知事記者会見 令和5年9月5日
知事記者会見動画【全体:YouTube】
知事会見パネル(PDF:1,104KB)
- 知事発表
- 幹事社質問
- その他質問
知事発表
障害者のスポーツ振興について 【該当部分動画(YouTube)】
知事
それでは、私の方から何点かまず報告をさせていただきたいと思っております。まずは、「障害者のスポーツ振興」について御報告をさせていただきます。埼玉県におきましては、「(埼玉県)5か年計画」におきまして、1週間に1回以上スポーツをする成年の皆様の割合を65パーセント以上にするという目標を掲げておりますが、令和4年度では今のところ57.9パーセントに留まっており、目標には達しておりません。また、「埼玉県スポーツ推進計画」では、「スポーツを通じた共生社会の実現」を目指し、障害者のスポーツ大会であります「彩の国ふれあいピック」に参加する障害者の人数を、令和9年度に4,500人以上にするという目標を掲げております。令和4年度には、コロナあるいは台風の影響もありまして、残念ながら参加する人数は1,757人に留まったところであります。このような状況の中、障害者のスポーツ(振興)を進めていくためには、健常者と障害者のスポーツ振興の特徴を踏まえた取組を行う必要があります。健常者のスポーツにつきましてはこの(パネル)左の図のとおり、スポーツを普及するという横軸と競技力を向上させるという縦軸、これをそれぞれ伸ばすことで三角形が大きくなりスポーツ振興が図られるとされています。一方で、障害者のスポーツは、先ほどのスポーツの普及とそれから競技力の向上にだけ取り組んでもなかなか難しいところがあり、障害者のスポーツ振興はこの3番目、「障害や障害者への理解」が重要なベクトルであり、障害者のスポーツ振興というこの三角形を大きくしていくためには、この3つのベクトルを伸ばし、障害者のスポーツ振興に取り組むことにより、誰もが分け隔てなく活躍ができる共生社会となることを目指しております。
この次のパネルですけれども、まず、「①スポーツの普及」のところですけれども、パラスポーツを知って始めていただくきっかけづくりのほか、パラスポーツをサポートする人材育成等に取り組み、パラスポーツの普及や裾野を拡大することが重要と考えています。まず1つ目はパネル左側になりますけれども、「彩の国ふれあいピック秋季大会」であります。障害者が気軽にスポーツを体験できる県内最大級のパラスポーツイベントがこのふれあいピックでありますが、今月24日日曜日に開催をさせていただきます。場所は熊谷スポーツ文化公園で、玉入れやダンス等のレクリエーション、陸上競技、ボッチャ、バレーボール等の競技体験、福祉施設の販売ブースや体力測定ができる企業の出展コーナー、プロチームや企業からの景品が当たるスタンプラリー等を楽しめるイベントであります。昨年はコロナ対策のために、事前にお申し込みを頂いた方に限らせていただきましたが、今回は当日参加も可能であります。障害のある方が気軽に仲間と楽しめる種目や競技性の高い種目を体験できるなど、個々のニーズに応じて意欲を引き出せる機会を設けております。昨年御参加をいただいた皆様からは、「思い切って参加してよかった」、「競技大会に出てみたくなった」などの感想もありましたので、是非この機会にたくさんの障害者の方々にスポーツの魅力を知ったり、あるいは楽しんでいただきたいと考えています。次にこちら(パネル)右側になりますけれども、3つの取組を御説明します。1つ目ですが、「地域でスポーツを始められるきっかけづくり」については、例えば、視覚障害者のためのタンデム自転車の運転講習等、NPOや企業が行う取組に助成をしております。2つ目、「スポーツをするためのサポートや人材育成」については、地域で活躍するパラスポーツ指導員を養成したり、今後の人材として期待ができる大学生のボランティアに体験イベントの企画・運営を一部お任せするなど、活動の場を提供したりしております。そして、(パネル)一番下、3つ目ですけれども、「地域で気軽にスポーツができる環境づくり」については、市町村と協働して、身近なスポーツ施設を障害者が利用しやすくなるマニュアルづくりや、競技用の車いすやボッチャセット等の貸出しを行っているところであります。
