NTT東日本と連携して 全国のJA堆肥センターの生産・流通実態を「見える化」
全国農業協同組合連合会(JA全農)
JA全農は、農林水産省の畜産堆肥流通体制支援事業の実施主体に選定され、東日本電信電話株式会社(以下NTT東日本)と連携し令和5年3月末までに、全国の総合JAを対象に各JAが運営する堆肥センターの設備や労働力、堆肥の荷姿・生産量・出荷量・出荷先等についてWEBアンケート調査を行なうとともに、優良事例等の実地調査を実施します。調査結果はホームページ上で情報発信をすることで高品質な堆肥の生産や耕種農家とのマッチングに向けた課題をステークホルダー間で共有し、耕畜連携の促進を図ります。
近年、飼料・肥料価格の高騰、気候変動に伴い発生する災害等により畜産業のサステナビリティ(持続可能性)は脅かされています。こうした中、生産コスト低減や環境負荷低減の取組として稲わら等の利活用による飼料自給率の向上や家畜ふん尿から生産される堆肥の肥料利用等、いわゆる「耕畜連携」が期待されています。ただ、これまでこれらの資源の需給動向はステークホルダー間で十分に共有されていませんでした。高品質な堆肥の生産や耕種農家とのマッチングの動きを加速するためには堆肥の需給構造の「見える化」が必要であり、今後この領域はデジタル技術を活用して解決できる可能性があります。
今回、全農は令和4年11月に農林水産省の畜産堆肥流通体制支援事業の実施主体に選定され、これまで地域に密着した体制による農業地域の情報インフラ整備等、農業のICT化の実績のあるNTT東日本と協業することといたしました。同社は本事業においてJAを対象としたアンケート調査のコンサルティング業務やホームページ情報作成・公開を実施します。
全農は引き続き各ステークホルダーと共に耕畜連携の取組を加速化し、我が国における持続可能な農業の実現を目指します。