が半数超えに。
健康を取り戻したい意識は女性20、30代で顕著になっている。
■今後はどのように健康になりたいかを尋ねると、「長期的に」「一人で」「無理せず」「自分のペースで」取り組みたいと、がんばりすぎない健康意向が見られた。
5.トクホ・機能性表示飲料に対して、無理なく継続できる多機能商品というニーズが存在。
健康になった人にも、不健康になった人にとっても「自分のペースで無理なく取り組みたい」という想いから、飽きずに続けられる健康食品/飲料に大きなサポートを求める傾向。
■トクホ・機能性表示飲料を飲む理由は「どうせなら体によいものを飲みたいから」、「手軽に効率よく健康対策ができるから」など、無理なく続けられる手軽さに回答が集まった。また女性よりも男性の方が飲用効果を実感している傾向が明らかになった。
■トクホ・機能性表示飲料に対して求めるものは、「味のバリエーションがあり、飽きないもの」「一つの商品で複数の効果があるものが欲しい」と今後の健康意向に沿ったサポートにニーズが集中。
■トクホ・機能性表示飲料飲用者は「少しでも多く歩くことを意識する」「体重や体脂肪を気にするようになる」など日常生活の中で無理のない健康行動のきっかけとなる役割になっていることがうかがえる。
〈目次〉
I.コロナ禍における健康実態
(1)コロナ禍における生活の変化
(2)気になる自身の健康に関するキーワード
(3)コロナ禍で気になる症状
II.コロナ禍における健康意識・健康行動の変化
(4)コロナ禍における健康意識の変化
(5)コロナ禍で実践している健康行動
(6)健康行動の実施率
(7)健康行動が実施できていない理由
III.アフターコロナの健康意向
(8)アフターコロナの健康意向
(9)アフターコロナの健康行動意向
IV.健康と飲料
(10)健康を意識して飲用する飲料やトクホ・機能性表示飲料の飲用実態
(11)トクホ・機能性表示飲料商品に対するニーズ
(12)トクホ・機能性表示飲料がもたらす健康意識・行動への影響
※トクホ・機能性表示飲料とは特定保健用食品または機能性表示食品の「緑茶・麦茶飲料」「ウーロン茶・混合茶(ブレンド茶)飲料」「炭酸飲料」「スポーツドリンク」「コーヒー飲料」を指します。また文中では「トクホ飲料」「機能性表示飲料」と表記します。
※健康行動とは、調査表項目における食事、運動、睡眠等を含めた健康に関する行動を指します。
〈調査概要〉
調査地域:全国
調査期間:2021年9月1日(水)~9月7日(火)
調査手法:インターネット調査
調査対象:20~70代の男女
※飲料・食品・医薬品、広告・マスコミ・調査関連に従事する人を除く
調査人数:スクリーニング調査 30,000人
(男性14,805人、女性15,195人)
※人口構成比に合わせてウェイトバック集計
本調査 2,700人
※人口構成比とスクリーニング出現率に合わせてウェイトバック集計
I.コロナ禍における健康実態
コロナ禍で健康実感が二分化。
新型コロナウイルス感染症流行前と比べて健康になった人、不健康になってしまった人の割合は拮抗。
健康になった人は食生活の見直し、不健康になった人はメンタルの不安やストレスが要因に。
気になる健康キーワードは昨年よりも「新型コロナウイルス」が上昇し生活習慣病関連項目に引き続き高い関心が寄せられた。
(1)コロナ禍における生活の変化
新型コロナウイルス感染症の影響で「健康的になった」と回答した人が50.4%、
不健康になった人は49.6%と二分化。
新型コロナウイルス感染症の影響について聞いてみると「健康的になった(50.4%)」「不健康になった(49.6%)」と結果が二分化しました。(図1)昨年調査時よりも「不健康になった」人の割合が上昇しており、長期化するコロナ禍で健康状態に影響がでていることがわかりました。
また、健康になった人に理由を尋ねると、「外食や飲み会をする機会が減ったから(38.9%)」「栄養バランスに気を付けるようになったから(34.7%)」など、自炊機会が増えたことによる食生活の見直しができた人が多い結果になりました。(図2)
一方で、不健康になった人の理由は、「コロナ禍になったことでメンタルの不安やストレスが生まれたから(37.6%)」「体重が増えたから・太ったから(35.8%)」など、精神の不安定さや体重増加など具体的な症状があらわれた結果になりました。(図3)また、不健康になった理由の中で、メンタル不調や体重の増加をあげている人が、女性の方が多い結果となりましたが、男性で見ると50代が多いことがわかりました。
(2)気になる自身の健康に関するキーワード