次のパネルですけれども、今度は「競技力の向上」についての取組であります。アスリートの発掘、育成から強化まで一貫したサポートの体制を作り上げる、そして将来、国際大会で活躍する県ゆかりのアスリートの輩出を目指してまいります。パネルの左側、特別強化支援につきましては、県ゆかり20名のアスリートを特別強化指定選手として指定し、大会遠征費や競技用具のメンテナンス等の活動経費の補助を行っています。今年度から新たに健常者のアスリートと同様に、トレーナーやあるいは栄養士等の専門家による個別サポートを受けられるようにしております。また、2025年、東京で開催をされる予定でありますデフリンピックを見据え、デフアスリートの方々も対象にさせていただくことにいたしました。また、こちら(パネル)右側は、今年度から新たに始める「アスリート発掘のための体験会・測定会」であります。パラアスリート発掘に関しましては、これまで仕組みがありませんでしたが、健常者のアスリートの仕組みを参考に新しい取組を開始いたします。世界に羽ばたく未来のアスリートを見つけ出すために、体験会や測定会を実施いたします。具体的には、県障害者スポーツ協会、県総合リハビリテーションセンターや特別支援学校等と連携し、競技の体験会と運動能力の測定会を実施し、自分に合った競技を見つけた方、あるいは運動能力が高い方については、競技団体等につないで、そして競技が続けられるように支援をしてまいります。これまで自分の運動能力を測定したり、パラリンピックやデフリンピックの競技を体験する機会が少なかった障害者もおられ、できるだけ多くの方々に御参加を頂きたいと考え準備をしております。体験会・測定会は、肢体不自由の方を対象に、10月9日の月曜日、スポーツの日に県総合リハビリテーションセンターで実施をいたします。また、知的障害、視覚障害、聴覚障害の方を対象に、11月19日日曜日に県立川島ひばりが丘特別支援学校で実施をいたします。今月1日からこれらの参加者の募集を開始したところであります。詳細はこちら二次元コードをお読み取りいただき御確認ください。スポーツが好きで自分の力を試したいという方、是非積極的に御応募をお待ち申し上げます。
次のパネルは、障害者のスポーツ振興にとって大きな推進力となる「障害や障害者への理解」についての取組であります。障害があるないに関わらず参加できるイベントを通じ、障害への理解や、心のバリアフリーを推進し、スポーツを通じた共生社会の実現を目指してまいります。こちらのボッチャ交流大会についてでありますが、私も毎年参加をさせていただいておりますが、子供からお年寄りまで誰もが気軽に参加して、競技の魅力を体験できる大会であります。参加者の様子から、スポーツを通じた共生社会の実現の可能性を実感しています。おかげさまで、昨年の大会では定員の2倍近くの応募がありました。そこで今年度は、市町村や学校、企業等に予選大会を実施していただく方式を取り入れ、規模を拡大して大会を実施することといたしました。この予選大会を通じて、地域に、ボッチャをする人、大会を運営する人等が増え、障害者がスポーツを気軽に取り組むことができるようになり、障害あるいは障害者への理解が深まり、パラスポーツへの関心が少しでも高まればと考えております。既に市町村、学校、企業等から、予選を是非開催したいというお申し出を頂いております。県庁でも職員にチームを作って参加をするよう働き掛け、予選を行う予定であります。年内いっぱいは各団体で予選大会を開催していただき、決勝トーナメントは2月に開催をいたします。決勝当日の午前中にも公募でその日にお集まりいただいたチームで予選を行い、各予選大会の代表チームと当日予選を勝ち抜いたチームによる決勝トーナメントでチャンピオンを決定いたします。そして次は、ゴールボール体験会であります。6月4日日曜日、県総合スポーツセンターで実施をいたしました。ゴールボールとはパラリンピックの競技で、アイシェードで目隠しをいたしまして、鈴の入ったボールを相手ゴールにシュートして得点を競う競技であります。この体験イベントでは、実際にアイシェードをしていただき、障害を疑似体験しながらスポーツにチャレンジしていただきました。公募で応募された親子、障害児等、30名の方々の御参加のほか、女子バレーボールVリーグの埼玉上尾メディックスと男子バスケットボールBリーグの越谷アルファーズの選手にも参加をしていただきました。当日は、パラリンピックメダリストも輩出をしている、所沢市を拠点に活動する埼玉ゴールボールクラブに進行していただき、参加者はアイシェードを着け歩行や声を掛け合いながら、パス回しの練習をした後、試合形式でゲームを楽しみました。先ほど申し上げた、プロスポーツの選手方も視覚を奪われ日頃の俊敏(な動き)ができず右往左往する姿に、参加者は盛り上がりました。参加者の方々からは、「最初は不安だったが丁寧な説明で楽しく体験できた」、「推しの選手が参加するので申し込んだが、パラスポーツを知る良い機会になった」などの声が寄せられました。埼玉上尾メディックスの選手からは、「パラスポーツの面白さ、難しさを実感した。視覚からの情報を補うコミュニケーションが大切であることを実感した」との感想がありました。また、越谷アルファーズの選手からは、「ゴールボール、バレーボール、バスケットボールは同じアリーナ競技。一緒に埼玉のスポーツを盛り上げ、県民の皆さんに感動やスポーツの楽しさを伝えていけたらと思う」と発言があり、会場全体に一体感が生じたと聞いています。障害に対する理解が深まるとともに、パラアスリートの技術の高さやパラスポーツの魅力を体感する絶好の機会となりました。このようにスポーツには、他者への理解、共感、敬意を育み、心のバリアフリーを推し進める力があると思います。これからもスポーツの力を活用し、全ての人が分け隔てなく活躍することができる共生社会の実現を目指したいと思います。健常者のスポーツと比較して、必ずしも十分とは言えない障害者のスポーツの認知度や、あるいは普及を更に進めるとともに競技力向上、障害や障害者への理解のための取組を進め、1人でも多くの障害者がスポーツに親しめるよう、私自身、旗振り役となり今後も進めたいと思います。
