うなぎパイなどの菓子製造・販売を手がける有限会社春華堂(本社:浜松市、代表取締役社長:山崎貴裕)の和菓子ブランド「五穀屋」は、古くから五穀の栽培が行われてきた歴史ある土地「静岡県浜松市天竜区水窪町(みさくぼちょう)」のNPO法人こいねみさくぼと春華堂が協同で立ち上げた『水窪プロジェクト』にて、水窪の人々と春華堂メンバーで共に育てた在来種「ネコアシアワ」を使った『山むすび 水窪あわとくるみ味噌』を2023年12月1日(金)から、期間・数量限定で販売開始いたします。 五穀屋は、江戸時代から大切に受け継がれてきたネコアシアワの栽培を途絶えさせぬよう、菓子を通して水窪の魅力や歴史、食文化を伝えていきます。
■ネコアシアワは日本の“スーパーフード”!
アワやヒエなどは一般的には雑穀と呼ばれ、普段からあまり食べられることのない穀物ですが、実際には栄養価が高く、近年は腸内細菌や美容の面からスーパーフードとしても注目を浴びています。
山むすび 水窪あわとくるみ味噌は、日本のスーパーフードとしてネコアシアワの可能性を広げるとともに、味噌などの郷土料理に使われる素材を若い世代の方々にも親しみやすい優しい味わいに仕上げました。6次産業としての取り組みだけでなく、いにしえの素材を使い、新しくも懐かしい和の知恵菓子として提供します。
~ 山むすび 水窪あわとくるみ味噌 ~ 商品概要
商品名 :山むすび 水窪あわとくるみ味噌
販売期間:2023年12月1日(金)~ 2024年3月31日(日)
内容量 :単品/8枚入
価格 :単品 172円(税込) / 8枚入 1,555円(税込)
販売 :五穀屋 nicoe店、五穀屋公式オンラインショップ、遠鉄百貨店 SHOP春華堂
山むすび×ネコアシアワ
天空の郷「浜松市天竜区水窪町」で春華堂と水窪の人々が一緒に育てる在来種「ネコアシアワ」を使用。ザクザクとした五穀の食感に甘じょっぱい味噌のコクと香ばしい国産くるみを使用した奥行きのある味わい。
【8枚入掛け紙デザイン】
掛け紙には、アワの作付けから収穫までをイラストで表現しました。ネコアシアワを長く守り続けてきた水窪の人々と春華堂メンバーが共に栽培する様子を、まるで一枚の絵画のような仕上がりに。
■山むすび 水窪あわとくるみ味噌のこだわり
もち米×もち玄米のザクザク食感
もち米ともち玄米のみで作られた、つなぎなしの生地。品種の異なるもち米を絶妙なバランスで配合し、ざくざくとした食感に仕上げました。
甘じょっぱい味噌のコク
ざくざく食感の生地には味噌の味わいを加えました。地元静岡の素材を使用した「しきじ旬の郷」の味噌を使用。1年以上熟成させた、塩のみで作る無添加の天然醸造みそです。風味豊かで甘じょっぱいお味噌のコクが感じられます。
国産くるみの香ばしい香り
国産のくるみを粒を残しながら刻み振りかけ、食感や香ばしい風味が楽しめます。国産くるみは、市販されているくるみのうち2%と希少な素材です。
ネコアシアワ」のつぶつぶ食感
地元水窪町にて江戸時代から栽培が続く在来種「ネコアシアワ」を、春華堂と地元水窪の人々と協同で毎年栽培し収穫しています。その年に収穫された新アワのみをパフにしておせんべいに振りかけました。アワのつぶつぶとした食感と風味が楽しめる1枚に仕上げています。
■ネコアシアワとは…
猫の足のような可愛らしい形が特徴のこのアワは、古く江戸時代から水窪町に伝わる在来種で、「ネコアシアワ」と呼ばれています。同じく水窪在来種である「トラノオ」は天皇陛下への献上歴もあります。
「ネコアシアワ」は、調理するともちもちとした食感が楽しめる、「もち種」のアワで和菓子との相性が良い品種であり五穀屋の菓子に使用しています。
今回の山むすびでは、その年に収穫された新アワのみをパフにして使用し、つぶつぶの食感が楽しめる1枚に仕上げています。
■水窪ってどんな町?
