スーパーマーケット視察・車座対話についての会見
更新日:令和5年10月16日総理の演説・記者会見など
(スーパーの視察や車座対話を行い、物価水準についての受け止め及び経済対策などにどういかしていくかについて)
「まず今日は、この物価高の下で、消費者の方々の動向、また、給食事業の課題、また、生活者目線での政策、こうしたことにつきまして、車座でお話を聞かせていただきました。
スーパーの現場を見てどう思ったかということですが、説明を聞きながら、確かに物価、肉ですとか、野菜ですとか、この価格は上がっているのですが、価格が上がっている理由、原油高ですとか、為替ですとか、政治の場でもよく議論になる、こうした様々な要素、もちろん影響しているわけですが、今日現場で聞いておりまして、特に野菜などは、今年の夏、大変気温が高かった、暑い夏が野菜には価格高騰に大きく影響しているなどという説明を伺いました。確かに、価格は上がっているわけですが、その理由、物によって、背景によって、随分様々な理由があるのだと、そんなお話も聞かせていただきました。
今月にも取りまとめる経済対策は、まずは物価高から国民生活を守る、これを第1の柱にしたいと考えています。今申し上げたように、物価高騰の背景には、ロシアによるウクライナ侵略によるエネルギー危機、あるいは食料危機、さらには為替、そして、暑い夏など様々な理由・要因があります。こうした状況をしっかりと踏まえながら、生活者あるいは事業者、事業者の皆様にもしっかりと寄り添いながら、それを支えていく。こうした対策にしたいと考えています。
経済対策については、現在、与党で議論をしてもらっているわけでありますが、今日の話を踏まえて、まずはエネルギー価格の激変緩和措置などについても必要な措置、しっかり検討しなければならないと思っていますし、また、地域の実情に応じたニーズなどにも、きめ細かく対応するために、物価高対策のための重点支援地方交付金の追加の検討、これも指示したいと思っています。
また、先ほどの車座では、学校給食についても、お話を聞かせていただきました。御案内のとおり、一部の地域において、学校給食をめぐって大きな混乱が生じた、こうした事案が報道されました。この給食を、事業としてしっかり維持していくためには、支援も必要であるということを感じました。給食事業の受託事業者の負担を軽減し、保護者や子供たちにしわ寄せがいかないようにするためにはどうしたらいいのか。できることから実施したいと思います。例えば、足元の物価変動に対応し、必要な支援を行えるように、先ほどの重点支援交付金の追加の中で、対処する。こうしたことも考えていきたいと思います。あわせて、物価高を踏まえた契約金額の見直し、契約の在り方も考えなければならないと思いますし、価格以外の要素を加味した入札方法の導入、こうした検討も、中長期的に、そして安定的に給食を確保するために、重要な視点ではないか、こんなことも感じた次第です。
そして、この物価高を考える際に、何よりも重要なこと、これは物価高を上回る賃上げの実現であると思っています。所得向上の実現に向けて、賃上げ税制の減税措置など、さらには省人化・省力化投資の促進など、中小・中堅企業の賃上げの環境整備、これを進めていかなければならないと思います。
そして、今日はあわせて、今の時代における多様な働き方についても、貴重な御指摘を頂きました。御自身のライフスタイルに合わせつつ、この10月に開始しました年収の壁・支援強化パッケージ、これも活用していただきながら、働きたいと思う方が『壁』を意識することなく、希望どおりに働ける環境づくり、これを引き続きしっかり進めていきたいと思います。そしてその観点から、ベビーシッター制度の利用、これも一つの選択肢として大変有効であると考えています。ベビーシッター利用割引券については、こども政策担当大臣において、可及的速やかに発行を再開できるよう、関係者と調整してきましたが、明日10月17日から発行を再開することといたします。働く親の皆様が仕事と育児を両立できる環境を整えるために、しっかり取り組んでいきたいと思います。いずれにせよ、今日頂きました様々な声、これを参考にさせていただきまして、足元の物価高騰から国民生活を守る経済対策、これをしっかりと取りまとめたいと考えます。」