昨年と変わらず、全年代で「新型コロナウイルス感染症」が1位、
昨年2位の「糖尿病/高血糖」と3位の「高血圧症」が入れ替わる結果に。
多くの年代で生活習慣病関連項目に高い関心を持った。
気になる自身の健康に関するキーワードについて聞いてみると、昨年同様全年代で「新型コロナウイルス感染症」が1位でした(図4)。昨年2位の「糖尿病/高血糖」と「高血圧症」が入れ替わる結果となりました。昨年に続いて生活習慣病関連のキーワードが上位を占めていることがわかります。
(3)コロナ禍で気になる症状
コロナ禍で気になる症状は「ストレス」「肩こり・腰痛」「目の疲れ」が昨年よりも上昇。
長期化するコロナ禍で心身共に影響がでていることが明らかに。
新型コロナウイルス感染拡大後に、気になるようになった症状を聞く質問では、昨年と比べ、「ストレス(35.7%)」「肩こり・腰痛(32.0%)」「目の疲れ/かすみ目(30.6%)」などの症状が上位に挙がっており、男性よりも女性の方が悩んでいる割合が高くなっています。長期化するコロナ禍で心身ともに不調を感じている人が増えている実態がわかります(図6)。
II.コロナ禍における健康意識・健康行動の変化
健康に対する「自己防衛意識」が加速。
昨年と比較して健康行動を実践する人が増加傾向に。
一方で習慣化に至る人の割合は昨年同様、全体の約3分の1にとどまり、健康になった人、不健康になった人の間でも差が生じた。
(4)コロナ禍における健康意識の変化
健康に対する自己防衛意識が昨年よりも増加。
「病気にかかりにくい身体づくりが大切」や「健康リスクは誰にでも起こりえる」と思うように。
新型コロナウイルスの流行による健康の意識変化について聞いてみると、「日頃から、病気にかかりにくい身体づくりが大切だと思うようになった(65.0%)」「健康リスクは誰にでも起こりえると思うようになった(64.6%)」「自分のカラダを守れるのは、自分だけであると思うようになった(62.3%)」と健康に対する自己防衛意識の高さがうかがえる結果となりました(図7)。トップ3の項目は昨年の調査結果と比較しても上昇しており、昨年に続きさらに新型コロナウイルスの流行が長期化したことから、健康意識が高まっていることがわかります。
(5)コロナ禍で実践している健康行動
「自炊」「ストレスケア」「将来の病気予防」など健康行動を実践する人が全体的に増加。
ダイエットは中長期的な健康リスクを意識した「病気予防のため」が昨年より上昇。
現在行っている健康行動についてみたところ、「自炊を行う(23.4%)」「家でできる運動を行う(22.5%)」「ストレスを溜めないよう心がける(22.2%)」など、ほとんど全ての項目で昨年よりもポイントが上昇し、健康行動を実践する人が増えていることがわかります。(図8)
さらに新型コロナウイルスの感染拡大後、ダイエットを行っている理由を尋ねると、「見た目の維持・改善のため」「健康のベースアップのため」「病気の予防のため」がトップ3という結果になりました。(図9)「病気の予防のため」は昨年よりも10ポイント以上上昇し、将来を見据えた健康への防衛意識の高まりがあらわれているといえます。
(6)健康行動の実施率
コロナ禍で健康になった人のうち、45.1%が健康のために
「習慣的に行っていることがある」と回答する一方で、
不健康になった人は、27.5%にとどまり、結果に差がみられた。
特に50代の男性が、健康行動の実施率・習慣化ともに少ない結果に。
健康行動の実施率を見ると、全体で75.5%の人が何らかの健康行動を実践しています。しかし習慣化の割合を見ると、全体の36.4%にとどまっています。(図10)コロナ禍で「健康になった人」、「不健康になった人」別でみると、健康になった人は45.1%が習慣化できている一方で、不健康になった人は27.5%となり、大きな差が見られます。また性年代別でみると、他の年代に比べて50代男性は、実施率・習慣化ともに特に低い傾向にあることがわかりました。
(7)健康行動が実施できていない理由
健康行動をやっていない理由トップ3は「新型コロナウイルス感染が気になってしまう」「お金がかかる」
「意思が弱い、誘惑に負けてしまう」。長期化するコロナ禍で昨年より上昇傾向に。
健康行動を実施する意向があるにもかかわらず、できていない人を対象に、その理由を聞いてみると、「新型コロナウイルスへの感染が気になってしまう(44.3%)」が1位となり、昨年1位の「意思が弱い・誘惑に負けてしまう」を上回る結果となりました。(図11)昨年と比較すると、2位の「お金がかかる(43.2%)」3位の「意思が弱い・誘惑に負けてしまう(40.9%)」もそれぞれポイントが上昇する結果となりました。長期化するコロナ禍で、感染が拡大する中、濃厚接触が気になり思うように運動ができていない実態が見受けられます。