浜松市天竜区水窪町は、静岡県と長野県の境に位置している小さな町です。太平洋と南信州の中継地にあたり、宿場町だった歴史があり、その地の利を生かした交易路は「命」の道とも呼ばれ、今もなお「塩の道」として語り継がれています。また、昔は林業が盛んで地域のほとんどが山間部のため、急傾斜の水はけの良い畑でよく育つ五穀が盛んに栽培されました。
■水窪と春華堂の出会い
2014年、nicoe(ニコエ)の竣工と食育を学ぶうえで水窪の地で代々五穀を栽培し、天皇陛下に献上した歴を持つ石本さんに出会いました。この出会いをきっかけに、2015年に歴史ある「水窪」の地で、地元のNPO法人 こいねみさくぼと共にネコアシアワの栽培を開始し、水窪プロジェクトが始動しました。
プロジェクトがスタートして今年で9年目。毎年アワの種まきから収穫までを、春華堂メンバーも実際に水窪へ足を運び活動を続けています。収穫したアワは自分たちの手で脱穀し、和菓子職人が一から手作りする和菓子へと仕上げて販売しています。
■2023年ネコアシアワ栽培の様子
■「水窪プロジェクト」 9年間のあゆみ
『水窪プロジェクト』は、全国へ浜松の魅力を発信することを目的に、「五穀×発酵×和のしきたり」をコンセプトに持つ五穀屋が菓子屋として地元浜松でできることの一つとして行う、原材料の生産から菓子製造、販売まで携わる6次産業の取り組みです。後継者不足や耕作放棄地増加などの現状から、ともにネコアシアワを栽培し、お菓子へ仕立て、販売まで携わる6次産業に引き続き取り組み、地域活性化はもちろん、お菓子を通して水窪の五穀の食文化を未来へ継承していきます。
- 2015年 - 作付け・収穫の様子
水窪の地域活性のための活動をするNPO法人こいねみさくぼと共に、2015年4月に在来種のネコアシアワを春華堂としては初めて作付けしました。
途中獣鳥被害のアクシデントもありながら、実際に従業員が足を運んで畑の手入れをし、ようやく15kgのアワを収穫。汗を流しみんなで手しおにかけて育てたアワの収穫は喜びもひとしお。
- 2016年 - 収穫
目標の60kgを大きく上回る100kgを収穫。新たに栽培場所を増やし、畑作りから作付け・収穫を行いました。春華堂メンバーとNPO法人こいねみさくぼマンバー約50名が集まり作付けを、そして9月には収穫を行いました。そしてこの年、水窪プロジェクトは、静岡県の取り組みである「一社一村しずおか運動」に認定されました。
- 2017年 - 水窪での食育事業
3年目に入った2017年は、スペイン・サンセバスチャンからゴルカシェフを招聘し、地元の水窪小学校の生徒と共に水窪アワの収穫体験を行いました。
最後には、五穀屋の和菓子職人が五穀を使った「あわ餅 みさくぼ」と「穂むすび」を目の前で実演。地元の方も知らない五穀のことや美食の国の一流シェフも魅力に感じた水窪を、子どもたちに伝えてまいりました。
- 2018年 - 『水窪五穀ファーム&ダイニング2018』開催
2018年9月3日(月)、世界の一流シェフによる「食×農」を体験できる「水窪五穀 ファーム&ダイニング2018」を開催しました。会場は水窪町の標高約1,100mの見晴らしの良い山頂。
5月に会場となる山頂に100坪×3面の畑を整備し、ネコアシアワと昔キビ(トウモロコシ)の作付けを行いました。ダイニング当日には、たわわに実る水窪五穀の畑の中にテーブルを設え、水窪の澄んだ空気の中でゲストには料理をお楽しみいただきました。
- 2019年 - 『水窪五穀ファーム&ダイニング2019』開催
2018年は招待客のみの参加でしたが、こんなイベント見たことが無い・素晴らしかったという反響を受け、2019年は開催場所を変え、一般の方も参加可能なダイニングを開催しました。それまで水窪は知っているけれど来たことが無い方、水窪五穀に興味がある方を中心に応募いただき、地元浜松の料理人が腕を振るった地元の食材を使った料理を文化とともにお皿に盛り込み会をお楽しみいただきました。
- 2020年~2022年 - コロナ禍での取り組み
2020年~2022年まではコロナ禍となり、行動制限がされた中での活動となりましたが、できる限り水窪の地へ足を運びネコアシアワの栽培を続けてまいりました。
2021年には地元企業にも参画いただき、春華堂・こいねみさくぼと共にネコアシアワを栽培。新社屋の竣工記念菓子として限定で生産されました。
- 2023年 - 山むすび 水窪あわとくるみ味噌 発売