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県証紙廃止に伴う窓口キャッシュレス決済を開始します! 【該当部分動画(YouTube)】
知事
次に、「県証紙廃止に伴う窓口キャッシュレス決済を開始します!」であります。本県のデジタル・トランスフォーメーションは第2ステップに踏み出したところです。第2ステップでは、デジタルで仕事のやり方を変え、県民のサービスや利便性の向上を目指す「デジタライゼーション」であります。第2ステップの代表的事業の1つとして、県では証紙の廃止に伴うキャッシュレス決済の導入準備を進めてまいりましたが、いよいよサービス開始の運びとなりました。まず、開始日でありますが、本年10月2日月曜日であります。対象となる手続は、運転免許証の更新やパスポートの交付、納税証明書の交付等、約500の手続となります。実施場所でありますけれども、現在証紙を利用して申請等を受け付けている本庁や地域機関(等)の窓口となります。なお、手続の詳細につきましては、「埼玉県 キャッシュレス」と検索をしていただき、あらかじめ県のホームページで御確認をお願いいたします。次に、県証紙の利用期間であります。県証紙につきましては、令和5年12月末、今年の末まで販売をし、県の証紙とキャッシュレスの併用をする期間を設けておきたいと考えております。そこで、この期間に万が一、御存じにならなかった方についても対応できるようにいたします。ただし、令和6年1月1日には、県証紙の販売は終了いたします。お手元に証紙がない方の場合には、原則としてこの1月1日より全て何らかのキャッシュレス手段で決済をしていただくこととなります。さらに、令和6年4月以降は県証紙が使用できなくなるため、全面的にキャッシュレス決済に移行します。なお、既に購入済みで未使用の県証紙につきましては、個別に還付申請の手続を行っていただくことになります。また、DXの一環となりますが、キャッシュレスと並行して電子申請も進めております。既に受付を開始している手続もありますが、今後も順次、準備が整い次第、電子申請の受付を開始していきます。
次に、キャッシュレス決済で利用可能な支払方法について御説明させていただきたいと思います。まず、窓口での申請手続でありますが、こちらは申請窓口に設置してあるキャッシュレス端末でお支払いいただくというもので、利用可能な支払方法は4種類、クレジットカード、電子マネー、コード決済、そしてデビットカードであります。なお、使用できる決済ブランドはこのパネルに記載してあるとおりであります。次に、電子申請での申請手続ですが、こちらは「埼玉県電子申請・届出サービス」を利用して、キャッシュレスの決済を行うものであります。支払い方法は、クレジットカード及びペイジーの2種類であります。先ほどお話をさせていただいたとおり、手続ごとに電子申請サービスの開始時期が異なりますので、詳細はあらかじめ県ホームページを是非御確認ください。最後に、繰り返しのお願いとなりますが、現在県証紙を利用している手続については、1月以降、原則として、県の窓口での現金の支払ができなくなります。県民の皆様の御理解、御協力を是非ともお願い申し上げます。電子マネー等、身近なキャッシュレスの手段を御用意いただき、是非ともキャッシュレスの決算や電子申請を御利用いただくようお願い申し上げたいと思います。
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東京
まず1つ目のパラスポーツについて、先ほど知事の方から、必ずしも認知度が十分でないというお話がありましたが、普及のために特に必要なことは何だとお考えでしょうか。
知事
先ほどお話をさせていただいたとおり、パラスポーツにつきましては、通常(健常者)のスポーツと違って、競技人口の拡大と競技力の向上だけではなかなか難しい。そこで、障害や障害者への理解が必要だというお話をさせていただきました。正にそういったことを考えますと、認知度の向上というものは、このスポーツ全体、また共生社会の実現に向けても、極めて重要だというふうに考えているところであります。そこで、私どもといたしましても、今後、東京デフリンピック等がございますし、また、パラリンピックも先般開催されましたが、こういった機会を捉えてしっかりと広報していくと同時に、先ほど来お話をさせていただいている様々な催しを行わさせていただいたり、その催しもアスリートが単に楽しむだけではなくて、広く多くの方々、それは障害をお持ちの方もお持ちでない方も両方が参加できるような機会を、可能な限り盛り上げていきたいというふうに思っています。また、そういった中で、ボッチャについては大会を重ねてまいりましたのでおかげさまで広がってきましたが、それを更に進化させるために今回は予選ということで、例えば学校やあるいは企業等でそれを行うことで裾野を拡大したいというふうに考えております。