III.アフターコロナの健康意向
コロナ前より不健康になってしまった人は、これからの生活で「健康を取り戻したい」と考える人が半数を超える。
性年代別にみていくと、女性20、30代は約7割が「健康を取り戻したい」と回答。
アフターコロナは「長期的に、自分のペースで無理せず取り組みたい」健康行動ニーズが明らかに。
(8)アフターコロナの健康意向
新型コロナウイルス感染症の影響で不健康になった人の中では「健康を取り戻したい」が半数超え。
健康を取り戻したい意識は、特に女性20、30代で顕著になっている。
コロナ禍で不健康になったと回答した人に新型コロナウイルス感染症の流行が収束した後の健康意向を聞くと、「健康を取り戻したい(51.9%)」と回答する人が全体の半数を超える結果となりました。(図12)性年代別でみると、30代女性が70.3%、20代女性が68.8%と、今後、健康を取り戻したいという意識が高い傾向がわかります。
(9)アフターコロナの健康行動意向
アフターコロナは「長期的に」「一人で」「自分のペースで」「無理せず」取り組みたい。
頑張りすぎない健康行動意向が明らかに。
今後、具体的にどのように健康になりたいかを聞くと、短期的よりも「長期的に」、みんなと一緒に取り組むよりも「ひとりで」、専門家に頼るよりも「自分のペースで」、ストイックよりも「無理せず」取り組みたいという意向が明らかになりました。(図13)健康意識が高まる中、ストイックに短期的に成果を上げるよりも、マイペースに取り組み続けていき、習慣化したいというニーズが明らかになりました。
IV.健康と飲料
トクホ・機能性表示飲料には、無理なく継続できる多機能商品にニーズが存在。
健康になった人にも、不健康になった人にとっても「自分のペースで無理なく取り組みたい」という意向から、
飽きずに続けられる健康食品/飲料に大きなサポートを求める傾向がうかがえる。
(10)健康を意識して飲用する飲料やトクホ・機能性表示飲料の飲用実態
トクホ・機能性表示飲料を飲む理由は「どうせなら体によいものを飲みたいから」、
「手軽に効率よく健康対策ができるから」など、無理なく続けられる手軽さが人気。
女性より男性の方が飲用効果を実感。
トクホ・機能性表示飲料を飲む理由を聞くと、「どうせなら体によいものを飲みたいから」、「手軽に効率よく健康対策ができるから」に回答が集まり、飲料で手軽に健康対策をしていることがわかります。(図14)またトクホ飲料の方が「太りたくないから/体重を維持したいから」を理由に飲む人が多いことがわかります。
さらに、健康を意識してトクホ・機能性表示飲料を飲んでいる方の中で効果を感じている割合をみると、女性よりも男性の方が効果を実感していることがわかりました。(図15)
(11)トクホ・機能性表示飲料商品に対するニーズ
トクホ・機能性表示飲料に対して求めるものは、「味のバリエーションがあり、飽きないもの」
「一つの商品で複数の効果があるものが欲しい」など続けられる多機能商品にニーズが存在。
トクホや機能性表示食品の飲料についてニーズを検証しました。(図16)「味のバリエーションがあり、飽きないものが欲しい(37.4%)」「一つの商品で、複数の効果があるものが欲しい(37.1%)」など、今後の健康行動意向に沿った、無理なく続けられる多機能な商品を期待していることがわかります。
(12)トクホ・機能性表示飲料がもたらす健康意識・行動への影響
トクホ・機能性表示飲料飲用者は「少しでも多く歩くことを意識する」
「体重や体脂肪を気にするようになる」など日常生活の中で無理のない健康行動のきっかけとして機能。
健康を意識してトクホ・機能性表示飲料を飲み始めてから、自分の中で変化した意識や行動について聞きました。(図17)トクホ飲料飲用後の変化としては「自分の体重や体脂肪を気にするようになった」が他の飲料カテゴリーよりも高い傾向でした。機能性表示食品の飲料飲用後の変化では「少しでも多く歩くことを意識するようになった」「歩いた歩数を万歩計・アプリ等で記録するようになった」「ストレスを溜めないように意識するようになった」が高い結果となりました。トクホ・機能性表示飲料を飲むことは、自身の健康状態に目を向け、日常生活で無理なく健康行動を実践するきっかけとして機能していることがうかがえます。
以上