東京
デフリンピックやパラリンピックの機を捉えてというお話がありましたけれども、2025年にはデフリンピックが予定されてますが、このデフリンピックに対して何か考えていらっしゃる施策等あれば教えてください。
知事
東京デフリンピック、日本で初めて開催されることとなります。私自身、インクルーシブ社会の推進は重要であり、このデフリンピックというものは、その観点からも重要な機会だと思っております。先般も一般財団法人日本ろうあ連盟の常任理事であり、東京デフリンピックの運営委員長であります久松三二(ひさまつみつじ)氏が、東京デフリンピックの協力依頼に私のもとにお越しになりました。その際、私の方からは、大会の周知、そして聴覚障害者への理解を進めるイベントの実施、そしてデフリンピックを目指す選手の強化支援についてお約束させていただいたところであります。県といたしましても、東京デフリンピックの成功、さらにはレガシーを将来につなげていくよう考えておりまして、具体的には大会の周知として、例えば彩の国だより等を活用したり、あるいは理解を深化させるためにパネル展示で選手を紹介するとか、県民に対しデフスポーツを知っていただく機会を作るですとか、あるいは選手強化については、先ほどちょっと申し上げましたけども、大会遠征費ですとか、あるいは競技用具の購入費等の県としての補助等も行っていきたいと考えています。
東京
2つ目のキャッシュレス決済について、まず1つ目が、1月以降ですね、証紙が使えなくなるということで、キャッシュレス決済等に慣れていない、例えば高齢者の方とか、そういった方への対応はいかがお考えでしょうか。
知事
まずは、高齢者を含めて全ての県民の皆様にしっかりと周知をするということが大切だというふうに思っています。これは周知しないと県民の皆様の利便性を高めるどころか逆の効果になってしまうと思いますので、それがまずはとても大切だと思っています。そこで、この周知に際しては、使用可能なキャッシュレスの手段を用意していただくということが中身になりますけれども、それでもなかなか周知されていない、もしくはどうしても現金でしかお支払いいただくことができないという場合も想定されると思います。先ほどの、一部、両方とも可能な期間はありますけどもその後の話ですね、については、そういった県民の方々に対しては、近隣のコンビニエンスストアや金融機関でお支払いいただくための手段を準備しているところであります。ただ、このような手段は、窓口でキャッシュレス決済を行う場合に比べて、県民の皆様に時間や、あるいはお手数をお掛けすることにもなりますし、またせっかく電子申請を導入しても、どうしても現金は電子申請では残念ながら払えませんので、そういった意味では、窓口でお越しになる場合には、使用可能なキャッシュレス手段をお持ちいただけるよう、重ねて我々としては周知していくことが大切だというふうに考えております。
東京
すみません、もう1点。窓口キャッシュレス化が始まった当日に予想される混乱であるとか、何か懸念されている点がございましたら教えてください。
知事
先ほど申し上げましたとおり、これまでもずっと申し上げてきて、また周知にも努めさせていただいています。ただ、それでもですね、やはり突然変わってしまうということでありますので、そういった混乱も当然あり得るとは思っています。ただ他方、市町村と違ってですね、県にお越しになる方というのはどちらかと言うとリピーターの方も多いので、周知にまずは努めることが必要だと思っています。そして、このように段階を分けて、購入・利用とも可能、それから、購入したものを利用することが可能、こういった形で分けていきますので、我々としても、窓口で丁寧に御説明をさせていただくと同時に、段階を踏むことによって可能な限り混乱を少なくしたいと思います。
埼玉
知事は、先ほどパラスポーツ普及の旗振り役になってというお話があったかと思うんですが、ボッチャの大会の方は知事御自身がチームを組んで出場されるというおつもりはございますでしょうか。
知事
昨年も一昨年もだったかな、ボッチャには私もエキシビションで参加をさせていただき、(パネルを指しながら)実はこれは私でありますけれども、大変良い成績を収めさせていただきました。ただ今回はですね、できれば私も旗振り役をさせていただきますけれども、今日実は庁議でも県庁の皆さんにですね、庁内の方々にチームを組んで出て欲しいと申し上げたので、できれば私はチアの方、応援の方をしっかりとさせていただいて、可能な限り多くの方を参加させるという方に参加したいというふうに思っています。
日経
1点だけ、キャッシュレス決済の方なんですけれども、キャッシュレス化をすることによって、例えば、行政職員の方々の業務時間がどれぐらい削減されるとか、あと住民の方の待ち時間がどれぐらい削減とか、そういった数値的な効果というのでもし上がっているものがあれば、もしくは想定されるものがあればお伺いできますでしょうか。
知事
我々といたしましては、手数料の収納情報のデータ化や、あるいは会計事務の効率化、この両方が進むということと同時に、県証紙の廃止によって、県全体のDX、これが進むというこの3つの効果を期待をしているところでありますけれども、具体的な数値についてはもし言えるものがあれば、(担当課から)ありますか。
出納
全体的なキャッシュレス化ということで事務の効率化とか、そういったものがございますので、人件費の部分とかがございますが、具体的な数字は特にお示しはしてないです。
産経
今のキャッシュレス化に関連して1点だけ、電子申請のところなんですけれども、これ順次ですね、受付を開始されるということですが、目途と言いますか、目標でいつ頃までにですね、全ての手続で利用できるようにするとかという、そういう目途があれば教えてください。
知事
究極の目標といたしましては、申請から収納、通知、全てのプロセスが一気通貫でデジタル(化)をするということが必要でありますので、キャッシュレス化というのはそのうちの一部でありまして、電子申請全体の環境を整えるということが大切だと思っています。具体的なところで申し上げると、現時点では、令和6年度までに全体の手続のうちの8割程度で、段階的に電子申請が可能となる見込みであります。残りの2割程度の手続につきましては、例えば運転免許の更新手数料等は、単に支払うだけではなくて、法令で対面講習が義務付けられていますので、どうしても来ていただかなければならないので、そこについては、実施が直ちに行うことは難しいというふうに考えています。ただ、こういった手続についても、国等に対して見直しの要望等も行うことによって、できるだけ早期に電子申請が可能となるように働き掛けをしながら、しっかりと進めたいと考えています。現時点では、先ほど申し上げた、令和6年度、全体8割というのが目安であります。
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幹事社質問
首都直下地震の被害想定等について 【該当部分動画(YouTube)】
東京
1つ目ですが、首都直下地震について、被害想定について東京都が昨年見直し、国も見直しの方針を示しました。県でも見直す必要があるとお考えでしょうか。また、前回の想定時から防災上の課題がどのように変化したと考えてらっしゃいますか。教えてください。
知事
内閣府の令和6年度の概算要求を見ておりますと、首都直下地震対策の見直しに向けた検討として、1億8,400万円が計上されています。まだ概算要求のレベルではありますけども、その内容によると、「被害想定の推計のほか、基本計画等に基づく取組の検証や、新たな課題に関する調査等を行い、今後取り組むべき防災・減災対策を検討する。」となっています。国が新たな課題というものをそこで想定するとすればですね、埼玉県においても、地震被害の想定調査について、この詳細が判明した時点で、これを反映した形で見直すことが必要かどうかということを判断する必要があると我々は考えております。国において、先ほど新たな課題に対する調査等を行うというふうにしていますので、その中でおのずと防災上の課題が明らかになるのではないかと考えています。また、前回想定した段階からの我々の課題の洗い出し、もしくはその対応については、この4年間で既に16回、(埼玉版)FEMAをやってるというお話申し上げましたけども、それぞれの異なるステークホルダーを一緒に集めて、様々な御意見を頂きながら毎回課題を洗い直してきておりますので、これは随分進んだかなというふうに思っていますが、これからもFEMAについては完成形はありませんので、重箱の隅を突くようなことであったとしても、我々はそれを対応できるようにということを積み重ねていきたいと考えていますので、現在進行形ではありますけれども、徐々にこれをまた進化させていきたいと考えています。
東京
国の改めての調査結果を受けて、また検討されるということでよろしいですか。
知事
新たな課題を国が出すとすれば、やっぱりそれを待たないとですね、我々、被害想定というものも、もちろん見直す必要があるかどうかも含めてですけれども、そこで必要があるとすればそれを反映しなければなりませんので、まずはそれを待ちたいと思っています。
東京
2点目ですが、関東大震災のことで、朝鮮人の虐殺について、震災から50年の際に、当時の県知事を名誉委員長とする調査委が193人の死者を確認するなど、県内でも多数の犠牲者がいるとされています。震災から100年に当たり、改めてですが、所感を教えてください。
知事
関東大震災から100年を経た今、やはり我々、関東大震災から様々な教訓を得ていく必要があると思っています。御指摘の関東大震災におきましては様々な混乱があり、デマ情報に基づいて朝鮮人に対する虐殺があったということについては、痛心に堪えないところであります。虐殺で犠牲となった方々を含め、関東大震災で犠牲となった全ての方々に対し、謹んで哀悼の意を表したいと考えています。災害が発生をすると人の気持ちは不安感にさいなまれ、時として事実に基づかないデマ情報を信じてしまうことが予想されます。災害時において正しい情報と冷静な判断に基づき、一人一人が思いやりの心を持った行動をとれるよう呼び掛けたいと考えており、先ほど教訓と申し上げましたが、仮に、県民の間で悪質なデマ情報や誤情報が広がっていることが判明した場合には、県から県民に対してSNSや県ホームページ、またメディアの皆様の御協力をいただいて、そのような情報を明確に打ち消した上で、さらに注意喚起や正確な情報を発信するなど、デマ情報が広がらないよう最大限の注意を払うということを改めて、我々も確実にしていきたいと思っています。
東京
関連でですが、当時の関東大震災のときに、朝鮮人虐殺の原因がいろいろ言われてますけれども、埼玉においては、当時の県が朝鮮人、不逞(ふてい)朝鮮人に関してということで、注意喚起を呼び掛けたことも要因の1つという指摘がありますがいかがお考えですか。
知事
御指摘のものにつきましては、震災翌日の9月の2日に、郡の役所が管内の町村に対し、「不逞鮮人放火ニ関スル件通牒」というのを発し、警戒を呼び掛けると同時に、一朝有事の場合には速やかに適当な方策を講ずるよう至急手配をしていただきたいと、「其の筋の内牒」により移牒をした、ということが記録として残っております。この県が発した(後に削除)通牒などによって、自警団の組織なども行われたものというふうに認識をしております。現在、詳細な状況につきまして、残っている記録は少ないところではありますけれども、このような通牒が発せられた、そしてまた、その翌々日になりますが、今度はデマに惑わされないようにといった、こういった通牒も発せられていますけれども、我々といたしましては、このような不確実な情報を、今後かかる大震災が、もちろんない方が良いんですけれども、繰り返される場合には行わないよう、行政として的確な情報提供に努めていきたいと思います。
東京
最後に、虐殺について、これがなかったものとしたり、仕方なかったことだと正当化するような意見も見られるわけですが、実際に虐殺が行われたとされる県の知事としてはいかがお考えでしょうか。
知事
先ほど申し上げたとおりであります。先ほど私申し上げたことを繰り返させていただきますけれども、関東大震災では様々な混乱があり、デマ情報に基づいて朝鮮人に対する虐殺があったことについては痛心に堪えない。これが私どもが考えていることであり、この虐殺で犠牲になった方々を含め、関東大震災で犠牲になった全ての方々に対して、改めて謹んで哀悼の誠を捧げたいというふうに行政の長として思っております。
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その他質問
物価高騰対策について 【該当部分動画(YouTube)】
時事
2点お伺いしたいんですけれども、まず1点目が物価の高騰対策について、政府の方が燃料価格の対策を先日発表しましたが、他県では賃上げした企業に給付金を出すなど、自治体レベルで対策を行っているところもあります。全国知事会も政府に物価高対策の要請を行っていますが、埼玉でも何らかの対策を行う予定はありますでしょうか。
知事
現在の様々な部分での物価の高騰は、昨年来ですね、エネルギー価格の高騰等に端を発し、継続をしているものと考えており、特に円安等の影響もあって、エネルギーについては大きな影響が未だに収束していないというふうに考えているところであります。今後、9月議会もございますので、我々といたしましては、そこを睨んでですね、対策を講じていきたいというふうに考えているところでありますけれども、予算が絡むこともあり、具体的に決まった際には、しっかりとお伝えをさせていただきたいと思います。
時事
現時点ではまだ特に考えていないということでよろしいでしょうか。
知事
考えております。ただ先ほど申し上げたように、予算が絡むことでもあり、今後、皆様の方に改めて、正式に決まった段階でお伝えをさせていただきたいと思います。
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県庁及び県有施設への迷惑電話について 【該当部分動画(YouTube)】
時事
2点目なんですけれども、福島第1原発の処理水の放出についてなんですけれども、埼玉県内の公有施設にも8月24日から30日にかけて、中国からと見られる電話が約240件あったそうですが、最新の数字とあと不審電話に対する知事の所感をコメントでいただければと思います。
知事
まず、事実関係ですけれども、8月24日以降、30日までの間に、県庁及び県有施設への中国の国番号「86」から始まる迷惑電話がございました。その入電件数につきましては、以前の集計から増加をしており、42の施設で390件程度の入電を確認しております。ただし、これは警察に対するものは含まれていません。県庁舎につきましては、29日に4件、31日に2件の計6件の入電がありました。また、30日時点で件数の多かった施設でありますけれども、埼玉会館では多いと以前お伝えしてますけれども、実は、その後も入電は続いてはいるものの件数は減少気味であります。なお、1日だけ特定の番号から入電が集中したことがあり、来館者をお待たせするなどの支障が生じたこともありました。さいたまスーパーアリーナでは31日以降には入電はございません。県施設への迷惑電話についてだけを取り上げると落ち着いてきているように見受けられますが、身に覚えのない電話番号あるいは番号非通知の電話には出ないで、国際電話の受信拒否設定等の活用を検討することと合わせ、警察に相談をしていただくよう、皆様におかれてはこういった迷惑電話についての対応もお願いをしたいと思っています。
時事
何らかの被害届を出したり、警察に相談したりとかというのは、県の方では考えたりはしていませんか。
知事
現時点で迷惑電話の方は相当落ち着いてきていることもありますので、現時点においては状況を見守りたいと思っています。
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真夏に行われる選挙の是非について 【該当部分動画(YouTube)】
読売
暑い真夏での選挙の是非についてお伺いしたいんですけれども、3日に投開票された岩手県知事選で当選を果たした現職知事がですね、現在の夏の選挙日程を変更すべきではないかという考えを示しました。埼玉県知事選もですね、暑い中で行われていて猛暑の影響で投票率の低下を招く結果にもなりましたけれども、当時、大野知事もその選挙後に選挙日程についてですね、変更すべきとの趣旨の発言をされていましたが、改めてそのお考えについてお伺いできますでしょうか。
知事
まず、暑さ寒さに関わらず民主主義というものは、国民に対して、あるいはもちろん埼玉県であれば県民に対して確実に保証されなければならない、これが一番原則ではありますが、他方でこの異常な、今までで最も暑かった夏における選挙については、投票行動に影響を与えかねないというふうに懸念をされるところであり、実は4年前の1期目の選挙の時はお盆をまたいだ選挙にもなりましたので、様々な形で影響が出かねないと考えています。私も選挙が終わりましたときに、これは県としてじゃなくて個人として申し上げますけれども、私も選挙が終わりました時には、統一地方選を本来行うことによって、例えば今回も小川町並びに杉戸町については、他の選挙と重なったことによって投票行動を起こしていただける方の数が多かったということもありますし、もともとのそういった統一地方選の趣旨があっても、今、残されてるのは3割ぐらい、当初が100だとすると30パーセントぐらいまで下ってきていますので、私個人的にはやはり、この統一地方選をもう一度同じ日に、良い時期と言うかですね、例えば今であれば春ですけれども、そういった形で行うことが適切ではないかという、個人的な意見を持っています。
読売
何かその考えをですね、どこかに出していくと言うか、検討の場を設けるとかそういう動きを想定されてますでしょうか。
知事
これについては、私が個人ベースではありますけれども、何人かの、これは法律の、国の決めでございますので、国会議員に対して、今、打診とかそこまで正式なものではありませんけれども、意見交換をさせていただく中で、何人もの方には申し上げているところであります。
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川口市から国に対して行われた外国人に関する要望等について 【該当部分動画(YouTube)】
産経
私からも2点ほどお尋ねしたいんですけれども、まず1点目なんですが、先週の金曜日にですね、川口市の奥ノ木市長が法務省で齋藤法務大臣と面会をされまして、その際にですね、市内のいわゆる犯罪、法に基づいてですね、そういう不法行為を行う外国人、これを厳格に強制送還することなどを要望したと思うんですけど、この件についての知事の受け止めをまずお願いいたします。
知事
これは多分、3種類あると思いますが、いわゆる難民、それから難民認定を受けた人、それから施設等からですね、仮に放免されている人たち、これはそれぞれステータスが違いますけれども、難民であることが認定される前であっても、難民条約について申し上げると、これを難民と違う形で扱ってはならないということになっていますので、これらの条約については法律よりも上にあるものでありますので、そこは国としてどう判断をするかということが私は適切だろうと思っていますが、ただ、特定の国籍であったり、特定の人種であるからということには私はならないと考えています。他方で、川口をはじめとする地域で治安が不安定化しているといった声もお聞きするところであり、埼玉県といたしましては、既に予算化をしておりますけれども、川口北警察署の新設を決めさせていただき、予算も付けさせていただきました。ただ、定員の増加については、国はずっとこれを拒んでいますので、定員増加については引き続き国に対して要請をしていきたいと思っています。また、治安そのもの、それから仮に、これは国外退去にする、こういった判断については、地方自治体ではなく、国のそれぞれの機関なりあるいは県警なりといった別な機関がそれぞれに権限を持っているものでありますので、治安につきましては、6月の段階で私の方から県警に対して治安の強化の要請をさせていただき、その後、川口市議会の方からも要望がありましたので、それを強化していただきました。そういった形では、我々としても適切な対応を県警に対しても要望させていただきたいというふうに考えております。
産経
今のところで関連して、適切な要望というところなんですけれども、これはまだこれからしていくというようなことでしょうか。
知事
6月にいたしました。我々がやって、そのあとに川口市議会の方から来ましたけれども、川口市議会の方から強化していただいた、私たちの要請を、私たちの要請というのは、もちろん特定の人種とか国籍の方を対象にしたものではありませんけれども、そういった治安の悪化等に対する懸念があるので、適切な対応をお願いしたいということであります。ただ、これ以上の法執行の権限は警察にありますので、それを受けて、警察の方で適切な対応をしていただけるものというふうに考えておりますので、我々としては、今、状況というか、6月に随分いろんな対応をしていただいたようですけれども、そういったことを今後も継続するなり強化するなりという警察の対応を見ていきたいと思っています。
産経
ちょっと重複する部分があるかもしれないんですが、6月の部分で、川口市議会の方からですね、知事宛てにも可決されている意見書があったと思いますけれども、あちらの要望内容についてのですね、現時点での対応状況と言いますか、そういった部分についても改めて教えていただければと思います。
知事
要望について、先ほど申し上げた、私どもがした後に頂いて、これはおそらく、国や県警等に対してが主たる(宛先の)要望だと思いますので、私たちの要請を強化していただけるものと、まずは受け止めています。その上で、県に対してもありましたので、これは口頭でどのようなことを期待しているのかと、つまり治安そのものについて、法執行については県の権限ではありませんので、そこでお伺いをしたところ、体制の強化等についてできることがあればお願いしたいということを口頭で聞いております。そこで私どもといたしましては、既に予算をしっかり付けて、今年度もですね、川口北警察の新設に向けて、これを急いでしっかりと着実に努めるということを行っておりますし、実際もう今やってる最中であります。
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猛暑における県産米への影響について【該当部分動画(YouTube)】
埼玉
今日の予想される気温は35度となっておりました。記録的な暑さが続いております。先日、御紹介いただいた梨等の果物にはですね、プラスの影響が出てる一方で、米作り等にはマイナスの影響が全国的に報じられているところかと思います。現時点で把握されている県産米の状況ですとか、県としての対応策等、行っているものを教えていただければと思います。
知事
まず、一般論で申し上げますが、今年はですね、高温の影響によって米が白くなる、いわゆる白未熟粒(しろみじゅくりゅう)と言うのだそうですが、これが発生をし、外観品質の低下が心配をされているところであります。この白未熟粒については、稲の穂が出てから実るまでの気温が高いと発生をするものだそうでありまして、他方で、品種によって発生の程度が異なるために、今後の農産物検査結果を注視してまいりたいと思っています。また、埼玉県の研究所等で暑さに強い品種等ももう植えられて、既に商品化されていますので、そういったところも含めて注目をしていきたいというふうに考えているところであります。(終)
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